一年の流れ
九月中旬から十月上旬に種をまき、十月から十一月に植え付け、冬は屋外で根を張らせます。二月下旬から液肥を始め、三月下旬から五月に開花、四月中旬に切り戻して二番花、五月下旬から六月に種を採って終わります。夏は株を残さず、種でつなぎます。
寒冷地では春まきもでき、開花は五月から六月にずれます。暖地では三月上旬から咲き、五月には暑さで終わります。月よりも株の姿で判断し、本葉五〜六枚で植え付け、つぼみが見えたら液肥、花が七割終わったら切り戻し、と切り替えます。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 9月中旬〜10月上旬 | 種まき | 最高気温が二十五度を下回ったら |
| 10月〜11月上旬 | 植え付け、元肥をひとつまみ | 本葉五〜六枚 |
| 12月〜2月中旬 | 日なたで乾かし気味に、水は午前中 | 霜よけは不要 |
| 2月下旬 | 液肥を開始、伸びた茎を軽く摘心 | つぼみが見える前に |
| 3月下旬〜5月 | 開花、花がら摘み、水切れに注意 | 週に一回花茎を切る |
| 4月中旬〜下旬 | 半分まで切り戻して二番花 | 一番花が七割終わったら |
| 5月下旬〜6月 | 種採り、株の抜き取り | さやが茶色く乾いたら |
秋の作業
残暑が落ち着いたら種をまきます。育苗箱かポットにまき、明るい日陰で発芽させ、芽がそろったら日なたへ出します。本葉二〜三枚でポットに移し、五〜六枚になった十月中旬から十一月上旬に、株間十五〜二十センチで植え付けます。
植え場所には苦土石灰を一握りまいて一週間おき、腐葉土と緩効性肥料を混ぜておきます。植えたあとはたっぷり水を与え、根付くまでの二週間は土を乾かさないようにします。こぼれ種で生えた苗も、この時期に間引いて株間を空けます。
- 種まきは涼しくなってから
- 日中の最高気温が二十五度を下回るころにまきます。土を薄くかぶせ、霧吹きで湿らせて明るい日陰に置きます。
- 十一月上旬までに植える
- 本葉五〜六枚の苗を、霜が降りる前に植え付けます。遅れた苗はポットのまま軒下で冬を越し、二月下旬に植えます。
- こぼれ種の苗を間引く
- 密生した苗は株間十五センチになるよう抜き、抜いた苗は別の場所へ植えます。秋に出た苗を残します。
冬の作業
ワスレナグサは氷点下でも枯れない耐寒性があり、関東平野部なら屋外の日なたでそのまま冬を越します。葉が赤紫になったり、霜で縮んだりしても、春に緑へ戻ります。霜柱で苗が持ち上がるなら、株元を指で押さえて戻し、腐葉土をかぶせます。
水は乾いてから一〜二日おき、暖かい日の午前中に与えます。肥料は与えません。乾いた北風が続く場所では葉が傷むので、風よけを立てるか、鉢なら建物の南側へ寄せます。室内に入れると寒さが足りず、春の花が減ります。
| 場面 | 作業 | 注意 |
|---|---|---|
| 霜が降りる夜 | 屋外のままでよい | 葉が赤紫になっても心配ない |
| 霜柱で苗が浮いた | 株元を押さえて戻し腐葉土をかぶせる | 根が乾くと枯れる |
| 北風が強い場所 | 風よけを立てるか南側へ寄せる | 室内には入れない |
春の作業
二月下旬に新しい葉が動き出したら、規定の倍に薄めた液体肥料を月に二〜三回始め、伸びすぎた茎の先を軽く摘心(先端の芽を摘んで枝分かれさせること)します。三月下旬から花が咲き始めたら、水を切らさず、週に一回、終わった花茎を葉の付け根で切ります。
四月中旬から下旬に一番花が七割ほど終わったら、株の半分まで切り戻して二番花を待ちます。切り戻したら薄い液肥を一回与えます。日差しが強くなって葉が焼けるようなら、午後に日陰になる場所へ移します。
- 二月下旬に液肥と摘心
- 新葉が動いたら薄い液肥を始め、伸びた茎の先端を節の上で二〜三センチ摘みます。つぼみが見えてからは摘みません。
- 開花中は毎朝土を確かめる
- 晴れの日は朝に土を触り、乾いていれば与えます。夕方に葉が垂れていればもう一度与えます。
- 四月中旬に切り戻し
- 一番花が七割終わったら葉の付いた節の上で半分まで切り、薄い液肥を一回与えて二番花を待ちます。
初夏の作業
五月下旬から六月に花が終わったら、種を採る株を三〜五株残して、ほかは抜き取ります。抜いたあとは次の草花を植えられるよう、土を耕して腐葉土を混ぜておきます。こぼれ種で来年も同じ場所に咲かせたいなら、花がらを摘まずに種を落とさせます。
種を採る株は、花茎の下のほうのさやが茶色く乾いたころに茎ごと切り、紙袋に入れて日陰で一週間乾かします。袋を振って落ちた種を封筒に入れ、冷蔵庫の野菜室で秋まで保存します。梅雨に入ると株が蒸れて腐るので、六月中旬までに片付けます。
| 時期 | 作業 | 注意 |
|---|---|---|
| 5月下旬 | 種を採る株を決めて残す | 花色と姿のよい株を三〜五株 |
| 6月上旬 | さやが乾いたら茎ごと切って乾燥 | 紙袋で一週間 |
| 6月中旬まで | 残りの株を抜き取り土を耕す | 梅雨に入ると腐る |
作業が遅れたときの立て直し
種まきが十月下旬にずれたなら、ポットで育てて軒下で冬を越し、二月下旬に植えます。株は小さくなりますが花は咲きます。十一月以降なら春まきに切り替え、二月下旬に室内でまいて三月に外へ出すと、五月に少なめの花が咲きます。
切り戻しが五月にずれ込んだなら、二番花は望まずそのまま咲かせ、種を採って終わります。植え付けを逃した苗を三月に植えても、根付く前に暑さが来て花が少なくなります。遅れたときは無理に追いかけず、来年の種をきちんと採ることを目標にします。
| 場面 | 遅れたとき | 次の機会 |
|---|---|---|
| 種まきが十月下旬に | ポットで冬越しし二月下旬に植える | 来年は九月中旬に |
| 種まきが十一月以降に | 二月下旬に室内で春まき | 開花は五月で少なめ |
| 切り戻しが五月に | そのまま咲かせて種を採る | 来年は四月中旬に |
ワスレナグサの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
ワスレナグサの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はワスレナグサの育て方にまとめています。
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