乾かさないことが最優先
しょうがの失敗でいちばん多いのが乾燥です。根が浅く広がらないので、表面が乾くとすぐ生育が止まり、葉先から茶色く枯れ込みます。一度止まった株はその年のうちには戻りません。梅雨明けからの水管理がそのまま収量になります。
土の表面が白く乾いていたら、朝のうちに畝全体がしっかり濡れるまで与えます。夕方に与えると夜間に土が蒸れて根茎が傷むので、真夏でも朝に回すのが基本です。プランターなら夏は毎朝、鉢底から流れるまで与えます。
| 時期 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 5月〜6月 | 乾いたら畝全体に | 過湿で種が腐りやすい時期 |
| 7月〜8月 | 二日に一度、朝に | 敷きわらが乾いていたら合図 |
| 9月〜10月 | 三日に一度 | 肥大の仕上げ。切らさない |
敷きわらは六月に入れる
敷きわらは水やりの回数を半分に減らし、地温の上がりすぎも防ぎます。芽が出そろった六月に、株元から畝全体を覆うように五センチの厚さで敷きます。わらが手に入らなければ刈った草や落ち葉でも構いません。
しょうがは直射日光が強すぎると葉が焼けます。真夏の西日が当たる場所では、株の南側に背の高い作物を植えるか、寒冷紗で三割ほど日を弱めます。半日陰でよく育つ数少ない野菜です。
- 六月に敷く
- 芽が十センチほど伸びたころ、株元を埋めないように避けながら畝全体へ五センチの厚さで敷きます。
- 夏に足す
- わらが薄くなって土が見えたら足します。触って土が温かければ、まだ足りない合図です。
- 西日を弱める
- 午後の日差しが強い場所は寒冷紗を張ります。葉が白くかすれてきたら遅れている合図です。
追肥は六月と七月の二回
追肥(育ちの途中で足す肥料)は六月下旬と七月下旬の二回です。しょうがは生育期間が長く、元肥だけでは秋の肥大に力が続きません。一株あたり化成肥料をひと握りの半分ほど、株から十五センチ離した場所に施します。
肥料を株元に直接置くと、浅い根が傷んで葉が黄色くなります。必ず離してまき、そのあと土寄せと合わせて土に混ぜ込みます。八月以降の追肥は葉ばかり茂って根茎が太らないので、二回で止めます。
- 六月下旬に一回目
- 草丈が三十センチになったころ、株から十五センチ離した場所に化成肥料をまき、浅く土と混ぜてから水を与えます。
- 七月下旬に二回目
- 分けつ(株元から新しい茎が増えること)が進んだころに同量を施します。以降は足しません。
- 施したら水を与える
- 肥料は乾いたままでは効きません。まいたあとに畝全体へたっぷり水を与え、土となじませてから敷きわらを戻します。
土寄せで新しい根茎を隠す
土寄せ(株元に土を寄せること)は追肥と同時に二回します。しょうがは種しょうがの上に新しい根茎を作るので、育つにつれて地表へ持ち上がってきます。日に当たると緑色になり、繊維が固くなって食べにくくなります。
一回は三センチから五センチずつ、通路の土をくわで寄せます。一度に高く盛ると株元が蒸れます。九月に入って根茎の白い頭が見えていたら、その時点でもう一度寄せておきます。
| 時期 | 土寄せの高さ | 合わせてすること |
|---|---|---|
| 6月下旬 | 3センチ | 一回目の追肥と敷きわら |
| 7月下旬 | 5センチ | 二回目の追肥 |
| 9月 | 見えていれば足す | 緑化を防ぐ |
プランターでの水と肥料
しょうがはプランターでも作れます。深さ三十センチ以上、幅六十センチの大型プランターに二片が目安です。土の量が少ないので乾きが早く、真夏は朝夕二回の水やりが必要になる日もあります。
鉢土の表面が乾いていたら、鉢底から流れ出るまで与えます。受け皿に水をためたままにすると根が傷むので、たまった水は捨てます。追肥は畑と同じく六月と七月の二回、置き肥を鉢の縁に置きます。
| 容器 | 入れる数 | 水やりの目安 |
|---|---|---|
| 深さ30センチ・幅60センチ | 2片 | 夏は朝、乾けば夕方も |
| 10号鉢 | 1片 | 夏は毎朝。乾きが早い |
| 深さ20センチ未満 | 向かない | 根茎が太らず葉しょうが止まり |
葉が枯れ込むときの原因と手当て
夏に葉の先から茶色く枯れる症状は、ほとんどが乾燥です。次に多いのが強い西日、その次が肥料の与えすぎによる根の傷みです。株を抜かずに、土を触って湿り具合を確かめるところから切り分けます。
土が乾いていれば水と敷きわらで戻せます。土は湿っているのに枯れる場合は、根茎が腐っているか肥料が濃すぎます。株元を掘って酸っぱい匂いがすれば腐敗なので、その株は抜いて処分し、周りには水を控えます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉先だけ茶色い | 乾燥 | 朝にたっぷり水を与え敷きわらを足す |
| 葉全体が白くかすれる | 強い日差し | 寒冷紗で三割ほど日を弱める |
| 株元が黄色く倒れる | 根茎腐敗病 | 株ごと抜いて処分し、水を控える |
| 葉色が濃く茂るだけ | 肥料の与えすぎ | 追肥を止めて水だけで様子を見る |
しょうがは一度弱ると回復に時間がかかります。異変に気づいたその日に手当てをするのが結局いちばん早い道です。
しょうがの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
しょうがの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はしょうがの育て方にまとめています。
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