植え替えが要るかを株で確かめる
カランコエは一〜二年で根が鉢いっぱいに回り、水が土に染み込まず横から流れるようになります。買ったばかりの鉢花はビニールポットに密植されていることが多く、花後に植え替えると翌年の花付きが違います。下の表で一つでも当てはまれば植え替えのころです。
| 株と鉢の状態 | 起きていること | 対処 |
|---|---|---|
| 鉢底の穴から根が出ている | 根詰まり | 一回り大きい鉢へ植え替え |
| 水をやってもすぐ横から流れる | 根が土を押し出している | 古い土を三分の一落として植え替え |
| 買った鉢花で花が終わった | 小さなポットに詰まっている | 切り戻しと同時に植え替え |
| 土の表面に白い粉や苔が出る | 土が古く固まっている | 同じ鉢で土だけ新しくする |
時期は花後の四〜五月が最適
植え替えの適期は花が終わり、新しい葉が動き出す四月から五月です。九月から十月も可能ですが、その時期は花芽を作る時期と重なるため、根を大きく崩すと翌冬の花が減ります。真夏と冬は根が傷んだまま回復せず、腐りにつながるので避けます。
| 月 | 植え替えの可否 | 注意点 |
|---|---|---|
| 4〜5月 | 最適 | 切り戻しと同時に行える |
| 6月 | 可 | 梅雨入り前に済ませる |
| 7〜8月 | 避ける | 根が回復せず腐りやすい |
| 9〜10月 | 根を崩さないなら可 | 花芽を作る時期。鉢増しのみ |
| 11〜3月 | 避ける | 低温で根が動かない |
買ってきた鉢花がまだ咲いている間は植え替えません。花を楽しんでから、花茎を切ったあとに行います。
土は多肉植物用か水はけを足した配合に
市販の草花用の土をそのまま使うと保水が強すぎて根腐れします。多肉植物用の土か、草花用の土に赤玉土の小粒と軽石を混ぜて、水をやってから三〜四日で表面が乾く配合にします。鉢は一回り、号数で一つだけ大きいものを選び、大きすぎる鉢は避けます。
- 基本の配合
- 草花用の土五、赤玉土の小粒三、軽石かパーライトの小粒二の割合が扱いやすい配合です。市販の多肉植物用の土ならそのまま使えます。
- 鉢は素焼きか薄手のプラスチック
- 素焼き鉢は乾きが速く根腐れしにくい反面、夏は乾きすぎます。プラスチック鉢なら土の水はけを強めて釣り合いを取ります。
- 元肥は控えめに
- 元肥(植えるときに土に混ぜる肥料)として緩効性の粒状肥料を使う場合は、規定量の半分にします。多すぎると茎ばかり伸びて花芽が付きにくくなります。
植え替えの手順
作業は晴れて乾いた日の午前中に行います。雨の日や湿度の高い日は切り口が乾きにくく、植え替え後の腐りにつながるので、天気予報を見て日を選びます。
- 三日前から水を止める
- 土が乾いていると根鉢が崩れやすく、根を傷めずに古い土を落とせます。濡れた根は切れやすく、切り口から腐ります。
- 鉢から抜いて根を見る
- 鉢の縁を軽くたたいて株を抜き、根鉢の底と肩を三分の一ほどほぐします。黒く柔らかい根はハサミで切り、白い根は残します。
- 根を半日乾かす
- 根を切ったら日陰で半日ほど置き、切り口を乾かしてから植えます。この一手間で植え替え後の腐りがほとんど防げます。
- 新しい鉢に据える
- 鉢底石を鉢の高さの五分の一ほど敷き、株の根元が鉢の縁から二センチ下になるように高さを合わせて土を入れます。
- 土を隙間に落とす
- 割り箸で縁を突いて土を根の間に落とします。手で押し固めると水はけが落ちるので、軽く鉢を揺すって落ち着かせる程度にします。
植え替えと同時に、伸びすぎた茎を株の高さの半分ほどまで切り戻すと、葉数が減って根の負担も減ります。
植え替え後の管理
- 水は一週間後から
- 植えた直後には与えず、明るい日陰に置いて一週間ほど待ちます。切った根の傷が乾いてから最初の水を鉢底から流れるまで与えます。
- 二週間は直射を避ける
- 根が水を吸えないうちに強い日に当てると葉がしぼみます。新しい葉が動き出したら、少しずつ日なたへ戻します。
- 肥料は一か月後から
- 根が新しい土に伸び始めてから、薄めた液体肥料を月に二回ほど与えます。早すぎる肥料は根を傷めます。
植え替え後に一週間ほど葉が少し柔らかくなるのは普通です。二週間たっても張りが戻らないときは根を確かめます。
植え替えで失敗したときの直し方
植え替え後に葉がしわしわになるのは、根が水を吸えていないためで、水を足しても直りません。土が湿っているのにしおれるなら鉢から抜いて根を見ます。茎の根元まで柔らかく黒くなっていたら、上部の健全な茎を切って乾かし、挿し木で株を更新するのが最も確実です。
| 症状 | 原因 | 立て直し方 |
|---|---|---|
| 葉がしわしわで土は乾いている | 根がまだ働いていない | 軽く与え、明るい日陰で待つ |
| 葉がしわしわで土は湿っている | 根が腐り始めている | 抜いて傷んだ根を切り、乾いた土へ |
| 下葉が黄色く落ちる | 鉢が大きすぎて土が乾かない | 一回り小さい鉢に植え直す |
| 茎の根元が黒い | 植え替え直後の過湿 | 健全な上部を挿し木にする |
カランコエの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
カランコエの上手に育てるコツは作物ページに
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