一年の流れを表で
シンビジウムは冬に咲き、春に植え替えて屋外に出し、夏を過ごして秋に花芽を作り、冬に取り込んで咲かせます。作業の節目は四月の屋外への移動、七月末の肥料の停止、十一月下旬の取り込みの三つで、この時期を外すと花が咲きません。関東平野部を基準にまとめます。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 1月〜2月 | 開花、室内で管理 | 水は控えめ、暖房の風を避ける |
| 3月 | 花後の切り戻し、植え替え、株分け | 新芽が動く前 |
| 4月中旬 | 屋外へ出す、肥料開始 | 最低気温が十度を超えたら |
| 5月〜6月 | 日なたで育てる、固形肥料と液肥 | 新芽を太らせる |
| 7月 | 遮光、液肥は月末で止める | 葉焼けを防ぐ |
| 8月 | 毎朝の水やり、夕方の葉水 | 肥料は与えない |
| 9月〜10月 | 遮光を外す、花芽の確認、芽かき | 夜の冷えに当てる |
| 11月 | 支柱立て、下旬に室内へ | 最低気温五度で取り込む |
| 12月 | 室内の窓辺、つぼみを待つ | 水は一週間から十日に一回 |
一月から三月は開花と植え替え
一月から三月は開花期です。室内の明るい場所に置き、暖房の風を避け、水は植え込み材が乾いてから控えめに与えます。花が終わったら花茎を根元から切り、三月中に植え替えと株分けを済ませます。花が長く残っていても、植え替えの年は切り花にして株を優先します。
- 花茎は根元から切る
- 花がしおれてきたら、花茎をバルブの付け根近くで切ります。残しておいても次の花は付きません。
- 三月に植え替え
- 根が鉢を埋めている株、三年たった株は三月中旬から四月中旬に植え替えます。屋外に出す前に済ませます。
- 室内でも日に当てる
- 三月は日差しが強くなるので、窓辺で直接日に当てて屋外に出す準備をします。葉の色が少し明るくなるのが目安です。
四月から六月は屋外で株を作る
最低気温が十度を超える四月中旬に屋外へ出し、一週間半日陰で慣らしてから日なたに置きます。固形肥料を月一回、液肥を週一回与え、水は表面が乾いたらたっぷりで、新芽を親のバルブより太く育てます。新芽が二本以上出たら太いほうを一本残して芽かき(余分な芽を取り除くこと)します。
新芽の太さを見て株の状態を判断します。親のバルブより太く育っているなら順調で、細く長く伸びるなら日が足りない合図です。触ってしっかり固い芽を残します。
| 時期 | 作業 | 注意 |
|---|---|---|
| 4月中旬 | 屋外へ、一週間は半日陰 | 急な直射で葉焼け |
| 4月下旬〜 | 日なたへ、固形肥料と液肥開始 | 鉢は台の上に |
| 5月〜6月 | 新芽の芽かき、水と肥料 | 一バルブに新芽一本 |
新芽が一つのバルブから二本以上出たら、細いほうを付け根から取ります。全部伸ばすとどれも細くなり花が付きません。
七月から八月は遮光と肥料の停止
七月に入ったら寒冷紗で三割から五割遮光し、液肥を薄めて七月末で止めます。八月は肥料を一切与えず、毎朝の水やりと夕方の葉水で暑さを乗り切ります。この時期の肥料の止め忘れが、秋に花芽が付かない最大の原因です。固形肥料の残りも八月に入ったら取り除きます。
- 七月上旬に遮光
- 梅雨明けの前に寒冷紗を張ります。葉が焼けてからでは遅く、焼けた葉は戻りません。七月上旬が目安です。
- 七月末で肥料を止める
- 液肥を止め、固形肥料の残りを植え込み材の上から取り除きます。八月以降に肥料が残ると葉芽ばかりになります。
- 毎朝の水と夕方の葉水
- 朝に鉢底から流れるまで与え、夕方に葉だけ霧吹きで冷やします。鉢の中は夜に乾き気味にします。
九月から十二月は花芽を育てて取り込む
九月に遮光を外し、日なたに戻して夜の冷えに当てます。十月ごろにバルブの根元から出る花芽を確かめ、この時期に出る葉芽は取り除いて花芽に力を集めます。十一月に花茎が伸びてきたら支柱を立てて誘引し、最低気温が五度を下回る前に室内へ取り込みます。取り込み後は水を減らし、涼しい窓辺でつぼみを待ちます。
- 九月に遮光を外す
- 残暑が抜けたら寒冷紗を外し、朝から夕方まで日に当てます。夜は屋外に置いたまま冷えに当てます。
- 十月に花芽を確かめる
- バルブの根元の芽で、先が丸く太いのが花芽です。平たい葉芽が出ていたら付け根から取り、花芽に力を回します。
- 十一月に支柱を立てる
- 花茎が二十センチほど伸びたら支柱を立て、ゆるく結んでまっすぐ伸ばします。曲がってからでは直りません。
- 五度で取り込む
- 予報で最低気温が五度を下回る日が出たら室内へ入れます。関東平野部では十一月下旬から十二月上旬です。
時期を外したときの立て直し
作業の時期を逃したときは、その年の花をあきらめても株を守ることを優先します。シンビジウムは丈夫なので、翌年に取り返せます。
| 場面 | 起きること | 立て直し |
|---|---|---|
| 屋外に出すのが六月になった | 新芽が細く花芽が少ない | 出したら日なたで育て、翌年は四月に |
| 八月まで肥料を与えた | 葉芽ばかりで花芽なし | すぐ止め、翌年七月末で必ず止める |
| 遮光を忘れて葉が焼けた | 葉の斑点、株の勢いが落ちる | 遮光を足す。焼けた葉は残す |
| 取り込みが遅れ霜に当たった | 葉が凍り花芽が傷む | 凍った葉を切り、室内で回復を待つ |
| 植え替えを五月にした | 新芽と根を傷める | 日陰で水を控え、根が動くのを待つ |
シンビジウムの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
シンビジウムの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はシンビジウムの育て方にまとめています。
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