症状から見分ける
ワスレナグサは丈夫な花で、病害虫は多くありません。不調のほとんどは水と日照と土の酸度から始まります。まず株元と葉裏を見て、環境の問題か、病気か、虫かを切り分けます。
密に茂る性質があるため、春に株の内側が蒸れて灰色かび病が出るのが一番多い失敗です。花がら摘みと株間の確保で防げます。苗のうちは立ち枯れ病、春の新芽にはアブラムシが付きます。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 花や葉が茶色く腐り灰色のカビ | 灰色かび病 | 傷んだ部分を取り風通しをよくする |
| 苗が地際で倒れて溶ける | 立ち枯れ病 | 倒れた苗を抜き水を控える |
| 新芽やつぼみがべたつく | アブラムシ | 指でつぶすか水で洗い流す |
| 葉に白い粉が付く | うどんこ病 | 病葉を取り肥料を控える |
| 葉が黄色く育たない | 土が酸性 | 苦土石灰を混ぜた土へ植え替え |
灰色かび病
三月から五月の雨続きの時期に、終わった花や株元の葉が茶色く腐り、灰色のカビが生えます。花がらを残しておくとそこから広がり、株が密に茂っているほど出やすくなります。花茎ごと切る花がら摘みと、株間を空けることが最大の予防です。
出てしまったら、傷んだ花と葉を取り除き、混み合った茎を数本、付け根から切って風を通します。鉢なら雨の当たらない場所へ移します。次々に広がるなら、灰色かび病に効く草花用の殺菌剤を表示どおりに使い、晴れた日の朝に散布します。
- 傷んだ部分を取る
- 茶色くなった花、花茎、葉を付け根から取り、鉢の外へ捨てます。株元に落ちた花がらも拾います。
- 混んだ茎を間引く
- 株の内側で重なった茎を数本、付け根から切って風を通します。切り戻しの時期なら半分まで切ります。
- 広がるなら薬剤
- 取り除いても次々に出るなら、草花用の殺菌剤を表示の濃度で使います。花にかからないよう株元と葉に向けて散布します。
苗の立ち枯れ病
種まき後の苗が、地際で細くくびれて倒れ、溶けるように枯れます。土の中の病原が原因で、気温が高い時期に水を与えすぎると出ます。九月の残暑にまいた苗で起きやすく、古い土を使い回すと繰り返します。
倒れた苗は治らないので、周りに広がる前に抜いて捨てます。残った苗は水を控え、風通しのよい場所へ移します。次にまくときは清潔な種まき用の土を使い、涼しくなってからまくことで防げます。
- 倒れた苗を抜く
- 地際が細くくびれた苗は、周りの土ごと取り除きます。同じ育苗箱の苗は水を控えて様子を見ます。
- 水を減らし風を通す
- 土の表面が乾くまで水を与えず、風通しのよい明るい場所に置きます。底面給水に切り替えるのも効きます。
- 新しい土でまき直す
- 被害が大きいなら、清潔な種まき用の土でまき直します。まき時は最高気温が二十五度を下回ってからにします。
アブラムシとナメクジ
二月下旬から四月の新芽とつぼみにアブラムシが付き、べたつきと黒いすすで気付きます。つぼみの中に潜ると花が開かなくなるので、液肥を始める二月下旬から週に一度は先端を見ます。早ければ指と水で対処できます。
春の雨の夜には、ナメクジが花びらと新芽をかじります。株が密に茂って地面が湿っていると住み着きます。夜に見回って捕まえるか、株元の落ち葉や鉢の下の隠れ場所をなくします。殺虫剤を使うなら草花用のものを選び、開花中の花にかからないようにします。
| 種類 | 見た目 | 手当て |
|---|---|---|
| アブラムシ | 新芽やつぼみに緑や黒の小さな虫 | 指でつぶすか草花用の殺虫剤 |
| ナメクジ | 夜に花びらと新芽がかじられ光る跡 | 夜に捕まえ隠れ場所をなくす |
| ヨトウムシ | 夜に葉が大きく食われる | 夜に見回って捕まえる |
うどんこ病と土の酸度
四月から五月に葉の表面に白い粉が付くのがうどんこ病です。昼夜の温度差と、肥料の多さで株が軟らかくなっていると出ます。病葉を取り、茎を間引いて風を通し、肥料を控えれば止まります。広がるなら草花用の殺菌剤を使います。
病気ではありませんが、葉が黄色く小さいまま育たないなら土の酸度を疑います。ワスレナグサは酸性の土を嫌うため、苦土石灰を混ぜていない花壇では育ちません。植え替えるか、株元に苦土石灰を少量まいて水で溶かし込むと、二〜三週間で葉の色が戻ります。
- 病葉を取り風を通す
- 白くなった葉を付け根から取り、混み合った茎を数本切ります。取った葉は鉢の外へ捨てます。
- 肥料を控える
- 液肥を止めるか規定の倍に薄めます。窒素の多い肥料で葉が軟らかくなると出やすく、株が締まると出にくくなります。
- 酸度を直す
- 葉が黄色いなら株元に苦土石灰をひとつまみまき、水で溶かし込みます。二〜三週間で葉の色が戻らなければ植え替えます。
失敗を減らす予防の習慣
ワスレナグサの病害虫は、涼しくなってからの種まき、清潔な土、石灰を混ぜた土、株間の確保、花がら摘みの五つでほとんど防げます。薬剤は最後の手段にして、まず環境を整えることを優先します。
毎週の花がら摘みのついでに、株元の湿り気、葉裏の虫、新芽のべたつき、株の内側の蒸れを確かめる習慣を付けます。早く気付けば水と指で済み、大きな失敗はほぼ避けられます。
| 目的 | 習慣 | 時期 |
|---|---|---|
| 立ち枯れの予防 | 清潔な土で涼しくなってからまく | 九月中旬〜十月上旬 |
| 酸度の失敗の予防 | 植え場所に苦土石灰を混ぜる | 植え付けの一週間前 |
| 灰色かび病の予防 | 花茎ごと週一回摘み株間を空ける | 開花中 |
| 虫の早期発見 | 新芽と葉裏を週に一度見る | 二月下旬〜五月 |
ワスレナグサの長く咲かせるコツは作物ページに
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