一本で育てるか二本にするかを決める
フェイジョアには一本でも実が付く自家結実性の品種と、別品種の花粉がないと付かない品種があります。自家結実性とされる品種でも、別品種を近くに植えると実の付きと大きさが上がります。庭の広さに合わせて、まず本数を決めます。
苗は園芸店や通販で品種名付きのものを買います。品種名のない実生苗は実が付くまで長く、性質も分かりません。札に品種名と自家結実性の有無が書かれているかを確かめてから買います。
| 品種のタイプ | 一本での実付き | おすすめの植え方 |
|---|---|---|
| 自家結実性が高いとされる品種 | 付くが実は小さめ | 一本でも可。二本ならなお良い |
| 自家結実性が低い品種 | ほとんど付かない | 受粉樹として自家結実性品種と組む |
| 品種名なしの実生苗 | 不明 | 実を目的にするなら避ける |
自家結実性の表示は苗の札や通販の説明にあります。書かれていなければ、二本植えを前提にします。
場所の条件
日当たりがよく、冬の寒風が直接当たらない場所が向きます。マイナス10度前後まで耐えるので関東平野部では防寒なしで冬を越しますが、若い株が北風に当たると葉が傷みます。夏の暑さには強く、西日でも問題ありません。生け垣のように列に植えることもでき、銀色の葉が一年中楽しめます。
- 冬の北風を確かめる
- 冬の晴れた日に候補地に立ち、北からの風が直接当たるかを確かめます。当たるなら南向きの壁際にするか、風上に常緑樹を置きます。
- 水はけを見る
- 雨の翌日に水が残る場所は避けます。粘土質なら20センチほど盛り土をして高く植えます。
- 広がりを見込む
- 放任すると高さ3〜4メートル、幅2〜3メートルになります。剪定で2メートル前後に抑えるにしても、隣の木や建物から1.5メートルは離します。
土づくり
土は選ばず、水はけがよければ普通の庭土で育ちます。ペーハーは5.5から7と幅広く、特別な調整は不要です。植え穴には腐葉土か堆肥を混ぜ、元肥(植え付け時に土へ混ぜる肥料)は緩効性の粒状肥料をひとつかみ程度にします。
| 場所 | 配合の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 地植え | 掘り上げ土7・腐葉土3 | 粘土質なら鹿沼土か軽石を一割足す |
| 鉢植え | 赤玉土小粒6・腐葉土3・軽石1 | 10号鉢以上、鉢底石を厚めに |
| 生け垣として列植 | 掘り上げ土7・堆肥3を溝状に | 株間1〜1.5メートル |
植え付けの適期と手順
常緑樹なので、落葉果樹のような真冬の植え付けは避けます。関東では3月下旬から4月、または9月下旬から10月が適期です。春植えは根が動く直前で失敗が少なく、初心者には春をすすめます。真夏と真冬の植え付けは、根が動かず水切れや寒さで弱ります。
植える日は曇りか夕方を選ぶと、根付くまでの水切れが減ります。植えて一週間は毎日、葉がしおれていないかを見て、しおれていたら朝にたっぷり水を与えます。
- 根鉢の二倍の穴を掘る
- 根鉢の直径の二倍、深さは同じ程度の穴を掘ります。フェイジョアの根は浅く広がるので、深さより広さを確保します。
- 根鉢は軽くほぐす程度
- 固く回った根は外側だけ軽くほぐします。細い根が多いので、強く崩さず表面だけにとどめます。
- 深植えしない
- 根鉢の上面が地面と同じ高さになるように置き、土を戻して株元を手で押さえます。株元が土に埋まると幹の根元が傷みます。
- 水をやり支柱を立てる
- たっぷり水をやり、1メートルほどの支柱を根鉢の外側に立てて幹を八の字に結びます。常緑で葉が多いぶん風で揺れやすいので、根付くまでの二年は支柱を残します。
株間と鉢の大きさ
二本植える場合の株間は2〜3メートルが目安で、受粉のためには近いほうがよく、5メートル以上離すと虫が行き来しにくくなります。鉢植えでも育ち、10号鉢で高さ1.5メートルほどに抑えて実を採れます。鉢は二年に一度、春に一回り大きくします。
| 容器 | 大きさ | 管理の目安 |
|---|---|---|
| 買った直後の苗 | 8号鉢 | 翌春に10号へ |
| 三年目以降 | 10〜12号鉢 | 二年に一度、春に根を三分の一整理して植え替え |
| 地植え | 株間2〜3メートル | 植え替えなし。生け垣なら1〜1.5メートル |
植えた年の失敗と直し方
植えた年に古い葉が黄色くなって落ちるのは、常緑樹の葉の入れ替わりで異常ではありません。新しい葉が出ていれば順調です。心配なのは、深植えで株元が傷むこと、冬の北風で葉が茶色くなること、水切れで枝先が枯れることです。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 古い葉が黄色くなって落ちる | 葉の入れ替わり | 新芽が出ていれば何もしない |
| 冬に葉が茶色く縮れる | 北風と乾燥 | 風上に不織布か寒冷紗を張る |
| 夏に枝先から枯れる | 水切れ | 株元に敷きわらをして週一回たっぷり水 |
| 株元が黒く柔らかい | 深植えか過湿 | 株元の土を取り除いて乾かす。進めば植え直し |
フェイジョアの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
フェイジョアの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はフェイジョアの育て方にまとめています。
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