株の姿と時期で方法を選ぶ
カランコエは挿し木で簡単に増え、切り戻した枝をそのまま使えるので春の作業と一緒に行えます。葉挿しもできますが、芽が出るまで時間がかかり成功率は種類で差があります。株の姿と季節から、下の表で方法を選びます。適期は四月から六月と九月上旬までで、真夏と冬は避けます。
| 株の姿と目的 | 向く方法 | 根が出るまで |
|---|---|---|
| 花後に切り戻した枝がある | 挿し木 | 2〜3週間 |
| 茎が伸びて倒れた株を仕立て直したい | 先端を挿し木、残った茎から芽を出す | 2〜3週間 |
| 葉が一枚だけ手に入った | 葉挿し | 1〜2か月 |
| 子宝草など葉の縁に子株が付く種類 | 子株を土に置く | 1〜2週間 |
挿し穂の作り方
挿し穂は枝の先端から五〜十センチ、葉が二〜三対付いた部分を使います。花の付いていた枝より、花後に伸びた新しい枝のほうが根が出やすいです。切り口を乾かすのが最も大切な工程で、湿った土にすぐ挿すと切り口から腐ります。
- 清潔なハサミで切る
- 節のすぐ下で切ります。ハサミは使う前にアルコールか熱湯で消毒し、切り口をつぶさないように一度で切ります。
- 下葉を取る
- 土に埋まる部分の葉を一〜二対取り除きます。葉が土に触れるとそこから腐るためで、残す葉は上の二対ほどで十分です。
- 二〜三日乾かす
- 風通しのよい日陰に切り口を上にして置き、切り口が乾いて白っぽくかさぶた状になったら挿し時です。急いで挿すほうが失敗します。
花が付いていた枝は木質化して硬く、根が出るまで時間がかかります。緑色で柔らかい若い枝を選ぶと失敗が減ります。
挿し木の手順
- 乾いた土を用意する
- 多肉植物用の土か、赤玉土の小粒と鹿沼土を半々に混ぜたものを小さな鉢に入れます。肥料の入った土は腐りやすいので使いません。
- 二〜三センチ挿す
- 割り箸で穴を開けてから挿し穂を差し込み、周りの土を軽く寄せます。倒れるなら深くするより、周りに軽石を置いて支えます。
- 一週間は水を与えない
- 明るい日陰に置き、一週間ほどしてから最初の水を軽く与えます。それまでは茎にたまった水分で持ちます。
- 根が出たか確かめる
- 二〜三週間後に挿し穂を軽く引き、抵抗があれば根が出ています。新しい葉が動き出したら日なたへ移し、通常の水やりに戻します。
水挿しでも根は出ますが、水の根は土に馴染みにくく植え替え後に傷みます。最初から土に挿すほうが確実です。
葉挿しで増やす
葉を一枚土に置いて芽を出させる方法で、時間はかかりますが一枚から一株になります。葉の付け根がきれいに残っていることが条件で、途中でちぎれた葉からは芽が出ません。四〜六月に行い、芽が出るまで一〜二か月かかります。
- 葉を付け根から外す
- 葉を左右に軽く揺すり、付け根ごと茎から外します。引っ張ると付け根が茎に残るので、揺すって外すのがこつです。
- 乾いた土に寝かせる
- 二〜三日乾かした葉を、乾いた土の上に寝かせて置きます。埋める必要はなく、付け根が土に触れていれば芽が出ます。
- 芽が出たら霧吹き
- 付け根から小さな芽と根が見えたら、霧吹きで土の表面を湿らせ始めます。親の葉がしぼんで自然に取れるまでは外しません。
増やした株を育てる
根が出た挿し木は一か月ほどで新しい葉を出します。三号鉢で育てて葉が四〜五対になったら、摘心(枝先を摘んで枝分かれさせること)を一回して枝数を増やします。春に挿した株は、九月上旬までに二回摘心できれば、その冬に小さいながら花を咲かせます。
- 一か月後から薄い肥料
- 新しい葉が二対ほど出たら、規定の二倍に薄めた液体肥料を月二回与えます。根が少ないうちに濃い肥料を与えると傷みます。
- 五センチ伸びたら摘心
- 枝の先端の葉一対を指で摘みます。枝分かれして株がこんもりし、冬の花の房が増えます。九月上旬までに済ませます。
挿し木で増やした株は親と同じ花色になります。種から育てると色が変わることがあるので、気に入った色は挿し木で残します。
根が出ないときの原因と直し方
挿し穂が黒く柔らかくなるのは、切り口を乾かさず挿したか、土を湿らせすぎたためです。挿し穂が乾いてしわしわになるのは、日に当てすぎたか、根が出る前に葉を多く残しすぎたためです。腐った部分より上が硬く健全なら、そこで切り直して乾かし、もう一度挿せます。
| 挿し穂の状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 根元が黒く柔らかい | 切り口を乾かさなかった、土が湿りすぎ | 健全な部分で切り直し、乾かして再挑戦 |
| しわが寄って縮む | 直射日光、葉の残しすぎ | 明るい日陰へ。葉を減らす |
| 変化がなく根も出ない | 気温が低い、時期が悪い | 二十度前後になる春か初秋を待つ |
| 葉挿しの葉が溶ける | 付け根が欠けていた、過湿 | 揺すって外し直し、乾いた土に置く |
カランコエの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
カランコエの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカランコエの育て方にまとめています。
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