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アワの月別の作業

アワの月別の作業カレンダー|種まきから脱穀までの一年

アワの栽培イメージ

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アワは五月から十月までの短い期間で栽培が終わります。月ごとの作業と、生育の姿から判断するポイントをまとめます。

一年の流れを表で見る

アワは初夏にまいて秋に収穫する一年生の穀物で、栽培期間は百日から百二十日ほどです。作業は種まき間引きの初期、土寄せと草取りの中期、鳥よけと収穫の後期に分かれます。関東平野部の標準的な作型を基準にし、寒冷地は半月ほど早く動きます。

作業目安・注意
4月畑の準備苦土石灰と堆肥を入れて耕す。窒素肥料は控えめ
5月種まき(早まき)・間引き一回目地温二十度が目安。砂と混ぜて浅くすじまき
6月種まき(標準)・間引き・土寄せ一回目本葉五枚で株間十〜十五センチに。追肥は一回だけ
7月草取り・土寄せ二回目草丈五十センチで再度土寄せ。梅雨明け後の乾きに注意
8月出穂・水やり・鳥よけ穂が出たら水を切らさない。穂が色づく前に防鳥ネット
9月収穫・乾燥穂の下半分まで黄色く実が固くなったら刈る。軒下で二〜三週間干す
10月遅まき分の収穫・脱穀手でもんで実を外し、ふるいと風で殻を飛ばす
11月〜3月保存・畑の片付け密閉容器で冷暗所か冷蔵。残さは片付けて翌年の病害虫を減らす

四月から五月:準備と種まき

四月に畑を耕し、五月に入って地温が二十度前後になったら早まきができます。遅霜の心配がある地域では五月中旬以降にします。まき床の土を細かくし、覆土を薄くすることが発芽をそろえるいちばんの近道です。芽が出たら本葉二枚から三枚で一回目の間引きを始めます。

地温を確かめてからまく
朝の土を触って冷たさを感じなくなったころが目安です。早くまきすぎると発芽に十日以上かかり、雑草に先を越されます。
まき溝は一センチ
溝を深く切りすぎないよう、板の縁を軽く押しつけて作ります。砂と混ぜた種をすり落とし、五ミリほど土をかぶせます。
芽が出たら不織布を外す
乾き防止に不織布をかけていたなら、芽が見えたらすぐ外します。かけたままにすると芽が曲がります。

六月から七月:間引きと土寄せ

六月は標準の作型の種まきと、早まき分の間引きが重なります。本葉五枚で最終の株間にし、そのまま土寄せ(株元に土を寄せて支えること)をします。七月は梅雨明け後に草が一気に伸びるので、土寄せの前に草を取ります。穂が出る前のこの時期に株を締まらせておくと、八月の台風で倒れにくくなります。

間引きは三回に分ける
本葉二〜三枚、四〜五枚、草丈二十センチの三回に分けて広げます。一度に広げると残った株が風でぐらつきます。
土寄せは二回
最終の間引き後と草丈五十センチのころに、条の間の土を株元へ寄せます。茎の節から出る根が土をつかんで倒れにくくなります。
追肥は葉色を見て一回
下の葉が黄ばんでいるときだけ、化成肥料をひとつかみ条の間にまきます。濃い緑なら省きます。

八月から九月:出穂から収穫

八月に穂が出ると、そこから四十日から五十日で収穫です。穂が出た後は水を切らさないようにし、穂が黄色くなり始めたら防鳥ネットをかけます。スズメはアワの実を最も好むので、ネットが遅れると一週間で穂が空になります。収穫は穂の下半分まで実が固くなったら行います。

穂が見えたら水を確保する
穂が出てから実が入るまでは、十日以上雨がなければ畝間に水を流します。乾くと穂の先だけ実が入って下がすかすかになります。
色づき始めでネットをかける
穂の先が黄色くなり始めたら、畝全体を目の細かい防鳥ネットで覆います。ネットが穂に触れていると外から食べられるので支柱で浮かせます。
穂を指でつぶして判断する
穂の中ほどの実を指でつぶし、白い乳液が出なくなって固くなっていたら刈りごろです。全体が茶色になるまで待つと実がこぼれます。

十月から冬:脱穀と片付け

刈った穂は束ねて軒下につるし、二週間から三週間乾かします。乾いたら穂を手でもんで実を外し、ふるいと風で殻を飛ばします。畑に残った茎は細かく切って堆肥にするか、病気が出た場合は持ち出します。翌年に同じ場所で作るより、豆類やイモ類と交代させる方が病気が減ります。

時期作業目安
刈り取り直後束ねてつるす十株ほどを束ね、穂を下にして風通しの良い軒下へ
二〜三週間後脱穀実が指で簡単に外れたら乾燥完了。手でもむかたたく
脱穀後選別ふるいで大きなごみを取り、扇風機の風で殻を飛ばす
保存密閉して冷暗所よく乾いた実を瓶や袋に入れ、湿気と虫を防ぐ

作業が遅れたときの立て直し

アワは生育が早いので、種まきが遅れても七月上旬までなら間に合います。間引きや土寄せの遅れは倒伏につながりますが、支柱とひもで囲えば補えます。収穫が遅れた場合は実がこぼれるので、穂だけ先に切って乾かします。

場面影響立て直し
種まきが七月中旬以降になった穂が出ても実が入らない翌年に回す。今年は緑肥として鋤き込む
間引きが遅れて混み合ったひょろ長く倒れやすい一度に最終株間まで間引き、すぐ土寄せと支柱で支える
ネットが遅れて鳥に食べられた収穫が減る残った穂にネットをかけ、早めに刈って軒下で追熟
刈り取りが遅れて実がこぼれ始めた収穫が減る穂だけを切り取って袋に入れ、家で乾かす

アワの栽培に一年を通して使うもの

作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
    規格の目安
    牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。

    日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
    規格の目安
    窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
    数量の目安
    元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。

    種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。

    地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
  • 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。

アワの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアワの育て方にまとめています。

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