症状から原因を絞る
クロッカスの不調は、春に芽が出ない、葉は出たが花がない、花が開かず腐る、葉に虫が付く、といった形で現れます。地上に姿が見えない時期が長いので、掘って球根を確かめることが切り分けの近道です。まず下の表で当たりを付けます。
| 症状 | 疑う原因 | 最初の手当て |
|---|---|---|
| 春に芽が出ず球根が軟らかい | 球根の腐り(過湿、早植え) | 腐った球根を処分し、土を替える |
| 芽が出ず球根が消えている | ネズミ、モグラの食害 | 金網の籠に入れて植え直す |
| 花が開かず茶色く腐る | 雨、灰色かび | 軒下に移し、腐った花を摘む |
| 葉や蕾に小さな虫が群がる | アブラムシ | 指でつぶすか草花用の殺虫剤 |
| 球根の外皮の下に小さな虫 | 球根に付くダニ | 傷んだ球根を処分し、健全なものだけ植える |
| 葉が黄色くねじれ、育たない | ウイルスの病気 | 株ごと処分する |
球根の腐りは水はけと植え時で防ぐ
春に芽が出ず、掘ると球根が軟らかく茶色になっているのが腐りです。地温が高いうちに植えた、水がたまる場所に植えた、肥料が球根に触れた、夏の休眠中に湿ったままだった、のどれかが原因です。一度腐った球根は戻らないので、翌年の植え方で防ぎます。
植える前の球根を見て、外皮の下が黒ずんでいるもの、押して凹むものは、植えても腐ります。健全な球根だけを植え、腐った球根があった場所の土は替えます。
- 地温が下がってから植える
- 十月中旬以降、日中の最高気温が二十度前後になってから植えます。早植えは土の中で蒸れて腐ります。
- 水がたまる場所は盛り土
- 雨のあとに水が残る場所は避け、腐葉土と軽石を混ぜて十センチ盛り土した上に植えます。
- 肥料を球根に触れさせない
- 元肥(植えるときにあらかじめ入れておく肥料)は球根の下に土を一層はさんで混ぜます。直接触れた部分から腐ります。
- 夏は乾かして休ませる
- 鉢は葉が枯れたら雨の当たらない場所へ移すか、掘り上げて乾かします。湿った土の中で夏を越すと腐ります。
ネズミとモグラは金網で守る
クロッカスの球根はネズミの好物で、植えた球根が冬の間に食べられて春に何も出ないことがあります。モグラは球根そのものは食べませんが、トンネルで球根を動かしたり根を切ったりし、そのトンネルをネズミが使います。植えた場所が掘り返されていたり、土に穴が空いていたりしたら疑います。
確実な対策は、金網の籠に球根を入れて植えることです。市販の球根用の籠か、目の細かい金網を箱型に曲げて土ごと球根を入れ、上も金網で覆います。芽は網目から伸びます。
- 掘り返しの跡を確かめる
- 植えた場所の土が盛り上がっていたり、穴が空いていたりしたら、掘って球根の有無を確かめます。
- 金網の籠に入れて植える
- 目が一センチ以下の金網で箱を作り、土と球根を入れて埋めます。上面も金網で覆い、芽は網目を通します。
- 鉢は台に載せる
- 鉢植えは地面に直置きせず、台の上に置くとネズミが入りにくくなります。鉢底の穴も網でふさぎます。
ネズミの多い場所では、水仙のように食べられない球根を周りに植えると、被害が減ることがあります。
雨と過湿で花が傷む
クロッカスの花びらは薄く、雨に当たると茶色く傷んで開かなくなります。傷んだ花に灰色のかびが付き、隣の花にうつることもあります。開花中の鉢は雨の日だけ軒下に入れ、庭では傷んだ花を早めに摘み取ります。
花に上から水をかけるのも同じ害があります。水は株元に与え、花を濡らさないようにします。密植した鉢では花同士が触れて蒸れるので、傷んだ花びらを見つけたらその日のうちに取ります。
- 雨の日は軒下へ
- 開花中の鉢は雨が降る日だけ軒下に入れ、晴れたら日当たりに戻します。日陰に置いたままだと花が開きません。
- 傷んだ花をすぐ摘む
- 茶色くなった花は指で摘み取り、株元に落とさず処分します。かびが他の花にうつるのを防ぎます。
- 密植の株は風を通す
- 鉢の中で花が重なって蒸れるときは、傷んだ花と枯れた花びらをこまめに取り除きます。
虫と治らない病気の見分け
三月から四月に葉や蕾にアブラムシが付きます。数が少なければ指でつぶし、増えたら草花用の殺虫剤で止めます。アブラムシはウイルスの病気を運ぶので、放置しないことが大切です。
葉が黄色い筋を引いてねじれ、花の色がまだらになり、年々小さくなるのはウイルスの病気で治りません。他の株にうつる前に球根ごと処分します。掘った球根の外皮の下に小さな虫が群がっている場合は球根に付くダニで、その球根は植えずに捨てます。
| 見た目 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉や蕾に緑や黒の小さな虫 | アブラムシ | 指でつぶす、増えたら殺虫剤 |
| 葉に黄色い筋、ねじれ、花がまだら | ウイルスの病気 | 球根ごと処分。治らない |
| 球根の外皮の下に小さな虫 | 球根に付くダニ | その球根を捨て、健全なものだけ植える |
| 葉が食われて切れている | ナメクジ、ヨトウムシ | 夜に見回って捕殺 |
被害が出た翌年の立て直し
腐りや食害で球根を失った場所は、原因を直さずに植え直すと繰り返します。土を替える、盛り土をする、金網に入れる、植え時を遅らせる、のどれが必要かを確かめてから秋に植え直します。
生き残った球根が小さくなっていても、二年ほど葉を育てれば元の大きさに戻ります。花が咲かない年も葉が枯れるまで手入れを続けます。
- 六月に掘って状態を見る
- 葉が枯れたら掘り上げ、球根の固さと数を確かめます。軟らかいもの、傷のあるものは捨て、固いものだけ保管します。
- 原因に合わせて場所を直す
- 腐りなら盛り土と土の入れ替え、食害なら金網、と原因ごとに直します。同じ場所に同じ植え方はしません。
- 小さい球根は別に育てる
- 小さくなった球根は庭の隅に密に植えて二年育て、大きくなったら本来の場所に戻します。
クロッカスの長く咲かせるコツは作物ページに
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