どの枝に花が付くかを先に見る
フェイジョアの花は、その年の春に伸びた新しい枝の葉の付け根に付きます。前年の枝ではなく、春に伸びた枝です。つまり春に伸びる元になる枝を冬に切りすぎると花が減り、春に伸びた枝を初夏に切っても花が減ります。切る時期は、収穫の終わった直後か、芽が動く前の早春に絞ります。
若い株は放任でも自然に丸くまとまります。植えて三年までは枯れ枝と地面につく枝を取る程度にして、株の大きさを作らせます。切るかどうか迷ったら、その枝が春に伸びた柔らかい枝かを見て判断します。
| 枝の姿 | 花の付き方 | 扱い |
|---|---|---|
| 春に伸びた柔らかい新梢 | 葉の付け根に花が付く | 初夏は切らない |
| 去年伸びて木質化した枝 | そこから春に花枝が出る | 早春に軽く切り戻して枝数を増やす |
| 株元から真上に伸びた太い枝 | 花は少ない | 付け根で切るか、低い位置で切り替える |
| 内側で交差する細い枝 | 日陰で花が付かない | 付け根で抜く |
時期は収穫後か早春
関東では11月の収穫が終わった直後から、2月下旬の芽が動く前までが剪定の適期です。常緑なので真冬の強い剪定は寒さで傷みやすく、軽い剪定なら収穫直後、強く切るなら3月上旬にします。6月の開花前と、花が終わって実が付いている夏は切りません。
時期の目安は暦より芽の状態です。枝先の芽がまだ固く小さいうちなら3月でも切れますが、緑に膨らんで開き始めていたら遅すぎるので、その年は混んだ枝を抜くだけにとどめます。
- 収穫直後に混みを抜く
- 11月に、内側で交差する枝や枯れ枝を付け根から抜きます。この時期は形を整えるだけにして、太い枝は切りません。
- 3月上旬に高さと幅を決める
- 芽が動く直前に、目標の高さで幹や太い枝を切り戻します。切った位置の下から春に新しい枝が出て、そこに花が付きます。
- 開花から収穫までは切らない
- 6月から11月は花と実の期間です。伸びすぎた枝が邪魔でも、実の付いていない枝を数本切る程度にとどめます。
高さを二メートルに抑える
放任すると4メートル近くになり、上のほうの実に手が届かなくなります。家庭では高さ2メートル前後、幅2メートルに抑えると、収穫も人工授粉も脚立なしでできます。目標の高さで幹を切る芯止めをしてから、毎年上に伸びる枝を切り戻します。
- 幹を目標の高さで切る
- 3月上旬に、地上1.8メートル前後で幹を切ります。切った位置のすぐ下の枝が横に伸びて、全体が丸くなります。
- 上に伸びる枝は毎年切り戻す
- 真上に勢いよく伸びる徒長(栄養が偏って枝だけが長く伸びること)した枝は、収穫後に付け根か低い位置で切ります。
- 横に広がる枝は先を軽く
- 横に伸びた枝は先端を三分の一ほど切り戻すと、下から枝が分かれて花の付く枝が増えます。
一度に全体の三割以上を切ると、翌年は徒長した枝ばかりで花が減ります。数年に分けて目標の大きさへ近づけます。
株の中を明るくする
フェイジョアは葉が密になりやすく、中が暗くなると内側の枝が枯れて外側だけに葉が付く姿になります。内側の細い枝を抜いて光を入れると、株の中まで花が付き、収穫量が上がります。真下から見上げて空が二割ほど見える程度が目安です。
| 場面 | 切り方 | 理由 |
|---|---|---|
| 内側で交差してこすれる枝 | 細いほうを付け根で抜く | 傷から病気が入る |
| 地面に触れる下枝 | 付け根で切る | 実が土で汚れ、風通しが悪くなる |
| 株元から出る細いひこばえ | 見つけしだい地際で切る | 養分を奪う |
| 枯れた枝 | 緑の部分まで切り戻す | 枯れ込みを止める |
生け垣として仕立てる
生け垣にする場合は、実より形を優先して年二回刈り込みます。刈り込むと花枝も落ちるので実は減りますが、収穫後の11月と3月上旬の二回に絞れば、ある程度の実は残ります。真夏の刈り込みは翌年の枝が出にくくなるので避けます。
- 11月に表面を刈る
- 収穫が終わったら、はみ出した枝を刈り込みばさみでそろえます。深く刈らず、表面から10センチ程度にします。
- 3月上旬に形を作る
- 目標の高さと幅で刈り込みます。ここで切った位置から春に新しい枝が出て、6月に花が付きます。
剪定の失敗と立て直し
多いのは、初夏に伸びた枝を邪魔だと切って花を落とすこと、冬に強く切って寒さで枝が枯れ込むこと、切りすぎて徒長した枝ばかりになることです。どれも株が枯れることはなく、翌年の切る時期と量を直せば戻ります。
| 失敗の姿 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 花がほとんど咲かない | 春に伸びた枝を初夏に切った | 6月から11月は切らない |
| 切り口から枝が枯れ込む | 真冬に太い枝を切った | 枯れた部分の下で切り直し、太い枝は3月上旬に |
| 真上に長い枝ばかり出る | 切りすぎ | その年は切らず、翌冬に細い枝だけ抜く |
| 外側だけに葉があり中が空 | 内側を抜かなかった | 収穫後に内側の枝を数本抜いて光を入れる |
フェイジョアの剪定に使うもの
剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。
生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。
直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。
- 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
- 規格の目安
- ペースト状で刷毛の付いたもの。
直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
- 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。
フェイジョアの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はフェイジョアの育て方にまとめています。
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