一年の流れ
センニチコウは春にまいて夏から秋に咲き、霜で終わる一年草です。関東平野部の露地を基準に、月ごとの作業を表にしました。暖地は半月早く、寒冷地は半月遅らせて読み替えてください。作業は暦より気温と株の姿で決めます。
表の月は目安で、実際の作業は株の姿を見て判断します。本葉が六枚を超えたら摘心、玉が丸くふくらんで小さな花が見えたら切り時、玉が縦に伸びたら切り戻し、というように株が教えてくれる合図で動けば、暑い夏でも冷夏でも迷いません。
| 月 | 作業 | 株の姿の目安 |
|---|---|---|
| 4月下旬〜5月中旬 | 綿毛を取って水につけ、ポットに種まき | 7〜14日で発芽 |
| 5月下旬 | 間引き、薄い液肥、日なたで管理 | 本葉2〜4枚 |
| 6月上旬 | 定植、元肥は少なめ、一回目の摘心 | 本葉5〜6枚 |
| 6月下旬〜7月上旬 | 二回目の摘心、支柱 | 脇枝が伸びて株が広がる |
| 7月〜8月 | 開花、切り花、月一回の追肥 | 次々と玉が上がる |
| 9月〜10月 | 追肥は九月まで、ドライ作り、種採り | 秋の花が最も色濃く咲く |
| 11月 | 霜で終わる、株の片付け | 葉が黒くなって枯れる |
春、種まきから定植まで
最低気温が十五度を超え、遅霜の心配がなくなったら種まきの合図です。発芽まで二週間かかることもあるので、あせらず待ちます。五月下旬に間引きと液肥で苗を締め、六月上旬に定植します。苗を買う場合は五月から六月に並ぶポット苗を使い、同じ流れに乗ります。
苗の育ちがゆっくりに見えても、根が張っている時期なので待ちます。本葉が四枚を超えたころから急に大きくなり、五月下旬には手のひらほどの株になります。
- 四月下旬に種まき
- 綿毛を取り一晩水につけた種を、ポットに三粒ずつまいて五ミリの土をかぶせます。暖かい日なたで発芽を待ちます。
- 五月下旬に間引きと液肥
- 本葉二枚で一本にし、規定の倍に薄めた液肥を週に一回与えます。日にしっかり当てて細く伸びないようにします。
- 六月上旬に定植と摘心
- 本葉五枚から六枚で株間二十センチから三十センチに植え、根付いたら先端を摘んで枝を出させます。
夏、摘心を終えて咲かせる
六月下旬から七月上旬に二回目の摘心を済ませ、高性種には支柱を立てます。七月から咲き始め、切り花にしながら月に一回の追肥(育ちの途中で足す肥料)を続けます。真夏は乾いたら水を与えるだけで、遮光も要りません。八月に一時的に花が減っても、九月には戻ります。
夏の水やりは朝に済ませます。昼にしおれても夕方に戻っていれば足りている目安で、朝からしおれているときだけ与えます。真夏の日中に水をかけると、土の中で湯になって根を傷めます。
| 時期 | 作業 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 6月下旬〜7月上旬 | 二回目の摘心、支柱 | 七月上旬までに摘心を終える |
| 7月中旬 | 開花開始、追肥ひとつまみ | 肥料は少なめを守る |
| 7月下旬〜8月 | 切り花とドライ作り、朝の水やり | 玉が丸いうちに切る |
| 8月下旬 | 終わった花の切り戻し | 縦に伸びた花を葉の付け根で切る |
梅雨の長雨で株元が蒸れることがあります。株元の枯れ葉を取り、鉢は雨の当たらない場所へ移します。
秋、いちばんの見ごろと種採り
九月から十月は気温が下がって花色が濃くなり、一年でいちばん美しい時期です。追肥は九月で終え、十月はドライフラワー作りと種採りをします。種は玉が縦に伸びて茶色く乾いたものを摘み取り、もんで綿毛ごと保管します。十一月の霜で株は終わります。
秋の花色は夏より濃く、切り花にもドライにも最も向く時期です。十月の晴れが続く日に、玉が丸い花をまとめて切って吊るしておくと、冬の間も色あせない飾りになります。
- 九月に最後の追肥
- 緩効性肥料をひとつまみ株元に置きます。十月以降は寒くなって吸えなくなるので与えません。
- 十月にドライ作りと種採り
- 晴れが続く日に玉が丸い花を切って吊るします。種は縦に伸びて茶色くなった玉を摘み、紙袋で乾かします。
- 霜が降りたら片付ける
- 霜に当たると葉が黒くなり一晩で枯れます。枯れた株は根ごと抜いて処分し、翌年の場所を空けます。
採った種は綿毛つきのまま封筒に入れ、涼しく乾いた場所で保管します。翌春に綿毛を取ってまきます。
予定どおりにいかないときの調整
種まきが遅れた、発芽がそろわなかった、摘心を忘れた、といった場面ごとの立て直しをまとめます。センニチコウは生育が早く、六月中に苗ができれば夏の終わりから秋にかけて十分咲くので、遅れても諦める必要はありません。
| 場面 | 起きること | 立て直し |
|---|---|---|
| 種まきが六月になった | 開花が八月下旬にずれる | そのまままく。秋の花はむしろ色が濃い |
| 発芽がそろわず苗の大きさがばらばら | この花の性質 | 大きい苗から定植し、小さい苗は一〜二週間待つ |
| 摘心を忘れて一本立ちになった | 花数が少ない | 最初の花を切り花として切ると脇枝が出る |
| 苗を買いそびれて七月 | 開花が九月以降になる | 七月中に定植すれば秋に咲く。摘心は一回だけ |
センニチコウの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
センニチコウの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はセンニチコウの育て方にまとめています。
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