増やし方を目的で選ぶ
園芸品種の花色をそのまま増やしたいなら株分け、たくさんの株を作りたいなら種まきです。園芸品種の種は親と同じ花色にならないことが多く、紫の原種系だけが種でも安定します。挿し芽は春の若い芽で可能ですが、発根率が低く手間がかかるので、家庭では株分けと種まきの二つで十分です。
| 目的 | 向く方法 | 時期 |
|---|---|---|
| 園芸品種を同じ花色で増やす | 株分け | 4月か10月 |
| 古い株を若返らせる | 株分け | 4月か10月 |
| 紫の原種系を大量に | 種まき | 4〜5月(または9月) |
| 花色の違う株を楽しむ | 種まき(園芸品種) | 4〜5月 |
株分けの時期と見極め
株分けは四月の芽出し直後か、十月の花が終わった後に行います。植えて四〜五年たって株の中心が枯れ、周りだけに芽が出るようになったら分け時です。一株から二〜三株に分けるのが目安で、細かく分けすぎると翌年の花が減ります。分けた株は元の株より一回り小さくなりますが、二年目には元の大きさに戻ります。
- 分け時を判断する
- 春に芽が出たとき、株の中心に芽がなく輪のように周りだけ出ていたら分け時です。花数が前年より減ったのも目安になります。
- 掘り上げる
- 株から十五センチ離してスコップを入れ、根を切らないよう深めに掘ります。土を落として根の広がりを見ます。
- 芽を数えて分ける
- 一つの株に芽が三つ以上付くように、手かナイフで分けます。中心の枯れた部分は捨て、外側の若い部分だけ使います。
- すぐ植える
- 分けた株は根を乾かさず、腐葉土を混ぜた土にすぐ植えます。深植えを避け、たっぷり水をやって半月は乾かさないようにします。
十月の株分けは、根付く前に霜が降りると株が持ち上がります。植えた後に敷きわらを厚めにしておきます。
種まきの手順
種は四月から五月、または九月にまきます。発芽温度は二十〜二十五度で、発芽まで二〜三週間かかり、そろわないのが普通です。種を一か月ほど冷蔵庫で冷やしてからまくと発芽がそろいやすくなります。ポットにまいて本葉四〜五枚で植え付け、翌年の初夏に初めて咲きます。
- 冷蔵庫で冷やす
- 湿らせたキッチンペーパーに種を包んで袋に入れ、冷蔵庫で二〜四週間置きます。冬を経験させると発芽がそろいます。
- ポットにまく
- 九センチのポットに種まき用の土を入れ、三粒ずつまいて五ミリほど土をかけます。明るい日陰に置き、乾かさないようにします。
- 間引いて育てる
- 本葉二枚で一本に間引き、本葉四〜五枚、根がポットの底に見えたら株間三十センチで植えます。一年目は葉だけで花は咲きません。
自家採種のやり方
九月、花の中心の球が黒く乾いてとげとげになったら種の採り時です。球を切り取って紙袋に入れ、一週間乾かしてから手でほぐすと、とげの間から細長い種が落ちます。しなびた種を除き、封筒に入れて冷蔵庫の野菜室で保存すれば翌春まで発芽率を保てます。園芸品種から採った種は花色が親と違うことを承知の上で楽しみます。
| 状態 | 見分け方 | やること |
|---|---|---|
| まだ早い | 中心が茶色く柔らかい | そのまま木に付けて待つ |
| 採り時 | 中心が黒く乾いてとげが硬い | 球を切って紙袋で1週間乾かす |
| 遅い | とげが崩れ種がこぼれている | 残った種を集め、こぼれ種を春に探す |
鳥が種を食べに来ます。採る予定の球には、乾き始めたら排水口用のネットをかぶせておくと守れます。
挿し芽で増やす
四月から五月、地面から出た新芽が十センチほどに伸びたころ、株元を少し掘って芽を根元から切り取り、挿し芽にできます。根の一部を付けて取れれば成功率が上がります。赤玉土に挿して明るい日陰で乾かさないように管理し、一か月ほどで根が出ます。株分けより手間がかかるので、株を掘り上げたくないときの方法です。
- 根元から芽を取る
- 株元の土を少し掘り、外側の芽を根元からナイフで切ります。根が少し付いていれば、そのまま植えても構いません。
- 赤玉土に挿す
- 小粒の赤玉土を入れたポットに、芽の下半分を挿します。葉が大きければ半分に切って蒸散を減らします。
- 日陰で発根を待つ
- 明るい日陰に置き、土を乾かさないようにします。一か月後、軽く引いて抵抗があれば根が出ています。
分けた株が育たないときの原因
株分け後にしおれて枯れるのは、分けた株に芽が少なすぎたか、根を乾かしたか、深植えしたかのどれかです。分けた株は根が減っているので、植えた後の水切れにも弱くなります。種が発芽しないのは、冷やさずにまいたか、土が乾いたか、種が古いかです。芽が出ても翌年咲かないのは普通で、二年目の初夏まで待ちます。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 分けた株がしおれて枯れる | 芽が少ない・根の乾き | 芽3つ以上で分け、根を乾かさず植える |
| 分けた株の葉が黄色い | 深植え・過湿 | 根鉢の面を地面に合わせ、水を控える |
| 種が3週間たっても出ない | 冷やしていない・古い種 | 冷蔵で2〜4週間冷やしてまき直す |
| 種から育てたが咲かない | 1年目は咲かない | そのまま冬を越させ、翌年6月を待つ |
エキナセアの挿し芽・株分けに使うもの
ハーブは挿し芽で増やしやすいものが多く、水に挿すだけで根が出る種類もあります。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土が条件です。
- よく切れるはさみ探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、管理も楽です。
- ミントやバジルのように水挿しで根が出るものは、用土も促進剤も要りません。
- 発根促進剤は、根の出にくい木質のハーブ以外では急ぎません。
エキナセアの収穫までのコツは作物ページに
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