秋まきを主にする
エンダイブはレタスと同じキク科の仲間で、涼しい気候を好みます。関東の露地なら八月下旬から九月中旬にまいて、十一月から十二月に収穫する秋まきがいちばん失敗しません。気温が下がっていく中で育つと、葉が厚くなり甘みも乗ります。
春まきもできますが、育つ途中で気温が上がるため、とう立ち(花芽が伸びて葉が固くなること)が起きやすく、苦みも強く出ます。春にまくなら三月に育苗を始め、六月上旬までに採り切る短期勝負にします。
| 作型 | 種まき | 収穫 | 向き不向き |
|---|---|---|---|
| 春まき | 3月〜4月上旬 | 5月下旬〜6月上旬 | 苦みが強い。早採りで使う |
| 秋まき | 8月下旬〜9月中旬 | 11月〜12月 | 主力。軟白もきれいに決まる |
| 遅まき | 9月下旬〜10月上旬 | 12月〜1月 | 寒さで遅い。不織布が要る |
高温期は涼しい場所で発芽させる
エンダイブの種は二十五度を超えると眠ってしまい、まいても芽が出ません。八月下旬のまき時はまだ暑いので、直射の当たらない明るい日陰か、風の通る軒下に育苗箱を置きます。発芽適温は十五度から二十度です。
種は光があるほうが発芽しやすい性質なので、覆土は種が隠れる程度の薄さにします。土をかぶせすぎると発芽が遅れ、そろわない原因になります。まいてから三日から五日で芽が出そろうのが目安です。
- 夕方にまく
- 日中の高い地温を避け、夕方にまいてたっぷり水を与えます。夜のうちに種が水を吸い、翌朝の暑さを乗り切れます。
- 覆土は種が隠れる薄さ
- ふるった土を三ミリほどかぶせ、手のひらで軽く押さえます。厚くかぶせると光が届かず発芽が遅れます。
- 日陰で乾かさない
- 明るい日陰に置き、朝夕に霧状の水を与えて表面を乾かさないようにします。芽が出そろったら日なたへ移します。
- 芽が出たら朝日に当てる
- 発芽後も日陰に置くと茎が伸びて弱ります。朝の日が当たる場所に移し、風で揺らして丈夫にします。
気温が三十度を超える日が続くなら、まくのを一週間遅らせたほうが確実です。無理にまくより待つほうが早く育ちます。
箱まきで苗を作る
エンダイブは苗を作ってから植えると管理が楽です。育苗箱にすじまきして、本葉が二枚になったら黒いポットに一本ずつ移し、本葉四枚から五枚まで育ててから畑に出します。育苗の日数は三十日ほどが目安です。
苗の間は乾かしすぎないことが大切です。根が浅いので、鉢土が乾くと葉先が傷み、その傷みは畑に出しても消えません。朝に鉢を持ち上げて軽ければ水を与える、という判断のしかたが確実です。
- 育苗箱にすじまき
- 深さ五ミリの溝を五センチ間隔で作り、一センチ間隔で種を落とします。薄く覆土して底から水を吸わせます。
- 本葉二枚で鉢上げ
- 根を切らないように土ごとすくい、三号ほどの黒いポットに一本ずつ植えます。深植えにせず、双葉を土に埋めません。
- 本葉四枚で畑へ
- 根鉢が回って土が崩れなくなったら植え時です。植える前日にたっぷり水を与えておくと、根鉢が崩れません。
直まきなら株間を先に決める
畑に直接まくこともできます。株が大きく広がる野菜なので、株間は二十五センチから三十センチと広めに取ります。狭いと外葉が重なり、中が蒸れて軟白のときに腐ります。
点まきにして、一か所に四粒から五粒を落とし、本葉が出るたびに間引いて最後の一本を残します。間引きが遅れると根が絡み、抜くときに残す株の根まで浮いてしまいます。
- 三十センチ間隔で穴
- 空き瓶の底などで深さ五ミリのくぼみを三十センチ間隔に作り、底を平らにならしてから種を置きます。
- 四粒から五粒まく
- 一か所に四粒から五粒を離してまき、薄く覆土して押さえます。同じ場所に重ねて落とさないようにします。
- 二回に分けて間引く
- 本葉一枚で二本に、本葉三枚で一本にします。残す株の根元を指で押さえ、抜く株を真上にそっと引きます。
土づくりは石灰と元肥から
エンダイブは酸性の土を嫌います。まく二週間前に苦土石灰を一平方メートルあたり百グラムほどまいて耕し、酸度を中和しておきます。前作が同じキク科なら、続けて作らず一年空けます。
元肥(前もって土に混ぜる肥料)は完熟堆肥二キロと化成肥料をひと握り半ほど、一平方メートルあたりに入れます。葉物ですが肥料が多すぎると軟らかくなりすぎ、軟白中に腐りやすくなります。
- 二週間前に石灰
- 苦土石灰を全面にまき、深さ二十センチまで耕して混ぜます。石や土の塊は取り除いておきます。
- 一週間前に堆肥と元肥
- 完熟堆肥と化成肥料を入れて耕し、幅七十センチ、高さ十センチの畝を立てて表面を平らにならします。
- 植え穴に水を入れる
- 植え付けの直前に穴へ水を注ぎ、引いてから苗を置きます。根鉢の上に土をかぶせすぎないようにします。
水はけの悪い畑では畝を二十センチほど高くします。株の中心に水がたまると、そこから腐りが始まります。
芽が出ないときの切り分け
エンダイブの種まきでつまずくのは、ほとんどが暑さと乾きです。まき直しは九月中旬までなら十分間に合うので、原因を確かめてから次の手を打ちます。
- 一週間たっても出ない
- 地温が高すぎた可能性があります。土を掘って種を確かめ、傷んでいなければ涼しい場所へ移して待ちます。
- 芽がまばらに出る
- 覆土が厚い場所だけ遅れています。薄い覆土でまき直すか、遅れた場所に追いまきをして数をそろえます。
- 芽が細く伸びる
- 日陰に置きすぎです。発芽したらすぐ日なたへ出し、風の当たる場所で茎を太らせます。倒れた株は使いません。
- 芽が地際で切られる
- 夜に動く虫の仕業です。株元の土を三センチほど掘って探し、見つけたら取り除きます。網では防げません。
種まきの手順
エンダイブは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
エンダイブの種まきでよくある質問
エンダイブの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
エンダイブの種はどうやってまく?
点まき / すじまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
エンダイブの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
エンダイブの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
エンダイブは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
エンダイブの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
エンダイブの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
エンダイブの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はエンダイブの育て方にまとめています。
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