いまの株の姿から置き場所を決める
カランコエはマダガスカル原産の多肉植物で、日本では鉢花として冬から春に赤や黄色、桃色の小さな花を房状に咲かせます。光をたっぷり浴びると茎が太く葉が厚く育ち、暗い場所では茎が間のびして花が付きません。買ってきた株や育てている株が今どんな姿かを下の表で確かめ、当てはまる行の節から読むと遠回りしません。
| いまの株の姿 | 起きていること | 先に読む節 |
|---|---|---|
| 葉と葉の間が伸び、茎が細く倒れる | 光が足りない | 生育期は屋外の日なたに |
| 葉の縁が赤く、株が締まっている | 光は足りている | 夜の明かりが花を止める |
| 葉に白や茶の斑点が出て乾いている | 急な直射で葉焼け | 夏は半日陰で蒸れを避ける |
| 下葉が黄色く落ち、茎の根元が黒い | 低温と過湿 | 冬は窓辺で五度以上を保つ |
生育期は屋外の日なたに
四月から十月は屋外でよく日に当てるのが基本です。室内の窓辺だけでは光が足りず、茎が伸びて花芽の数が減ります。日照が一日五時間以上ある場所なら、葉の縁がうっすら赤く色づき、節が詰まった締まった株になります。
- 春は少しずつ慣らす
- 室内で冬を越した株を急に直射日光に出すと葉焼けします。最初の一週間は午前中だけ日の当たる場所に置き、葉に変化がなければ日なたへ移します。
- 雨の当たらない場所を選ぶ
- 葉が厚く水をためるので、長雨に当たると根腐れと灰色かび病が出ます。軒下やベランダの奥など、雨が直接かからない日なたが向きます。
- 風通しを確かめる
- 鉢を密に並べると株の間に湿気がこもり、下葉が腐ります。鉢と鉢の間に手のひら一つ分の隙間を空け、葉が風で軽く揺れる場所に置きます。
夏は半日陰で蒸れを避ける
多肉植物ですが、日本の真夏の直射と高温多湿は苦手です。七月から八月は午後の日差しを遮る場所か、遮光率三割ほどの寒冷紗の下に移します。葉に白っぽい斑点が出たり縁が茶色く縮れたりしたら、葉焼けの合図なのですぐ日陰へ動かします。
- 西日を避ける
- 午後三時以降の西日は葉の温度を急に上げます。東向きか、午前中だけ日の当たる場所へ移し、それが無理なら鉢の南西側に遮光ネットを張ります。
- コンクリートに直置きしない
- ベランダの床は日中五十度近くになり、鉢の中の根が煮えます。すのこや鉢台に乗せて床から浮かせ、床に打ち水をして温度を下げます。
- 夜温を下げる
- 熱帯夜が続くと株が消耗して下葉が落ちます。夕方に周囲へ打ち水をし、風の通る場所で夜の温度を下げる工夫をします。
夏は水やりも控えめにします。日陰に移した株に春と同じ量を与えると、根腐れが一気に進みます。
夜の明かりが花を止める
カランコエは短日植物で、夜の暗い時間が十二時間以上続く日が三〜四週間続くと花芽ができます。秋以降に室内へ取り込んだ株が咲かない原因の多くは、夜に部屋の照明が当たっていることです。夜遅くまで明かりのつくリビングの窓辺は、日当たりがよくても花芽が付きにくい場所です。
九月下旬から十月は、夕方五時ごろから翌朝七時ごろまで暗くなる場所に置きます。街灯や玄関灯の光も影響するので、屋外の株も夜に照らされていないかを確かめます。人の使わない部屋の窓辺や、夕方に段ボール箱をかぶせる方法でも足ります。
- 暗い時間を数える
- 日の入りから日の出まで室内も屋外も暗い状態が十二時間以上あるかを確かめます。足りない日が続くと花芽の形成が止まります。
- 箱をかぶせて短日処理
- 夕方五時に段ボールや黒い布で株を覆い、朝七時に外します。これを三〜四週間続けると、二か月ほどでつぼみが見え始めます。
- つぼみが見えたら通常管理
- 茎の先に粒のようなつぼみが見えたら覆いは不要です。明るい窓辺に戻し、光に当てて花色をはっきりさせます。
冬は窓辺で五度以上を保つ
霜と凍結には耐えられず、五度を下回ると葉が水浸し状になって枯れ込みます。関東平野部では十一月上旬、最低気温が十度を切るころに室内へ取り込みます。昼は日の当たる窓辺に置き、夜はカーテンの内側や部屋の中央へ移して冷気から遠ざけます。
| 地域 | 取り込む目安 | 冬の置き場所 |
|---|---|---|
| 寒冷地 | 10月中旬、最低気温10度 | 日中も室内。夜は窓から1メートル離す |
| 関東平野部 | 11月上旬、最低気温10度 | 南向きの窓辺。夜はカーテンの内側へ |
| 暖地 | 11月下旬、最低気温8度 | 軒下でも可。霜の予報の夜だけ室内へ |
暖房の風が直接当たる場所は葉が縮み、つぼみが落ちます。エアコンの吹き出し口から離して置きます。
置き場所で起きるトラブルの見分け方
症状の多くは場所を変えるだけで止まります。まず葉を触って厚みと張りを確かめ、次に茎の根元を見て黒ずみがないかを見ます。葉が薄く柔らかいのに土が湿っていれば根の問題、土が乾いていれば光と温度の問題です。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 茎が細く長く伸びる | 光不足 | 日なたへ移し、伸びた茎は切り戻す |
| 葉に白い斑点、縁が茶色い | 葉焼け | 半日陰へ。焼けた葉は戻らないので切る |
| つぼみが付かない | 夜の明かり | 夕方から朝まで暗い場所へ |
| 葉が透き通り水っぽい | 凍結 | 室内の暖かい場所へ。傷んだ葉は取る |
| 下葉が黄色く落ちる | 過湿か風通し不足 | 水を止め、鉢の間隔を空ける |
カランコエの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
カランコエの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカランコエの育て方にまとめています。
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