刈り取る回数と時期を決める
ニラは刈ると三週間ほどで再び伸びますが、穫れるだけ穫ると株が消耗します。関東なら年三回から四回が目安です。春の一番刈りがいちばん柔らかく、回を重ねるごとに葉は細く硬くなります。
最後の刈り取りは九月までにします。十月以降に刈ると、伸びる前に寒くなって株が養分をためられず、翌春の芽出しが弱くなります。
| 時期 | 刈り取り | 葉の様子 |
|---|---|---|
| 4月中旬〜5月 | 一番刈り | 最も柔らかく幅が広い |
| 6月 | 二番刈り | やや細いが十分柔らかい |
| 7月下旬〜8月 | 三番刈り | 硬く辛みが強い。花茎に注意 |
| 9月 | 四番刈り(最後) | 涼しくなり再び柔らかくなる |
| 10月以降 | 刈らない | 株に養分をためさせて冬に備える |
刈り方の手順
刈るときは地際から三センチから五センチを残します。ぎりぎりまで刈ると成長点まで切ってしまい、次の芽が出なくなります。逆に高く刈ると硬い葉の根元が残り、次の葉と混ざって食味が落ちます。
包丁よりよく切れる鋏のほうが切り口がつぶれず、次の伸びが早くなります。切り口はななめではなく水平にすると、雨が溜まりにくく傷みません。
- 草丈を確かめる
- 二十五センチから三十センチになったら刈りどきです。それより短いうちに刈ると株の消耗が大きくなります。
- 地際三センチを残す
- 地面から指二本ぶんほど上を、よく切れる鋏で水平に切ります。深く刈りすぎると芽が出なくなります。
- 朝のうちに刈る
- 気温が上がる前の朝に刈ると、葉が水を含んでいて張りがあります。日中に刈るとすぐしおれます。
- 刈ったら追肥する
- その日か翌日に化成肥料をまき、水を与えます。この追肥(育ちの途中で足す肥料)を欠かすと次の葉が細くなります。
スイセンと間違えないための見分け
ニラとスイセンの葉はよく似ており、取り違えて食べて具合を悪くする事故が毎年起きています。スイセンは食べてはいけない植物です。庭にスイセンがある家では、ニラを離れた場所に植えて、混ざらないようにしてください。
いちばん確かな見分け方は匂いです。葉をちぎって指でこすると、ニラは強いにおいがしますが、スイセンは無臭です。少しでも迷ったら食べずに捨ててください。
| 見た目 | ニラ | スイセン |
|---|---|---|
| ちぎった匂い | 強い独特のにおい | においがしない |
| 葉の厚み | 薄く平たい | 厚みがあり硬い |
| 葉の付け根 | はっきりした球根がない | 地中に丸い球根がある |
| 葉の色 | やわらかい緑 | 白っぽさのある濃い緑 |
スイセンは有毒です。判断に迷う葉は口に入れず処分してください。ニラの畝にスイセンが生えていたら、球根ごと掘り上げて離します。
穫ったあとの扱い
刈ったニラはしおれるのが早く、常温では半日で張りがなくなります。穫ったらすぐ水に浸けて水気を切り、濡らした紙で包んで冷蔵庫に立てて入れると、三日から四日はもちます。
使い切れない分は五センチほどに切って、生のまま冷凍袋に平らに入れて凍らせます。汁物や炒め物にはそのまま入れられ、風味も落ちにくい方法です。
- 根元を水に浸ける
- 刈ったら切り口を水に十分ほど浸けます。葉が水を吸って張りが戻り、日もちがよくなります。
- 紙で包んで立てる
- 水気を切り、濡らした紙で包んで袋に入れ、冷蔵庫に立てて置きます。寝かせると曲がって傷みます。
- 切って冷凍する
- 五センチほどに切り、袋に平らに広げて凍らせます。使うときは凍ったまま鍋やフライパンに入れます。
黄ニラと花ニラを作る
ニラは光を遮って育てると、黄色く柔らかい黄ニラになります。春の一番刈りのあと、伸び始めた株に段ボール箱や黒い鉢をかぶせ、二週間ほど光を当てないだけで作れます。
花ニラは、つぼみの上がった花茎を柔らかいうちに切ったものです。株を疲れさせないためにも切る作業は必要なので、ついでに食卓に回すと一石二鳥になります。
- 刈った株を覆う
- 刈り取った直後の株に、底を抜いた段ボールや黒い鉢をかぶせて完全に光を遮ります。隙間からの光も避けます。
- 2週間待って刈る
- 黄色く柔らかい葉が二十センチほど伸びたら刈ります。長く覆いすぎると株が弱るので、年に一回までにします。
- 花茎を早めに切る
- つぼみが開く前、指で折れる硬さのうちに根元から切ります。開いた花茎は硬く食べられません。
刈っても伸びてこないときの原因
刈ったあと三週間たっても新しい葉が伸びてこないなら、刈り方か株の状態に問題があります。とくに多いのは深く刈りすぎて成長点を切ったことと、追肥を入れていないことです。
| 原因 | 起きている場面 | 手当て |
|---|---|---|
| 深く刈りすぎた | 地際ぎりぎりで切った | 追肥して2か月休ませる。次からは3センチ残す |
| 追肥していない | 刈るだけを繰り返した | すぐに追肥し、次の刈り取りを1回とばす |
| 刈る回数が多い | 年5回以上刈っている | 年3回から4回に減らす |
| 株が混み合っている | 植えて3年以上たった | 秋か春に掘り上げて株分けする |
ニラの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
ニラの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はニラの育て方にまとめています。
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