株分けの時期を決める
ニラの株分けは十月前後の秋か、芽が動く前の三月です。秋に分けると冬までに根が張り、翌春から普通に穫れます。春に分けるとその年の収穫は一回か二回に減りますが、株そのものは問題なく育ちます。
夏の暑い盛りと真冬は避けてください。夏なら掘り上げた根がすぐ乾いて傷み、真冬は根が動かないまま寒さにやられます。迷ったら十月を目安にすると失敗がありません。
| 時期 | 向き不向き | その後の見通し |
|---|---|---|
| 10月前後 | いちばん向く | 冬までに根が張り、翌春から通常どおり |
| 3月 | 向く | その年の刈り取りは1〜2回に減る |
| 6〜8月 | 避ける | 根が乾いて傷みやすい |
| 12〜2月 | 避ける | 根が動かず、寒さで傷む |
掘り上げて分ける手順
ニラの根は深く広がっているので、株から二十センチほど離した位置にスコップを入れて、大きく掘り上げます。根を切ると回復が遅れるため、少し大きめに掘るくらいでちょうどよくなります。
掘り上げた株は土を落とし、手で三本から五本ずつに分けます。無理に一本ずつにする必要はありません。まとめて植えるほうが早く太った株になります。
- 前日に水をやる
- 掘る前日に水を与えておくと土がほぐれ、根を切らずに掘り上げられます。乾いた土では根が切れます。
- 大きく掘り上げる
- 株から二十センチほど離してスコップを差し込み、周囲を一周してから持ち上げます。深さは三十センチ見ます。
- 土を落として分ける
- 根の土を手で落とし、三本から五本ずつに手で裂きます。鋏で切るより手で分けるほうが傷みが少なくなります。
- 葉と根を切りそろえる
- 葉は十センチほどに、長すぎる根は先を少し切ります。植えたあとに倒れず、新しい根が出やすくなります。
植え直し方
植え直す場所は、元の場所とは変えるほうが安全です。同じ場所を使うなら、堆肥を入れてよく耕し直してください。何年も同じ株が居座った土は固くなり、肥料も偏っています。
株間は二十センチから二十五センチ、条間三十センチで植えます。根の付け根が地面すれすれになる浅めの深さにし、植えたあとにたっぷり水を与えます。
- 土を作り直す
- 深さ三十センチまで耕し、完熟堆肥をたっぷり混ぜます。何年も動かさない場所なので、ここで手をかけます。
- 浅く植える
- 根の付け根が地面すれすれになる深さに置き、土を寄せて軽く押さえます。深植えは芽の出を遅らせます。
- たっぷり水をやる
- 植えた直後にたっぷり水を与えます。以後は土が乾いたときだけでよく、毎日与える必要はありません。
- 1年は刈らない
- 植え直した年は刈らずに伸ばします。ここで我慢すると、翌年から太い葉が何度も穫れる株になります。
種を採って増やす
株分けのほかに、種を採って増やす方法もあります。夏に咲いた花をそのまま残すと、九月から十月に黒い種ができます。ただし種を作らせた株は大きく消耗するので、増やす用と収穫用の株は分けてください。
採った種は封筒に入れて冷暗所に保管し、必ず翌春までに使います。ニラの種は寿命が短く、二年目には発芽率がはっきり落ちます。
- 採種用の株を決める
- 端の一株だけを採種用にし、花茎を切らずに残します。ほかの株は今までどおり花茎を切ります。
- 実がはじける前に切る
- 実が黒く色づき、割れ始めたら花茎ごと切ります。完全にはじけると種が落ちてしまいます。
- 干して種を落とす
- 紙袋に入れて風通しのよい場所で一週間干し、袋の中で振って種を落とします。ごみを吹き分けて保管します。
プランターでの更新
プランターのニラは畑より早く混み合います。二年に一度は株を出して分け、新しい土に植え直してください。土が古いまま肥料だけ足しても、葉は細くなる一方です。
容量は一株につき五リットルほど、深さ二十五センチ以上のものを選びます。浅い鉢では根が回りきって、夏の乾きで一気に弱ります。
- 2年に一度出す
- 秋に株を抜き、根鉢の土を落として三本から五本ずつに分けます。根が回っていたら外側を軽くほぐします。
- 土を入れ替える
- 古い土は使わず、新しい野菜用の培養土に替えます。古い土を使うなら堆肥と肥料を混ぜて休ませます。
- 株数を減らす
- 元の鉢に全部戻さず、数を減らして植えます。詰め込むと二年ももたずに細くなります。
うまく根づかないときの原因
植え直したのに芽が伸びてこない、葉が黄色いまま止まっているときは、深植えか乾燥か、あるいは根の傷みが原因です。ニラは移植に強い作物なので、条件さえ直せばたいてい回復します。
| 原因 | 起きている場面 | 手当て |
|---|---|---|
| 深植えした | 根の付け根が土に埋まっている | 掘り上げて浅く植え直す |
| 根が乾いた | 掘ってから何日も置いた | 水に浸けてから植え直す。次は当日に植える |
| 土が固い | 耕さずに植えた | 周囲をほぐし、堆肥を入れて土を柔らかくする |
| 肥料が根に当たった | 植え穴に肥料を入れた | 水を多めに流し、肥料は株から離してまく |
植え直しの直後は葉が枯れ込んで見えることがありますが、根が生きていれば一か月ほどで新芽が上がってきます。慌てて掘り返さないでください。
ニラの種取り・株分けに使うもの
来年も同じものを育てるなら、しまい方でその種の寿命が変わります。
- チャック付き保存袋探す言葉「チャック袋 小分け 種」
- 規格の目安
- 小さめのもの。品種名と採った年を書けるラベル面のあるものが便利です。
種は湿気で寿命が縮みます。封のできる袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に置くのがいちばん簡単です。
- 乾燥剤(シリカゲル)探す言葉「シリカゲル 乾燥剤 食品用」
- 規格の目安
- 食品用の小袋。色が変わって交換時期の分かるものがあります。
袋に一緒に入れておくだけで、翌年の発芽率が変わります。
- F1 品種の種を採っても、親と同じものにはなりません。採るなら固定種を選びます。
- 専用の種子保存容器は要りません。袋と乾燥剤で足ります。
ニラの収穫までのコツは作物ページに
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