秋まきを軸にした一年
エンダイブは八月下旬から九月中旬にまき、十一月から十二月に収穫する秋まきが主力です。育苗に三十日、植え付けから収穫まで六十日ほどを見込むと、逆算して予定が立てられます。
春まきは三月に育苗を始め、六月上旬までに採り切ります。梅雨に入ると株の中心が腐りやすく、気温が上がるととう立ち(花芽が伸びて葉が固くなること)も始まるので、遅らせないことが大切です。
| 作型 | 種まき | 植え付け | 収穫 |
|---|---|---|---|
| 春まき | 3月〜4月上旬 | 4月中旬〜5月上旬 | 5月下旬〜6月上旬 |
| 秋まき | 8月下旬〜9月中旬 | 9月下旬〜10月中旬 | 11月〜12月 |
月別のやることカレンダー
関東平野部の露地栽培を目安にした一覧です。暖地では秋の作業が二週間ほど遅く、寒冷地では秋まきを八月中旬までに始め、十一月中に採り切る組み立てになります。
自分の畑の適期は記録でしか分かりません。まいた日、植えた日、軟白を始めた日、初収穫の日を残しておくと、翌年はその通りに動くだけで済みます。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 3月 | 春まきの育苗を始める | 涼しい室内か軒下で発芽させる |
| 4月 | 春まきを植え付ける | 株間30センチ。遅霜に注意 |
| 5月 | 追肥と水やり | 乾かすと苦みが強くなる |
| 6月 | 春まきを採り切る | とう立ちの前に全部収穫 |
| 7月 | 畑を休ませる | 石灰をまいて耕しておく |
| 8月 | 秋まきの育苗を始める | 下旬。日陰で発芽させる |
| 9月 | 追いまきと植え付け準備 | 元肥を入れて畝を立てる |
| 10月 | 秋まきを植え付ける | 中旬まで。防虫網をかける |
| 11月 | 追肥と軟白の開始 | 下旬から不織布で霜よけ |
| 12月 | 収穫の本番 | 採り遅れると外葉が傷む |
| 1月 | 残り株を採り切る | 土が凍る前に収穫して冷蔵 |
| 2月 | 次の作の計画 | 連作を避けて場所を決める |
夏のうちに畑を用意する
七月から八月上旬は畑を空けておく時期です。前作を片づけたら石灰をまいて耕し、雑草を出しては削るのを二回ほど繰り返すと、秋に虫の被害が減ります。
キク科を続けて作ると生育が落ちるので、場所は毎年変えます。前にレタスやシュンギクを作った場所は一年空けてから使うと、病気の出方がはっきり変わります。
- 前作を片づける
- 残った根や葉を畑の外へ出します。すき込むと分解の途中で根を傷める原因になります。
- 石灰をまいて耕す
- 苦土石灰を一平方メートルに百グラムまき、深さ二十センチまで耕します。二週間おいてから元肥を入れます。
- 雑草を二回削る
- 耕したあと出てきた雑草を、二週間おきに二回削ります。虫の隠れ場所が減り、秋の被害が軽くなります。
秋は虫と徒長を見張る
九月から十月は生育がいちばん進む時期です。同時にヨトウムシやアブラムシも動くので、植え付け直後から防虫網をかけて、葉が広がるまで守ります。
この時期に肥料が効きすぎると、徒長(茎や葉が間延びして軟らかくなること)を起こして病気に弱くなります。葉色を見て、濃すぎるようなら二回目の追肥を飛ばします。
- 植え付けと同時に網
- 植えたその日に防虫網をかけ、裾を土で埋めます。あとからかけても中に虫が残ります。
- 十日おきに葉裏を見る
- 網をめくって葉の裏を確かめます。黒い粒の落ちている株は、近くにヨトウムシが潜んでいます。
- 葉色で追肥を決める
- 濃い緑で厚みがあるなら追肥は不要です。黄緑に見えるときだけ、株の周りに少量を施します。
冬は保温しながら採り切る
十二月に入ると生育はほぼ止まり、畑が冷蔵庫の代わりになります。不織布をかけておけば、必要なぶんだけ順に収穫していけます。ただし土が凍る日が続くと株が傷むので、一月中には採り切ります。
軟白は寒い時期ほど日数がかかります。十一月なら十日で仕上がるものが、十二月には二週間から十八日ほど必要になると考えておきます。
- 不織布で畑に置く
- 収穫しない株には不織布をべた掛けし、必要なぶんだけ順に採ります。外葉が霜よけになります。
- 軟白の日数を延ばす
- 十二月以降は二週間から十八日を見込みます。十日で開けて緑なら、包み直して待ちます。
- 凍る前に採り切る
- 土が凍る日が続く予報が出たら、残りは全部収穫して濡れ新聞に包み、冷蔵で保存します。
予定がずれたときの立て直し
まき遅れや植え遅れは、そのままにすると収穫が真冬にずれ込んで株が育ちません。どこでずれたかによって、打つ手が変わります。
- 種まきが十月にずれた
- 露地では大きくなりません。プランターに植えて軒下で育てるか、来春の作に切り替えます。
- 植え付けが十一月にずれた
- トンネルで保温すれば二月まで育てられます。株は小さめですが、軟白すればサラダに使えます。
- 軟白の時期を逃した
- 十二月に入っても始められます。日数を十八日ほどに延ばし、雨の入らない鉢かぶせで行います。
- 春まきが遅れた
- 五月にまいても夏の暑さでとう立ちします。無理をせず、八月下旬の秋まきまで待つほうが確実です。
エンダイブの栽培に一年を通して使うもの
作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。
土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。
- 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
- 規格の目安
- 粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。
日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。
種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。
地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。
- 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
- 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。
エンダイブの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はエンダイブの育て方にまとめています。
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