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ヤマボウシの月別の作業

ヤマボウシの月別作業カレンダー|花芽を守りながら一年を回す手順

ヤマボウシの栽培イメージ

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花は六月、花芽は夏に作られ、剪定は冬。この三つを軸に一年の作業を組み立てます。

一年の作業表

ヤマボウシの年間管理は少なく、要点は花芽ができる夏に木を弱らせないことと、冬に軽く整えることの二つです。関東平野部の露地を基準にした表です。寒冷地は開花と紅葉が二〜三週間ずれます。

作業目安
1月剪定、寒肥の準備枝先の丸い花芽を残す
2月寒肥、植え付け枝先の真下に有機肥料
3月植え付けの最終、芽出し芽が動く前に済ませる
4月展葉、水やり開始 (鉢)新葉が出たら表土の乾きを見る
5月つぼみの確認包葉が白くなり始める
6月開花、花後のお礼肥、軽い切り戻し花が終わって二週間以内
7月マルチング、水やり花芽形成期。乾かさない
8月水やり、葉焼け対策猛暑日は夕方にも確認
9月実の色づき赤い実は鳥が食べる。収穫なら早めに
10月紅葉、落ち葉の片付け病葉は焼却か処分
11月落葉、植え付け開始落葉後が最適の植え時
12月剪定開始不要枝の間引きのみ

冬 (十二月〜二月) の作業

落葉して枝の様子がよく見える時期です。剪定寒肥植え付けをまとめて済ませます。株元に落ち葉が残っていれば病気の発生源になるので集めて処分し、代わりに新しい腐葉土を敷きます。

雪の多い地域では枝に積もった雪の重みで横枝が裂けることがあります。湿った雪が降ったら、日中に竹ぼうきで軽く払い落とします。

枝先の花芽を数える
剪定の前に丸い花芽の数を見て、多い年は間引きを少し強めに、少ない年は最小限にします。花芽の付いた枝先は切りません。
寒肥は枝先の真下へ
二月に有機肥料を枝の広がりの外周に埋めます。幹の根元に置いても吸えません。鉢植えは緩効性肥料を表土に少量置きます。

春 (三月〜五月) の作業

芽が動き出してから展葉までは、ほとんど手がかかりません。鉢植えは表土の乾きを見て水を始めます。五月に枝先の芽がふくらんで白い包葉がのぞいたら、翌月の開花に向けて水を切らさないようにします。

三月は地植えの移植もできる最後の時期です。根が浅く広い木なので、幹の直径の五倍以上の幅で根を掘り取り、根鉢を麻布で包んで運ぶと活着します。

うどんこ病の初期を見る
四月下旬から新葉に白い粉が出ていないか確かめます。見つけたら早めにその葉を取り、風通しを確保します。
鉢の植え替え時期
鉢底から根が出ている、水がなかなか染み込まないなら三月上旬に一回り大きな鉢へ。根鉢の外側を軽くほぐす程度にします。

初夏 (六月〜七月) の作業

六月に白い包葉の花が咲きます。花が終わったらお礼肥を与え、伸び過ぎた枝を軽く戻します。七月中旬からは来年の花芽ができる時期に入るので、それ以降は剪定をやめ、水やりとマルチングで木を疲れさせないようにします。

花の白い部分は花びらではなく包葉で、二〜三週間見られます。花の中心の緑の球が本当の花で、ここが実になります。花を長く楽しむには、この時期に水を切らさず、強い風の当たる場所なら支柱で揺れを止めます。

花後二週間以内に切り戻し
輪郭からはみ出した枝を外向きの葉の上で軽く切ります。七月中旬以降は花芽ができるので手を止めます。
梅雨明け前にマルチを敷く
土が湿っているうちに落ち葉や樹皮チップを株元に五センチ敷き、夏の乾燥に備えます。幹の周り十センチは空けます。

夏 (八月) から秋 (九月〜十一月) の作業

八月は乾燥と葉焼けに注意して水やりを続けます。九月に実が赤く熟し、そのまま置くと鳥に食べられます。十月に紅葉し、十一月に落葉したら植え付けや移植の適期に入ります。秋に肥料は与えません。

九月に入っても暑さが続く年は、水やりを九月中旬まで延ばします。葉が早く落ち始めたら乾燥が続いた合図なので、来年のマルチを厚くします。

実を採るなら色づき始めに
実が赤くなり触って少し柔らかいころが食べ頃です。完熟を待つと鳥に先を越されるので、赤くなったら数日以内に採ります。
落ち葉は集めて処分
紅葉した葉が落ちたら株元から集めます。うどんこ病や斑点病の菌が葉で越冬するので、病葉は堆肥にせず処分します。

作業が遅れたときの対処

剪定や施肥の時期を逃しても、翌年に持ち越せば木は問題なく育ちます。無理に時期外れの作業をするほうが花を減らします。遅れた作業ごとに、やるべきか見送るべきかを整理します。

逆に早過ぎる作業も避けます。十一月に花芽と葉芽の区別がつかないうちに剪定すると花芽を切りやすいので、落葉して芽の形がはっきりする十二月以降まで待ちます。

場面対処理由
剪定を三月まで忘れた枯れ枝だけ切り、他は翌冬へ樹液が動くと太枝の切り口が傷む
寒肥を忘れた四月に緩効性肥料を少量遅い有機肥料は夏に効いて徒長する
花後の切り戻しを逃した見送る夏以降に切ると花芽を失う
夏に葉が焼けた水とマルチで来年に期待焼けた葉は戻らない

ヤマボウシの栽培に一年を通して使うもの

木の作業は冬と夏に固まります。冬に剪定と寒肥、生育期に袋かけと防鳥。この 4 つを季節の前にそろえておきます。

数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm 程度まで切れるもの。バイパス式(刃が交差するもの)。

    アンビル式は枝を潰します。生きた枝を切るならバイパス式で、切り口が滑らかなほど早くふさがります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後の折込式。生木用の刃(目の粗いもの)を選びます。

    直径 2cm を超える枝は、はさみで切ろうとすると枝も刃も傷めます。工作用ののこぎりは生木で目が詰まります。

  • 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
    規格の目安
    油かすと骨粉の配合肥料。5〜10kg 袋。
    数量の目安
    成木 1 本に 1〜2kg。樹冠(枝の広がり)の外周に沿って埋めます。

    冬に入れて、春に効き始めるのを狙う肥料です。ゆっくり分解するので、休眠期のうちに入れておきます。樹種と樹齢で必要な量は変わるので、詰めたいときは施肥基準を見てください。

    出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」

  • 防鳥ネット探す言葉「防鳥ネット 目合い25mm」
    規格の目安
    目合い 20〜25mm。小鳥まで防ぐなら 15mm。
    数量の目安
    高さ 2m の木 1 本を覆うのに 4m × 4m 程度。

    色づく直前にかけます。目合いが大きすぎると小鳥が入り、細かすぎると風で煽られて枝を傷めます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。低く仕立てるならずっと不要です。
  • チェーンソーは家庭の果樹には要りません。剪定のこぎりで足ります。

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