GadeninEnglishアプリを入れる
シクラメンの病害虫と障害

シクラメンの病害虫と生理障害|灰色かび病と球根の腐りを防ぐ

シクラメンの栽培イメージ

読むのに約 5

シクラメンの被害はほとんどが過湿と蒸れから始まり、置き場所と枯れ物の始末で防げます。

警戒する時期を先に知る

シクラメンの被害は、害虫よりも環境から始まるものが大半です。空気が動かない、枯れた花や葉が株の中に残る、球根の頭が濡れる。この三つが重なった鉢では、ほぼ必ず何かが出ます。

時期警戒するもの引き金
11月〜2月灰色かび病低温多湿と枯れ物の放置
12月〜3月ハダニ暖房による乾燥
3月〜5月アザミウマ気温の上昇と花への侵入
6月〜8月球根の腐り、軟腐病高温と過湿

灰色かび病

見つけ方
花びらに水がしみたような小さな斑点が出て、やがて灰色のかびに覆われます。葉柄の付け根が茶色く柔らかくなるのも同じ病気です。
出やすい条件
気温十五度前後で湿度が高く、風が通らない状態です。冬の締め切った室内は条件がそろいやすく、日中に一度換気するだけで発生が減ります。
出たときの処置
傷んだ花と葉を根元からねじって抜き、鉢の外へ持ち出します。株の中で切ると胞子が飛ぶので、そっとつまんで運び出します。
広げない工夫
枯れ物を土の上に落とさない、水を上からかけない、鉢と鉢を離す。この三つを守るだけで、再発の多くは止まります。

花に水がかかったまま夜を越すのが最も危険です。水やりは午前中に、株元だけを狙って行います。

球根と株元の腐り

見分ける
葉が一斉に垂れ、球根の際が黒く柔らかくなります。指で押して弾力がなければ内部まで進んでおり、においが出ることもあります。
原因は深植えと過湿
球根を土に埋める、受け皿の水を切らさない、上から水をかける。この三つが重なると、頂部から腐りが入っていきます。
進行を止める
傷んだ葉柄をすべて抜き、鉢から抜いて黒い根を切り、乾いた新しい土へ浅く植え直します。植え直して数日は水を控えます。
助からない場合
球根の半分以上が柔らかいときは回復しません。使った土と鉢は洗って日に当てて乾かし、同じ土を次の株に回さないようにします。

球根の頂部は常に土の上に出しておきます。それだけで、腐りの入り口が大きく減ります。

ハダニとアザミウマ

ハダニの兆候
葉の裏に細かい点が集まり、葉色が白くかすれます。暖房で乾いた室内に出やすく、葉の裏へ霧吹きで水をかけるだけでも増殖を抑えられます。
アザミウマの兆候
花びらに細い白い筋やかすり傷が入り、つぼみが開かずに傷みます。花の内側に潜むので、傷んだ花ごと抜いて鉢の外で処分します。
ホコリダニの兆候
新葉が縮れて硬くなり、つぼみが変形します。肉眼では見えず薬もかかりにくいため、被害が広がった株は処分するほうが確実です。
早く見つける
週に一度、花がら摘みのついでに葉の裏と新芽を見ます。数が少ないうちなら、洗い流すか摘み取るだけで収まります。

新しい鉢を買ったら、一、二週間は手持ちの株と離して置きます。持ち込みを断つのが最も効く予防です。

生理障害から原因を切り分ける

土の湿りを先に見る
下葉の黄変は過湿でも肥料切れでも起きます。指を土に入れて湿っていれば過湿、乾いていれば肥料切れと切り分けます。
置き場所の温度を測る
昼が二十度を超え、夜も十五度を下回らない場所ではつぼみが止まります。温度計を鉢のそばに置いて確かめます。
一鉢か全部かを数える
同じ室内の株がそろって同じ症状なら、原因は環境です。一鉢だけなら、その鉢の水のやり方か植え方に理由があります。
直したら二週間待つ
環境を直しても、いま開いている花や葉は戻りません。次に上がるつぼみの姿を見て、手当てが効いたかを判断します。
症状主な原因打つ手
葉ばかり茂って咲かない高温と窒素過多涼しい場所へ移し肥料を薄める
花茎が伸びて倒れる光不足明るい窓辺へ、葉組みで光を入れる
葉の縁が茶色く縮れる暖房の風と乾燥吹き出しの正面から外す
下葉から黄変が進む過湿または肥料切れ土の湿りを確かめてから判断する

症状が出てから直しても、その花は戻りません。次に上がるつぼみで判断するため、二、三週間は待ちます。

予防の設計

風の通る場所に置く
病気の大半は空気が止まることで起きます。窓辺に置き、昼のうちに一度は室内の空気を入れ替える習慣をつけます。
枯れ物を残さない
花がら、黄葉、抜いた茎の切れ端を株の中や土の上に残しません。週に二、三回の見回りで十分に間に合います。
上から水をかけない
球根と葉と花を濡らさないだけで、灰色かび病と腐りに必要な条件がそろわなくなります。水は株元へ静かに注ぎます。
鉢を詰め込まない
鉢を並べるときは、葉が触れ合わない間隔を空けます。触れ合った葉の間は乾かず、そこから傷みが広がります。

薬に頼る前に、置き場所と枯れ物の始末を直します。この二つで防げる被害が全体の大半を占めます。

薬に頼る前と後

まず環境を直す
風が通らない、枯れ物が残る、上から水がかかる。この三つを直さずに薬だけ使っても、同じ被害が数週間で戻ってきます。
対象を確かめる
病気か害虫か、害虫ならどれかで使うものが変わります。葉の裏の点はハダニ、花の筋はアザミウマ、灰色のかびは病気と切り分けてから選びます。
花にかけない
薬液が花びらにかかるとしみが残り、そのまま傷みます。散布は花の少ない時期を選び、葉の裏と株元を中心にかけます。
効かない相手を知る
ホコリダニは新葉の奥に潜むため、表面への散布ではほとんど届きません。変形した新葉が続くときは、株ごと処分する判断が要ります。

室内で使うものは、屋内での使用が想定されたものに限ります。使用の可否と間隔は容器の表示に従います。

シクラメンの長く咲かせるコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はシクラメンの育て方にまとめています。

iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。

次に読む

シクラメンについて、続けて読むならこちら。

Gadenin 栽培記録アプリ・無料アプリを入れる