系統で水と肥料の量が変わる
葉を使う多年草の系統は、地中海の乾いた土地の植物なので水も肥料も控えめで育ちます。与えすぎると茎が柔らかく倒れ、香りも薄くなります。株元を太らせるフローレンス系統は、太り始めたら水と肥料を切らさないようにし、乾き切ると株元が割れたり固くなったりします。
どちらも根付くまでの二週間から三週間は土を乾かさないようにし、根付いてからは系統に合わせて切り替えます。判断の目安は土の表面と葉の姿で、しおれてから水を与えると株が慌てて花を付けます。
| 系統 | 水やり | 追肥 |
|---|---|---|
| スイートフェンネル | 根付いたら乾いてから。夏でも二日に一回まで | 春に一回。多いと倒れる |
| フローレンスフェンネル | 太り始めたら乾く前に少しずつ | 二週間に一回の液肥。太り始めに土寄せ |
| 鉢植え | 表面が乾いたら鉢底から流れるまで | 月に一回の置き肥か、二週間に一回の液肥 |
水は乾いてからたっぷり、株元にかけない
露地の多年草の系統は、根付いてしまえば雨だけでほとんど足ります。晴天が十日以上続いて葉先が垂れてきたら朝に株のまわりへ与えます。株元に直接かけると茎の付け根が蒸れて腐りやすいので、少し離れた土に注ぎます。
鉢植えは土が少なく夏は一日で乾きます。朝に土を触って乾いていたら鉢底から流れ出るまで与え、受け皿の水は捨てます。冬は成長が止まるので、土が乾いてから二日から三日たって与えるくらいで足ります。
- 朝に土を触る
- 指の第一関節まで土に差し、乾いていれば与えます。表面が乾いていても中が湿っていれば見送ります。夕方の水やりは夜に蒸れます。
- 株元から離して注ぐ
- ジョウロの口を低くして、株元から十センチほど離れた土に静かに注ぎます。葉にかけると日中に蒸れ、株元にかけると茎の付け根が腐ります。
- 葉先の垂れで見極める
- 水が足りないと細い葉の先から垂れてきます。この段階で与えれば戻ります。葉全体が黄色くなるまで待つと回復に時間がかかります。
追肥は控えめに、フローレンスだけ回数を足す
多年草の系統は元肥(前もって入れる肥料)だけでほぼ足ります。追肥(育ちの途中で足す肥料)は春に新芽が動き出したころに一回、株のまわりに化成肥料をひと握り施す程度にし、葉が濃く大きすぎるなら翌年は見送ります。
フローレンス系統は株元が太り始める時期に養分を求めます。本葉六枚から七枚のころから二週間に一回、水で薄めた液体肥料を与え、株元が親指ほどに膨らんできたら土寄せ(株元へ土を寄せること)をして白く柔らかい部分を増やします。
- 多年草は春に一回だけ
- 三月に新芽が動き出したら、株から十センチ離してひと握りの化成肥料をまき、軽く土と混ぜます。夏以降は与えません。
- フローレンスは二週間に一回
- 本葉六枚から七枚のころから、水で薄めた液肥を二週間に一回与えます。葉の色が濃くなりすぎたら一回飛ばします。
- 太り始めたら土寄せ
- 株元が親指ほどに膨らんできたら、周りの土を株元へ寄せて膨らみの半分を隠します。日に当たった部分は緑色で固くなるので、二週間ごとに寄せ足します。
窒素の多い肥料を続けるとアブラムシが付きやすくなり、香りも弱まります。葉の色が濃すぎると感じたら肥料が多い合図です。
倒れやすい大株は支柱で支える
多年草の系統は六月以降に花茎が伸び、高さが一メートルを超えます。茎は中が空洞で軽いのですが、風が強いと株元から倒れて根が浮きます。五月のうちに支柱を立て、茎をゆるく結んでおきます。
倒れた株は起こしても元に戻りにくいので、根元から三十センチほどで切り戻します。切ったあとの株元からは新しい芽が出て、秋にはまた葉が摘めます。切り戻した葉は乾燥させても使えます。
- 五月に支柱を立てる
- 株の中心に百五十センチの支柱を一本立て、茎を八の字にゆるく結びます。株が大きければ周りに三本立てて麻ひもで囲います。
- 倒れたら切り戻す
- 根元から三十センチほどの高さでハサミで切ります。株元が浮いていたら土を寄せて押さえ、二週間ほどで新しい芽が出ます。
水と肥料でつまずいたときの切り分け
株が倒れる、葉が黄色くなる、香りが弱い、株元が太らない。原因は水か肥料かのどちらかで、同時に両方を変えると分からなくなります。株の姿を見て一つずつ確かめてから直します。
- 茎が柔らかく倒れる
- 水か肥料の与えすぎです。追肥を止め、水も表面が乾いてから与えるようにします。すでに倒れた茎は切り戻して新しい芽を待ちます。
- 下の葉から黄色くなる
- 根付いた直後なら肥料切れ、夏なら水の与えすぎで根が傷んでいます。土を掘って根が黒ければ水を控え、白ければ薄い液肥を与えます。
- 香りが弱い
- 肥料が多いか日照が足りません。追肥を止めて日向に置くと、次に出る葉から香りが戻ります。夏の高温で育った葉も香りが弱めです。
- フローレンスの株元が太らない
- 水切れか、まき時が遅れて暑さに当たっています。乾く前に少しずつ水を与え、それでも太らなければ葉を香りづけに使って次は秋まきにします。
フェンネルの育てている間に使うもの
ハーブは肥料を与えすぎると、葉は茂っても香りが薄くなります。他の植物より控えめが基本です。
- ハーブ用の培養土探す言葉「ハーブ 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 水はけ重視の配合。「ハーブ・野菜用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L。
地中海原産のものが多く、乾き気味を好みます。水もちのよい土だと根が傷みます。
- 液体肥料(薄めて使う)探す言葉「液体肥料 ハーブ」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液を、さらに薄めて使います。
与えすぎると香りが薄くなります。月 1 回、規定の半分の濃さから試すのが安全です。
- 摘芯用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 摘芯 細かい」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
先端を摘むと、その下の節から枝が 2 本出ます。これを繰り返すと収穫量が増えます。
- 肥料は控えめでよいので、種類を買いそろえる必要はありません。
- 花が咲く前に摘めば、香りの落ちる時期を遅らせられます。道具は要りません。
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