穂の姿で刈り時を判断する
アワの穂は先端から実り始め、根元に向かって黄色くなります。全体が茶色になるまで待つと先端の実がこぼれ落ちるので、穂の下半分まで黄色くなり、実を指でつぶしても白い液が出なくなったころが刈りごろです。株ごとに熟し方が違うので、進んだ穂から順に採ります。
| 穂の見た目 | 実の状態 | 判断 |
|---|---|---|
| 全体が緑で穂が立っている | つぶすと白い液が出る | まだ早い。水を切らさず待つ |
| 先端だけ黄色く垂れ始める | 先端の実が固くなる | ネットを確認し、一週間ほど待つ |
| 下半分まで黄色く重く垂れる | 指で押しても固い | 刈りごろ。晴れた日に刈る |
| 全体が茶色で実がこぼれる | 触ると落ちる | 遅い。穂だけ切って袋で受ける |
もちアワは穂が黄色くなってからも粘りのある実が多く、うるちアワより少し長めに畑で待つと実が締まります。
刈り取りの手順
刈り取りは朝露が乾いた晴れた日の午前中に行います。茎の根元から刈る方法と穂だけ切る方法があり、家庭では穂だけを切る方が干しやすく、畑の片付けも別にできます。穂は二十センチほど茎をつけて切ると、束ねてつるすときに扱いやすくなります。
- 穂を茎ごと二十センチで切る
- はさみで穂の下二十センチほどの位置を切ります。穂を下向きにすると実がこぼれるので、切ったら上向きのまま容器に入れます。
- 十本ほどを束ねる
- 茎の部分をひもで束ね、穂が重ならないように広げます。束が大きいと内側が乾かずカビが出ます。
- 熟した穂から順に採る
- 一度に全部刈らず、進んだ穂から二回から三回に分けて採ります。遅い穂は一週間ほど置いてから採ると実が入ります。
穂を切ったら、畑に残った茎はすぐ刈らずに数日置くと、遅れて出た小さな穂も採れることがあります。
乾燥のさせ方
刈った穂は雨の当たらない風通しの良い軒下やベランダにつるし、二週間から三週間乾かします。穂を下にしてつるす方法と、ざるに広げる方法があり、少量ならざるが扱いやすいです。実を指でつまんで簡単に外れ、かんで固い音がすれば乾燥完了です。
- 軒下につるす
- 束ねた穂を穂先を下にしてつるし、直射日光と雨を避けます。日に当てすぎると実が割れやすくなります。
- ざるなら毎日返す
- ざるに広げる場合は穂が重ならないようにし、毎日上下を返します。下になった穂が湿ったままだとカビが出ます。
- 乾き具合を実で確かめる
- 穂の根元近くの実を指でつまみ、力を入れずに外れれば乾いています。粘りがあるうちは脱穀しません。
脱穀と選別
乾いた穂を手でもむか、袋に入れて棒でたたくと実が外れます。外れた実には殻や穂の軸が混ざっているので、ふるいで大きなごみを取り、扇風機の風の前で高いところから落として軽い殻を飛ばします。この段階の実はまだ皮がついたもみの状態で、食べるには精白が必要です。
| 作業 | 道具 | 目安 |
|---|---|---|
| 脱穀 | 手・厚手の袋・棒 | 穂を袋に入れてもむ。実が外れなければ乾燥不足 |
| ふるい分け | 目の粗いざる | 軸や葉のかけらを取り除く |
| 風選 | 扇風機・ざる | 風の前で少しずつ落とし、殻と細かいごみを飛ばす |
| 精白 | すり鉢と棒・家庭用精米機 | 少量ならすり鉢でこすり、皮をむいて風で飛ばす |
精白は少量ずつ行います。皮が固いのですり鉢では時間がかかり、家庭用の精米機があれば雑穀の設定で使えます。
保存と種取り
よく乾いた実は密閉容器に入れ、冷暗所か冷蔵庫で保存します。もみのまま保存すれば一年以上持ち、精白すると酸化が早まるので食べる分だけむきます。翌年の種は、病気が出ず穂の大きかった株から採り、乾燥後に別に分けて冷暗所に置きます。
- 密閉して湿気を遮る
- 瓶や密閉袋に入れ、乾燥剤を一緒に入れます。湿気を吸うとカビと虫が出るので、梅雨前に冷蔵庫へ移すと安心です。
- 種は良い穂から先に取る
- 脱穀前に、最も大きく実の詰まった穂を数本選び、別に干して種にします。混ぜてしまうと選べません。
- 翌春に発芽を確かめる
- まく前に湿らせたキッチンペーパーに種を二十粒ほど置き、四日から五日で半分以上芽が出れば使えます。
実が入らない・こぼれるときの原因
穂は出たのに実が入らない、乾かす途中で実が落ちるといった失敗は、出穂後の乾燥、刈り遅れ、乾燥中の扱いのどれかが原因です。次の年に同じ失敗を繰り返さないよう、どの段階で起きたかを確かめておきます。
| 場面 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 穂の先だけ実が入り下がすかすか | 出穂後の水切れ | 翌年は穂が出たら十日ごとに水を流す |
| 刈った後に実がぽろぽろ落ちる | 刈り遅れ | 下半分が黄色くなった時点で刈る |
| 乾燥中にカビが出る | 束が大きい・風通し不足 | 束を小さくし、雨の当たらない風の通る場所へ |
| 脱穀しても実が外れない | 乾燥不足 | もう一週間干してから再度もむ |
アワの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
アワの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアワの育て方にまとめています。
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