症状から原因を見当づける
インゲンの不調は、葉に出るか莢に出るかでまず分かれます。葉の色が抜ける、莢に斑点が出るといった症状ごとに原因が違うので、表で当たりをつけてから手当てに進みます。
梅雨どきは病気、梅雨明けからは虫が中心になります。時期と症状を合わせて考えると原因を取り違えにくくなり、無駄な薬をまかずに済みます。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初の手当て |
|---|---|---|
| 葉が白くかすれ裏に細かい網 | ハダニ | 葉裏に水をかけて洗い流す |
| 新芽に小さな虫が密集 | アブラムシ | 水で流すか野菜用の殺虫剤 |
| 莢に黒く落ちくぼんだ斑点 | 炭疽病 | その莢を取り除き風を通す |
| 葉に赤茶色の粉 | さび病 | 傷んだ葉を取り持ち出す |
ハダニは葉の裏に水をかけて防ぐ
梅雨明けから発生するのがハダニです。目に見えないほど小さく、葉の裏に付いて汁を吸います。葉の表から見ると白くかすれたような色になり、進むと細かい網が張られて株全体が弱ります。
乾いた場所を好むので、葉の裏に水をかけるだけで数が減ります。プランターや軒下など、雨の当たらない場所ほど発生しやすくなります。
- 葉の裏を見る習慣
- 葉の色が抜けてきたら裏を返して見ます。細かい点が動いていればハダニです。早いほど手当てが効きます。
- 葉裏に水をかける
- ホースやじょうろの水を葉の裏へ勢いよくかけます。週に二、三度続けると発生が抑えられます。
- ひどい葉は取り除く
- 網が張られた葉は回復しません。付け根から切り取って袋に入れ、畑の外へ持ち出します。
- 薬は葉裏にかける
- 野菜用の殺虫剤を使うときは葉の裏にかけます。表だけにかけても虫のいる場所に届きません。
梅雨は莢と葉の病気が出る
長雨が続くと、莢に黒く落ちくぼんだ斑点が出ることがあります。雨のはね返りで菌が広がる病気で、いったん広がると莢が食べられなくなります。株元への敷きわらが最も効く予防です。
葉に赤茶色の粉が付くさび病も、湿った時期に出ます。どちらも風通しを良くし、傷んだ部分を早く取り除くことが手当ての基本になります。
- 梅雨前に敷きわら
- 六月に入る前に株元へ厚くわらを敷きます。雨粒が土をたたかなくなり、菌のはね上がりが減ります。
- 混んだ葉を減らす
- 株の内側で重なった葉を数枚落として風を通します。取りすぎると力が落ちるので一割程度にとどめます。
- 傷んだ莢を取る
- 斑点の出た莢は治りません。取り除いて畑の外へ持ち出します。その場に落とすと菌が残ります。
- 収穫は乾いた時間に
- 雨にぬれた株を触ると菌が手や道具について広がります。晴れて乾いてから収穫します。
収穫の続く時期に薬を使うときは、収穫前の日数の決まりを必ず確かめます。
連作すると根の病気が増える
同じ場所でマメ科を続けると、根が茶色く腐って株がしおれる病気が出やすくなります。インゲン、エダマメ、アズキ、エンドウはどれもマメ科なので、間に別の科の作物を挟みます。
あける年数の目安は二年から三年です。狭い畑で場所を変えられないときは、プランターに切り替えるか、畝の土を入れ替える方法もあります。
連作を避けるうえで見落としやすいのが、前の年に何を作ったかの記録です。区画ごとに作った作物を書き留めておくと、二、三年の間隔を機械的に守れます。
| 場面 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 同じ畝でマメ科を連作 | 根が腐り株がしおれる | 2〜3年あける |
| 水はけの悪い畑 | 長雨で根が傷む | 高さ20センチの畝を立てる |
| 同じプランターの土を使い回す | 生育が年々悪くなる | 土を入れ替えるか休ませる |
莢の形の異常は病気とは限らない
莢が曲がる、短い、種の部分だけ膨らむといった症状は、病害虫ではなく水や肥料、気温によるものが多いものです。薬をまいても直らないので、原因を見極めてから手を打ちます。
| 見た目 | 考えられること | 対応 |
|---|---|---|
| 莢が曲がる | 水切れか肥料切れ | 水やりと追肥を見直す |
| 莢が短く細い | 株の力不足か採り遅れ | 追肥し古い莢を取り除く |
| 種の部分だけ膨らむ | 採り遅れ | 見て回る回数を増やす |
| 莢の表面がざらつく | 高温と乾燥 | 敷きわらと水やりで和らげる |
病害虫でつまずいたときの切り分け
手当ての順番を間違えると、効かないまま季節が過ぎます。被害が葉か莢か、広がる速さはどうかで切り分けると判断が早くなります。
- 葉の裏を必ず見る
- 葉の症状はまず裏を見ます。虫がいれば害虫、いなければ病気か生理的な障害と切り分けられます。
- 広がり方を見る
- 一枚から隣へ順に広がるなら病気、株のあちこちに同時に出るなら水や肥料の問題を疑います。
- その株を抜くか決める
- 株元から茶色く腐って全体がしおれているなら回復しません。抜いて持ち出し、周りへの広がりを止めます。
- 次の作で場所を変える
- 同じ症状が毎年出る畑は土に原因があります。二、三年はマメ科を植えない場所に変えます。
インゲンの収穫までのコツは作物ページに
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