作型とまき時を決める
アワは高温と乾燥に強く、生育期間が短い雑穀です。関東平野部では五月上旬から七月上旬までまけますが、まく時期で穂が出る時期と収穫時期が変わります。梅雨明け前後の乾燥期に穂を出させると病気が少なく、鳥害の少ない時期に収穫できます。品種の早晩性も合わせて確認します。
| 作型 | 種まき | 収穫の目安 |
|---|---|---|
| 早まき(春まき) | 5月上旬〜中旬 | 8月中旬〜下旬 |
| 標準(初夏まき) | 5月下旬〜6月中旬 | 9月上旬〜中旬 |
| 遅まき | 6月下旬〜7月上旬 | 9月下旬〜10月上旬 |
| 寒冷地 | 5月中旬〜6月上旬 | 9月中旬〜10月上旬。遅まきは実らない |
もちアワとうるちアワがあり、家庭では粘りがあって食べやすいもちアワを選ぶ人が多いです。種袋で確かめます。
畑の準備
アワは肥料が少なくても育ちますが、窒素を多く入れると背が伸びすぎて倒れます。前作の肥料が残っている畑なら元肥(栽培の初めに入れる肥料)は控えめにし、堆肥中心で土を作ります。水はけの悪い畑では根が傷むので、高さ十センチほどの畝を立てます。
- 二週間前に耕す
- 種まきの二週間前に苦土石灰を一平方メートルあたり百グラムまいて耕し、一週間後に完熟堆肥をバケツ一杯と化成肥料を軽くひとつかみ混ぜます。
- 細かく砕いて平らにする
- 種が小さいので、土の塊が残っていると発芽がそろいません。表面をレーキで細かく砕き、まき溝を切る面を平らにします。
- 畝幅と条間を決める
- 畝幅は六十センチから七十センチ、条間は三十センチが目安です。一条だけの狭い畝でも育ちますが、倒伏を防ぐには二条で互いに支え合わせる方が安定します。
種を均一にまく
アワの種は非常に小さく軽いため、そのまままくと一か所に固まります。乾いた川砂や粉状の土と混ぜて量を増やしてからすじまきにすると、ばらつきが減ります。覆土は五ミリから一センチとごく浅くし、深くまくと芽が地上に出られません。
- 種と砂を混ぜる
- 種の三倍から五倍ほどの乾いた砂を混ぜ、手のひらの上で均一にします。混ぜた種を親指と人差し指でつまみ、溝に沿ってすり落とすようにまきます。
- 浅い溝にすじまき
- 深さ一センチほどの溝を板の縁で押して作り、二センチから三センチ間隔を目安にまきます。まき終えたら周りの土を指で軽く寄せ、五ミリほどかぶせます。
- 上から軽く押さえて水をやる
- 板や手のひらで表面を軽く押さえて種と土を密着させ、ジョウロで種が流れない程度にやさしく水をやります。
乾燥が続く時期は、まいた後に不織布を直接かけると土の乾きが遅れて発芽がそろいます。芽が出たら外します。
プランターでまくとき
深さ二十五センチ以上、幅六十センチほどのプランターなら二条まきで十株から十五株育てられます。市販の野菜用培養土で足り、肥料は袋に入っている分だけで十分です。日当たりの良い場所に置き、風で倒れないよう壁際か柵のそばに置きます。
- 培養土を八分目まで入れる
- 鉢底石を敷き、培養土をプランターの縁から三センチ下まで入れます。水やりで土が減るので、後で足せるように余裕を残します。
- 条間二十センチで二条
- 深さ一センチの溝を二本作り、砂と混ぜた種をすじまきします。畑より乾きやすいので、発芽まで朝夕に霧吹きか細口のジョウロで湿らせます。
- 本葉五枚で十センチ間隔に
- 畑と同じ手順で間引き、最終的に株間十センチにします。狭い分だけ株数を欲張らず、一株一穂を太く育てます。
発芽から間引きまで
地温が二十度前後あれば四日から七日で発芽します。初めの芽は雑草とそっくりなので、条に沿って並んでいるものをアワと判断します。間引きは本葉の枚数を見て三回に分け、最終的に株間十センチから十五センチにします。一度に広げると倒れやすくなります。
| 時期 | 株間の目安 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 本葉二〜三枚 | 三センチ | 重なっている芽と葉の色が薄い芽を抜く |
| 本葉四〜五枚 | 六〜八センチ | 茎が細く倒れかけたものを抜く |
| 草丈二十センチ前後 | 十〜十五センチ | がっしりした株を残し、同時に土寄せをする |
芽が出ない・そろわないときの原因
アワの発芽不良は、深まき、まき床の乾燥、古い種のどれかであることがほとんどです。まいてから十日たっても芽が見えないなら、溝を指で少し掘って種の様子を確かめます。種が膨らんで芽が出かけていれば待ち、乾いたままなら水をやり直し、腐っているならまき直します。
| 症状 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| まったく出ない | 覆土が深い・種が古い | 浅くまき直す。種は前年産か、発芽率の表示を確かめる |
| まばらに出る | まき床の乾き・種のかたより | 砂と混ぜてまき直し、不織布で乾きを防ぐ |
| 出た芽が消える | ネキリムシ・鳥 | 株元を掘って幼虫を取り、不織布のトンネルで覆う |
| 芽がひょろ長い | 日照不足・密まき | 早めに間引いて風と光を入れ、土寄せで支える |
種まきの手順
アワは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
アワの種まきでよくある質問
アワの種はいつまく?
アワは高温と乾燥に強く、生育期間が短い雑穀です。関東平野部では五月上旬から七…。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
アワの種はどうやってまく?
すじまき / 条まきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
アワの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
アワの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
アワは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
アワの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
アワの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
アワの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアワの育て方にまとめています。
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