症状から原因を見分ける
コシアブラの不調はほとんどが葉に出ます。食われたのか、焼けたのか、乾いたのかで手当てがまったく違うので、まず葉の傷み方を見て切り分けます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉に穴が開く | 毛虫や甲虫の食害 | 見つけて取る。多ければ野菜用の殺虫剤 |
| 葉の縁が茶色く枯れる | 強い日ざしか乾いた風 | 西日を遮る。株元に水と落ち葉 |
| 葉全体が黄色くなり落ちる | 夏の乾き | すぐ株元に水。以後は乾かさない |
| 新芽がべたつき縮れる | アブラムシ | 水で洗い流すか手で取る |
春の新芽に付く虫
芽が伸びる四月から五月は、アブラムシが新芽の先に集まることがあります。数が少なければ指でこすり落とすか、水を強めにかけて流します。芽を食べる木なので、収穫前の薬は使わないのが安心です。
夏には毛虫が葉を食べることがあります。ウコギ科の木には特定の蛾の幼虫が付きやすく、放っておくと一本の枝の葉が数日でなくなります。見つけしだい枝ごと切り取るのが早いです。
虫の被害は木の勢いとも関係します。乾きで弱った木ほど食われやすく、元気な木は多少食われても持ちこたえます。落ち葉を敷いて水を切らさないことが、結果として虫の対策にもなります。
- 新芽の先を見る
- 四月に週一回、伸び始めた芽の先を見ます。小さな虫が固まっていたら指か水で落とします。
- 収穫前は薬を使わない
- 食べる芽なので、収穫期の前後は薬に頼らず手で取ります。どうしても必要なら収穫後にします。
- 毛虫は枝ごと切る
- 葉が集中して食われていたら、そこに幼虫がいます。素手で触らず枝ごと切って処分します。
- 落ち葉は放置しない
- 食害のあった年の落ち葉は袋に集めて片づけます。中で越冬した虫が翌春に出てくることがあります。
薬を使うときは野菜用の殺虫剤を表示どおりに薄め、収穫までの日数を必ず守ります。芽を食べる木では特に大切です。
夏の葉焼けと乾き
コシアブラでいちばん多い障害は葉焼けです。真夏の直射日光を浴びると葉の縁から茶色く枯れ、ひどいと八月に落葉します。落葉した木は翌春の芽が明らかに小さくなります。
対策は日を遮ることと土を乾かさないことの二つだけです。よしずや寒冷紗で午後の日を切り、株元に落ち葉を厚く敷きます。それでも足りなければ植える場所そのものを見直します。
- 六月に日よけを立てる
- 梅雨明け前に西側へよしずか寒冷紗を立てておきます。葉が焼けてからでは元に戻せません。
- 落ち葉を敷き直す
- 春に薄くなった落ち葉を足し、五センチの厚さに戻します。地温の上がりすぎも防げます。
- 夏に落葉したら
- その年は肥料を与えず、水だけ切らさないようにします。秋に落ち葉を厚く敷いて翌春に備えます。
- 場所を変える
- 毎年同じように焼けるなら植え場所が合っていません。落葉している時期に半日陰へ移植します。
- 鉢は置き場所を変える
- 鉢植えは六月のうちに明るい日陰へ移します。移したら秋まで動かさず、同じ場所で夏を越させます。
冬の乾きと枝の枯れ込み
冬の乾いた風が続くと、細い枝先から枯れ込むことがあります。とくに植えて間もない若木や鉢植えで起こりやすく、春になって芽が出ないことで初めて気付きます。
枯れ込みは切り口からも進みます。収穫のときに手で折った枝、太い枝を切った切り口は、乾いて内側へ枯れていくことがあります。細い枝ははさみで切り、太い枝は付け根で切ります。
鉢植えは根も凍ります。土が凍ると根が傷み、春に芽が出なくなることがあります。寒さの厳しい地域では、鉢ごと土に埋めるか、発泡素材で鉢を包んで根を守ります。
- 冬に風よけを置く
- 若木は北西側に板やよしずを立てます。鉢植えは軒下など風の当たらない場所へ移します。
- 枯れた枝先を切る
- 春に芽が出ない枝は、生きている節まで切り戻します。切ると中が緑なら生きています。
- 折り取りをやめる
- 収穫で手折りをすると皮が裂けて枯れ込みます。はさみを使う習慣にすると翌年の枝数が変わります。
枯れかけたときの切り分け
全体が元気を失ったときは、根、日ざし、水のどれが原因かを順に確かめます。原因を決めずに肥料を足すのは、かえって弱らせることが多い対応です。
- まず枝の生死を見る
- 細い枝を折って中が緑なら生きています。茶色く乾いていたら、その枝は切り戻します。
- 株元を掘って確かめる
- 地際の土を少しどけ、根が黒く腐っていないか見ます。腐っていれば水はけの改善が必要です。
- 日ざしを疑う
- 夏に葉が焼けた記憶があれば場所が原因です。落葉期に半日陰へ移すのがいちばん確実です。
- 肥料は足さない
- 弱った木に肥料を与えると根が傷みます。水と日陰と落ち葉で一年見守るほうが回復します。
- 一年は様子を見る
- 木は回復に時間がかかります。切ったり移したりを繰り返さず、水と日陰を整えたら一年は手を出さずに見守ります。
コシアブラの収穫までのコツは作物ページに
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