一年の流れを月で見る
| 月 | 株の状態 | 水やり | 主な作業 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 開花の盛り | 五日から一週間に一度 | 花がら摘み、葉組み、夜の寒さ対策 |
| 2月 | 開花が続く | 五日から一週間に一度 | 液体肥料を十日に一度、日に当てる |
| 3月 | 花数が最も多い | 三日から五日に一度 | 液体肥料を週に一度、戸外へ移す |
| 4月 | 花が小さくなる | 土が乾いたら | 夏越しの方法を決める |
| 5月 | 葉が黄ばみ始める | 休眠法は徐々に減らす | 休眠法は断水へ、非休眠法は日陰へ |
| 6月 | 休眠に入る | 休眠株は与えない | 葉を抜いて球根だけにする |
| 7月 | 休眠の最中 | 休眠株は与えない | 雨の当たらない日陰でそのまま |
| 8月 | 下旬に動き出す | 下旬から再開 | 下旬に植え替え、根の整理 |
| 9月 | 根が伸びる | 土が乾いたら | 植え替えの適期、液体肥料を再開 |
| 10月 | つぼみが上がる | 三日から五日に一度 | 液体肥料を週に一度、明るい窓辺へ |
| 11月 | 開花が始まる | 三日から五日に一度 | 花がら摘みを習慣にする |
| 12月 | 開花の盛り | 五日から一週間に一度 | 暖房の風を避け、夜は窓から離す |
秋にやること
秋は一年で唯一、根を作り直せる時期です。九月に根が伸び、十月に葉が展開し、十一月に花茎が上がるという順番なので、九月の遅れはそのまま開花の遅れになって年内の花を失います。
- 植え替えを終える
- 九月上旬から中旬に植え替えます。球根の三分の一から半分を土の上に出し、根が伸びる涼しさのうちに新しい土へなじませます。
- 肥料を再開する
- 新しい葉が数枚出たら、液体肥料を週に一度与えます。この時期の施肥が、十一月から上がるつぼみの数をそのまま決めます。
- 光をしっかり当てる
- 十月は屋外の軒下で日に当てて構いません。光を受けた株は葉柄が短く締まり、花茎が伸びすぎて倒れることがなくなります。
店頭に鉢が並ぶのは十月からです。買う株は、球根の上につぼみが多く控えているものを選びます。
冬にやること
冬の作業は増やすことではなく減らすことです。水と肥料は間隔を空け、代わりに花がらと黄葉を抜く回数を増やします。低温で株の動きが遅い時期に足しすぎると、根と球根の傷みだけが残ります。
- 温度を下げて咲かせる
- 昼は十五度前後、夜は十度前後を目標にします。暖房の効いた部屋に置き続けると、つぼみが途中で止まって花が早く終わります。
- 水やりの間隔を空ける
- 低温期は根の吸収が落ちます。鉢の重さを確かめ、軽くなってから株元へ与えます。受け皿にためる水も少なめにしておきます。
- 花がらと黄葉を抜く
- 週に二、三回は株を見て、咲き終わった花と黄色い葉を根元からねじって抜きます。放置すると灰色かび病の発生源になります。
- 葉組みをする
- 月に一度、中心の新葉を古葉の上へ出して球根に光を入れます。この一手でつぼみの立ち上がりが目に見えて変わります。
夜の窓辺は三度前後まで下がります。日が落ちたら部屋の内側へ移し、朝にまた窓辺へ戻す往復にします。
春にやること
春は最も咲く時期であると同時に、翌シーズンの準備が始まる時期でもあります。三月にしっかり咲かせた株ほど球根が充実し、夏を越したあとの立ち上がりが早くなります。
- 三月は最もよく咲く
- 光が強まり気温も上がるため、花数が一年で最も増えます。水と肥料を切らさず、花がら摘みの回数も他の月より増やします。
- 四月に戸外へ出す
- 最低気温が五度を上回ったら、雨の当たらない軒下へ出します。昼夜の温度差で花が締まり、室内で咲かせるより色が濃くなります。
- 五月に方針を決める
- 花が小さくなり葉が黄ばみ始めたら夏越しの入り口です。休眠法か非休眠法かをここで決め、水やりの方針を切り替えます。
四月に花が減るのは寿命ではなく季節の変わり目です。ここで肥料を増やしても花数は戻りません。
夏にやること
| 月 | 休眠法 | 非休眠法 |
|---|---|---|
| 6月 | 葉を抜いて断水する | 日陰へ移し薄い液肥を続ける |
| 7月 | 水も肥料も与えない | 乾いたら株元にたっぷり与える |
| 8月 | 下旬に球根を掘り上げる | 下旬に一回り大きな鉢へ移す |
どちらの方法でも、鉢を地面に直接置かないことが効きます。棚に上げるだけで鉢の中の温度が下がります。
毎月の点検と、ずれたときの戻し方
毎月同じところを見ていれば、季節の遅れやずれに早く気づけます。葉が減る、つぼみが上がらないといった変化には、たいてい前の月の管理に理由があります。
- 鉢の重さ
- 水やりの判断は暦ではなく重さです。与えた直後と乾いたときの差を手で覚えておけば、季節が変わっても間隔を外しません。
- 球根の頭
- 常に土から見えている状態を保ちます。水やりや植え替えで埋まっていないか、月に一度は指で土をよけて確かめます。
- 葉の枚数
- 秋から冬にかけて葉が増え続けていれば順調です。減り始めたら、温度と水と肥料のどれかが合っていない合図と考えます。
| 症状 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉が増えず小さいまま | 秋の植え替えが遅れた | 光と液肥を戻し、来年は九月に済ませる |
| つぼみが途中で止まる | 置き場所が暖かすぎる | 夜だけ十度前後の場所へ移す |
| 花茎だけが伸びて倒れる | 光が足りない | 窓辺へ移し、葉組みで球根に光を入れる |
| 夏を前に葉が全部枯れた | 高温で株が休みに入った | 水を止めて休眠法へ切り替える |
記録をつけるなら、水をやった日と花がらを抜いた数を残すと、翌年の間隔を決める材料になります。
地域で前後する時期
表の月は最低気温を目安に前後させます。戸外へ出すのは夜の最低気温が五度を上回ってから、夏越しへ切り替えるのは日中が二十度を超え始めてからで、暦よりも温度計に従うほうが確実です。
| 地域 | 戸外へ出す | 夏越しの入り |
|---|---|---|
| 暖地 | 3月中旬から | 4月下旬から |
| 中間地 | 3月下旬から | 5月中旬から |
| 寒冷地 | 4月中旬から | 6月上旬から |
寒冷地では冬に室内でも五度を切ることがあります。夜だけ発泡材の箱に入れて冷気を防ぐと安全です。
シクラメンの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
シクラメンの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はシクラメンの育て方にまとめています。
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