種まきの時期とまき方
種まきは三月下旬から四月、または九月です。発芽に十日から二週間かかり、二十度前後がよく揃います。ニラの種は寿命が短く、二年前の種は発芽率が大きく落ちるので、その年に買ったものを使ってください。
苗床にすじまきし、大きくなってから畑へ移すのが失敗の少ないやり方です。直接まくと草に負けます。深さ一センチの溝に一センチ間隔でまき、五ミリほど覆土して手のひらで押さえます。
- 苗床を作る
- 日当たりのよい場所に幅六十センチほどの平らな苗床を作り、細かく耕して表面をならします。石や大きな土塊は取り除きます。
- すじまきする
- 深さ一センチの溝を条間十五センチで引き、一センチ間隔で種を落とします。厚まきすると徒長して細い苗になります。
- 薄く覆土する
- 五ミリほど土をかけ、手のひらで軽く押さえます。発芽まで乾かさないよう、新聞紙か不織布をかけて水を保ちます。
- 草を抜き続ける
- ニラの芽は細く、草に埋もれると消えます。発芽から二か月ほどは週に一度、手で草を抜いてください。
ニラの芽は針のように細く、最初は雑草と見分けがつきません。まいた列の位置を棒などで記しておくと迷いません。
種からか株からかを選ぶ
ニラは種からでも苗や株からでも始められます。種は安く、まとめて畑を作りたいときに向きますが、収穫できるのは二年目からです。苗を買えば一年目の秋から少し穫れるので、家庭で数株あればよいなら苗が早道です。
近所で株を分けてもらえるなら、それがいちばん確実です。すでに太った株は植えた年から穫れます。ニラは丈夫なので、掘り上げてから数日たった株でも植えれば根づきます。
| 始め方 | 初収穫までの目安 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 種まき | 2年目の春から | 1畝ぶんまとめて作りたい |
| 市販の苗 | 植えた年の秋に少し | 数株だけ欲しい |
| 株分けをもらう | 植えた年から | 早く穫りたい。品種が確実 |
| プランター | 2年目から | ベランダで薬味用に少し |
定植は本葉が伸びたころ
苗床で三か月ほど育て、草丈が二十センチほどになったら畑に移します。春まきなら六月から七月、秋まきなら翌春が定植の時期です。細い苗を一本ずつ植えるより、三本から五本をまとめて一か所に植えるほうが太ります。
株間は二十センチから二十五センチ、条間は三十センチほど取ります。ニラは横に広がって年々株が増えるので、詰めすぎると三年目に混み合って細くなります。
- 苗を掘り上げる
- 苗床に水をやってから掘り、根を切らないよう土ごと持ち上げます。葉先が長ければ半分に切ると、植えたあとに倒れません。
- 三本から五本ずつ束ねる
- 細い苗を三本から五本まとめて一株分にします。まとめて植えるほうが、一本植えより早く太った株になります。
- 浅めに植える
- 根の付け根が地面すれすれになる深さに植えます。深植えすると芽の出が遅れ、株の立ち上がりが鈍ります。
- 水をたっぷり与える
- 植えたあとにたっぷり水を与え、株元を軽く押さえます。以後は乾いたときだけ与えれば十分です。
一年目は穫らずに我慢する
ニラで最も多い失敗が、一年目から刈ってしまうことです。植えた年に刈ると株が太らず、二年目以降ずっと細いままになります。一年目は葉を伸ばし放題にして、根に養分をためさせるのが正しい育て方です。
どうしても味見したいなら、秋に一回だけ、外側の葉を数本切る程度にとどめます。株全体を地際から刈るのは、二年目の春まで待ってください。
- 刈らずに伸ばす
- 一年目は葉を刈らず、倒れても放っておきます。倒れた葉も光合成を続け、根に養分を送っています。
- 花茎を摘む
- 夏から秋に白い花が咲く茎が立ちます。種を作らせると株が疲れるので、見つけたら根元から切ります。
- 冬は地上部を刈る
- 十二月に葉が枯れたら地際で刈り取り、片づけます。枯れ葉を残すと病気の越冬場所になります。
土と肥料の準備
ニラは何年も同じ場所で育つので、植える前の土作りが効きます。深さ三十センチまでよく耕し、堆肥をたっぷり入れてください。元肥(植え付け前に土に混ぜる肥料)は化成肥料を控えめに、堆肥を多めにするのが長持ちのこつです。
酸性の強い土を嫌うので、植える二週間前に苦土石灰をまいて中和します。水はけの悪い場所では根が傷むので、畝を十センチほど高くしてください。
- 深く耕す
- 植える三週間前に深さ三十センチまで耕します。根が深く入るほど、夏の乾きにも冬の寒さにも強い株になります。
- 堆肥を入れる
- 一平方メートルあたりバケツ一杯ほどの完熟堆肥を混ぜます。何年も掘り返さないので、ここで入れておきます。
- 石灰で中和する
- 植える二週間前に苦土石灰をまいて耕します。肥料と同時に入れると効きが乱れるので、日をずらします。
芽が出ないときの原因
ニラは発芽に時間がかかるので、一週間で出ないからといって諦める必要はありません。それでも二十日たって芽が見えないなら、種か温度か水のどれかに原因があります。まき直す前に何が起きたかを確かめてください。
| 原因 | 起きている場面 | 手当て |
|---|---|---|
| 種が古い | 去年以前に買った種を使った | その年に買った種でまき直す |
| 土が乾いた | 覆土が薄く、日中に乾いていた | 不織布をかけ、朝夕に霧のように与える |
| 温度が低い | 3月上旬など寒い時期にまいた | 4月に入ってからまき直す |
| 覆土が厚い | 1センチ以上土をかけた | 5ミリを目安に薄くかけ直す |
発芽がまばらでも、あとから植え替えて株をまとめれば取り返せます。ニラは移植に強い作物なので、そろわなくても慌てないでください。
種まきの手順
ニラは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
ニラの種まきでよくある質問
ニラの種はいつまく?
種まきは三月下旬から四月、または九月です。発芽に十日から二週間かかり、二十度…。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
ニラの種はどうやってまく?
すじまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
ニラの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
ニラの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
ニラは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
ニラの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
ニラの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はニラの育て方にまとめています。
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