鉢を持ち上げて乾きを確かめる
カランコエは葉と茎に水をたっぷり蓄えるため、水切れよりも与えすぎで根腐れして枯れることが圧倒的に多い植物です。土の表面が白く乾いてからさらに二〜三日待って与えるのが基本で、日数ではなく鉢の重さと土の湿りで判断します。まず自分の鉢の状態を下の手順で確かめてから、季節ごとの目安を読んでください。
- 鉢を持って重さを比べる
- 水やり直後の鉢の重さを手で覚えておき、明らかに軽くなったら与える合図です。慣れると指を土に入れるより早く確実に分かります。
- 竹串を挿して見る
- 鉢の縁に竹串を底近くまで挿し、抜いて色を見ます。湿った色なら待ち、乾いた色になってさらに二〜三日待ってから与えます。
- 葉を軽くつまむ
- 葉に張りがあり厚みが保たれていれば水は足りています。葉が薄くなって軽くしわが寄ったころが、与えても遅くない目安です。
季節ごとの間隔の目安
生育期の春と秋はよく水を吸い、真夏と冬は動きが鈍ります。下の表は五号鉢を屋外の日なたと冬の室内窓辺で管理したときの目安で、鉢の大きさや置き場所で前後します。
| 時期 | 水やりの間隔 | 与え方 |
|---|---|---|
| 3〜6月 | 土が乾いて2〜3日後。週に1回ほど | 鉢底から流れるまでたっぷり |
| 7〜8月 | 10日〜2週間に1回 | 夕方の涼しい時間に。葉にかけない |
| 9〜10月 | 週に1回ほど | 花芽を作る時期。乾かしすぎない |
| 11〜2月 | 月に1〜2回 | 暖かい日の午前中に少なめに |
開花中の冬は、つぼみを付けた株が水切れすると花が小さくなります。土がよく乾いたら与える、を守れば回数は少なくて構いません。
株元に注いで葉と花を濡らさない
葉が茂って株元が見えにくいため、上から水をかけがちですが、葉の重なりに水がたまると灰色かび病が出ます。特に開花中に花に水がかかると、花びらが茶色く傷んで一気に見苦しくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロを使う
- 葉をかき分けて土の表面に直接注ぎます。鉢を回しながら全体に行き渡らせ、鉢底の穴から水が流れ出るまで与えます。
- 受け皿の水は捨てる
- 流れ出た水を受け皿に残すと鉢底が常に湿り、根腐れの原因になります。三十分以内に捨て、鉢底が空気に触れる状態に戻します。
- 葉にかかったら拭く
- 誤って葉の間に水がたまったら、ティッシュで吸い取るか鉢を傾けて流します。夜に濡れたままにしないことが病気を防ぎます。
開花中は特に花に水がかからないように注意します。花茎の根元まで葉をかき分け、鉢の縁に沿って注ぎます。
冬の水やりは暖かい日の午前に
室内の窓辺でも夜は五度近くまで下がることがあり、湿った土が冷えると根が傷みます。十一月から二月は月に一〜二回、晴れた日の午前中に与え、夕方までに表面が乾く量にとどめます。汲み置きした室温の水を使うと根への負担が減ります。
- 量を半分にする
- 冬は鉢底から流れる量ではなく、鉢の土の半分ほどが湿る量にします。乾きが遅い季節なので、少なめでも根には十分届きます。
- 冷え込む夜の前は与えない
- 翌朝の最低気温が三度以下の予報なら、暖かい日が来るまで待ちます。カランコエは一か月近く水がなくても葉の水分で持ちこたえます。
- 暖房の乾燥に葉水は不要
- 観葉植物と違い、葉が乾燥に強いので葉水はいりません。むしろ葉に水滴が残ると病気の入り口になるため、霧吹きは使いません。
花後と切り戻し後は乾かし気味に
花が終わって切り戻した直後は葉の枚数が減り、水を使う量が落ちます。同じ間隔で与えると根腐れするので、新芽が動き出すまでは間隔を一・五倍ほどに空けます。切り口から新しい葉が二〜三対出たころに、生育期の間隔へ戻します。
- 切り戻し後一週間は与えない
- 切り口が乾くまで土を乾かし気味にすると、切り口から腐りにくくなります。葉にしわが寄らなければ急ぐ必要はありません。
- 新芽が動いたら再開
- 節から小さな葉が見え始めたら根が動いている合図です。土の乾きを確かめながら、春の間隔に段階的に戻します。
水やりの失敗と立て直し方
葉がしおれたとき、土が湿っているか乾いているかで対処が正反対になります。土を触ってから判断し、湿っているのにしおれるなら根腐れを疑って鉢から抜きます。根が黒く柔らかければ傷んだ部分を切り、乾いた新しい土に植え直して一週間は水を与えません。
| 症状 | 土が湿っているとき | 土が乾いているとき |
|---|---|---|
| 葉がしおれて垂れる | 根腐れ。水を止めて鉢を乾かす | 水切れ。たっぷり与えると翌日戻る |
| 下葉が黄色く柔らかい | 過湿。土を替えて鉢を一回り小さく | 老化した下葉。自然な落葉 |
| 茎の根元が黒い | 腐り。健全な上部を挿し木で残す | 凍結の可能性。室内の暖かい場所へ |
| 葉が薄くしわが寄る | 根が働いていない。植え替える | 水切れ。株元に注ぐ |
茎の根元まで腐った株は元に戻りません。上部の健全な茎を切って乾かし、挿し木で更新するほうが確実です。
カランコエの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
カランコエの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカランコエの育て方にまとめています。
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