刈りどきは傘の色で決める
花が咲いてから三週間から四週間で、傘の中の緑の実が黄褐色に変わり始めます。全部が茶色くなるのを待つと、先に熟した実が畑にこぼれ、遅れた実は雨で腐ります。傘の六割ほどが茶色に変わったころが刈りどきです。
見た目で迷ったら、実を一粒つぶしてみます。中が乳白色で柔らかければまだ早く、固く締まって香りが立てば刈れます。関東の露地なら七月下旬から八月上旬が中心で、梅雨明けの晴れが続く日を選びます。
| 見た目 | 状態 | すること |
|---|---|---|
| 傘全体が緑で実が細い | 未熟。つぶすと乳白色 | 待つ。二週間後に確かめる |
| 傘の中心が黄褐色、外側は緑 | 六割熟。刈りどき | 晴れた午前中に茎ごと刈る |
| 傘全体が茶色で触るとこぼれる | 熟しすぎ。落ちた実が多い | 袋をかぶせてから刈る |
茎ごと刈って逆さに吊るす
露が乾いた午前中に、花茎を根元から十センチほど残して刈ります。実が落ちないように傘を上に向けたままゆっくり運び、五本から十本を束ねてひもで縛ります。紙袋を下からかぶせて日陰の風通しのよい場所に逆さに吊るします。
一週間から二週間で残りの実も茶色く乾き、傘を軽くこすると実が離れます。袋の中に落ちた実も集めます。ビニール袋は湿気がこもってかびるので使いません。雨の日が続くときは室内の風の通る場所に移します。
- 露が乾いてから刈る
- 午前十時ごろ、葉と傘の露が乾いてから刈ります。湿ったまま束ねると内側からかびるので、雨上がりの日は避けます。
- 束ねて紙袋をかぶせる
- 五本から十本を束ね、口の広い紙袋を下からかぶせて口をゆるく縛ります。落ちた実が袋にたまります。
- 日陰に逆さ吊り
- 直射日光の当たらない軒下か室内に吊るします。日に当てると香りが飛びます。一週間から二週間で乾きます。
- 傘をもんで実を落とす
- 傘を手のひらではさんでもみ、実を落とします。目の粗いざるで茎のかけらを除き、細かいごみは息で吹き飛ばします。
刈った株の根元は抜いて畑の外に出します。残すとセリ科を好む虫の住みかになります。
完全に乾いてから瓶に入れる
落とした実にはまだ水分が残っているので、そのまま密閉するとかびます。新聞紙かざるに重ならないように広げ、風の通る日陰で三日から五日、一日一回かき混ぜながら乾かします。かんでパリッと割れれば乾いています。
乾いた実は密閉できる瓶に入れ、日の当たらない戸棚に置けば一年は香りが持ちます。丸のまま保存し、使う直前にフライパンで軽く炒ってからつぶすと香りが立ちます。粉にして保存すると数週間で香りが抜けます。
- 広げて三日から五日
- 重ならないように広げ、一日一回かき混ぜます。かんで割れる音がするまで乾かします。
- 緑の実とごみを除く
- 緑色のまま乾かなかった実と茎のかけらを取り除きます。緑の実は水分が多くてかびの元になります。
- 密閉瓶で冷暗所へ
- 乾燥剤を一つ入れた密閉瓶に入れ、戸棚に置きます。来年の種としても使えるので一部を別に分けます。
乾き具合に迷ったら一粒かんでみます。歯に粘るようなら、もう二日広げて乾かします。
葉も若いうちは使える
クミンは実を穫る作物ですが、間引き後の若い葉はコリアンダーに似た香りがあり、サラダやスープの香り付けに使えます。ただし葉を摘みすぎると株が小さくなり、花と実が減るので、一株から一度に二枚から三枚に留めます。
葉を使うなら、実を穫る株と分けておくと気が楽です。葉用の株は五月中に外側の葉を摘み、六月以降は摘まずに実を待ちます。摘んだ葉は湿らせた紙に包んで冷蔵庫に入れれば三日から四日持ちます。
- 外側の葉を根元から折る
- 一番外側の大きな葉を、付け根を持って横に折るように取ります。中心の若い葉は株を育てるので残します。
- 一株三枚まで
- 一度に取るのは二枚から三枚に抑え、二週間空けて次を摘みます。六月以降は摘みません。
収穫でつまずいたときの切り分け
実がこぼれた、乾かしてもかびた、香りが弱い。収穫のつまずきは、刈る時期と乾かす場所でほぼ決まります。次の年に生かせるように、原因を確かめておきます。
- 畑で実がこぼれた
- 刈るのが遅れました。次は傘の六割が茶色になった時点で刈ります。こぼれた実は翌春に芽を出すこともあります。
- 吊るした束がかびた
- 湿ったまま束ねたか、風の通らない場所でした。束を小さく分け、紙袋に替えて風の通る室内へ移します。かびた実は捨てます。
- 実が緑のまましぼんだ
- 刈るのが早すぎました。緑の実は追熟しません。残っている株はもう一週間待ち、傘の中心の色を確かめてから刈ります。
- 香りが弱い
- 日に当てて乾かしたか、粉にして保存しました。丸のまま日陰で乾かし、使う直前に炒ってつぶします。
- 実がほとんど付かなかった
- 花のころに雨が続いて受粉できなかったか、肥料が多くて花が遅れました。次は五月中旬までにまき、追肥(育ちの途中で足す肥料)を減らします。
クミンの収穫と乾燥に使うもの
ハーブは穫るところより、乾かしてしまうところで香りが決まります。早く乾かすほど香りが残ります。
- 収穫用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ ハーブ 収穫」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、ステンレス製。細い茎を切るので小さいもので足ります。
手でちぎると茎が裂けて、そこから枯れ込みます。節のすぐ上で切ると、そこから新しい枝が出ます。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「ハーブ 乾燥ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。畳めるものが置き場所を取りません。
風の通る日陰に吊るします。直射日光に当てると、香りの成分が飛んで色も抜けます。
- 密閉できる保存瓶探す言葉「保存瓶 密閉 スパイス」
- 規格の目安
- 遮光性のある瓶か、暗い場所に置ける透明瓶。100〜200ml。
完全に乾いてから入れます。少しでも湿りが残っているとカビます。手で揉んで砕けるまでが目安です。
- ラベル探す言葉「ラベルシール 手書き 保存瓶」
- 規格の目安
- 瓶に貼れるシール。品種名と乾かした日を書きます。
乾いたハーブは見分けが付きません。日付があれば、香りが落ちる前に使い切れます。
- 風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても麻ひもで吊るせます。
- 食品乾燥機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
クミンの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はクミンの育て方にまとめています。
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