切る時期と量を決める
剪定は四月から五月、新芽が動き始めるころに行います。冬に切ると切り口から寒さが入り、寒さに弱いマカダミアでは枯れ込みの原因になります。花は前年に伸びた枝の途中や古い枝から房になって出るので、枝先を切り詰めるより混んだ枝を付け根から抜く方が花を残せます。
一度に切る量は葉全体の二割までにします。常緑樹は葉で養分をためているので、大きく葉を減らすと翌年の成長が止まります。迷ったら少なめに切り、翌年に持ち越します。
| 時期 | 切ってよいか | 理由 |
|---|---|---|
| 4〜5月 | 適期 | 芽吹きに合わせて回復が早い |
| 6〜8月 | 軽い整枝のみ | 伸びすぎた枝の先を摘む程度 |
| 9〜11月 | 避ける | 翌年の花芽が作られる |
| 12〜3月 | 切らない | 切り口から寒さで枯れ込む |
葉の縁にトゲのある種類は、厚手の手袋と長袖で作業します。
若木は主幹を一本にする
苗のうちは幹が一本まっすぐ伸びるように仕立てます。マカダミアは幹の同じ高さから枝が輪のように出る性質があり、そのまま伸ばすと主幹と競う枝が増えて形が乱れます。主幹より勢いのよい枝は早めに付け根で切ります。
- 主幹と競う枝を抜く
- 幹の先端と同じくらいの勢いで上に伸びる枝は、主幹が負けないよう付け根から切ります。一本の幹が上まで通る形を目指します。
- 下の方の枝は残す
- 幹の下部から出た枝も、鉢植えではしばらく残して葉の数を稼ぎます。幹が親指ほどに太ったら順に整理します。
- 高さを決めて幹を止める
- 室内へ運べる高さとして一・五メートル前後を目安にし、そこに達したら幹の先を切ります。横枝が広がり、鉢で扱える樹形になります。
幹を止めるのは三〜四年目以降、幹が十分太ってからにします。早く止めると脇枝ばかりが伸びて弱い木になります。
成木は混んだ枝を抜く
高さを決めた後は、内側に向かう枝、重なる枝、下向きに垂れた枝、細く弱い枝を付け根から抜くだけの剪定にします。マカダミアの花は古い枝からも出るので、太い枝を残しておくと毎年花の出る場所が確保できます。
- 内側へ向かう枝を抜く
- 幹の中心に向かって伸びる枝は、日を遮り風通しも悪くするので付け根で切ります。外向きに伸びる枝を残すと形が整います。
- 同じ高さから出た枝を減らす
- 幹の同じ位置から輪のように出ている枝は、三〜四本を残して間引きます。全部残すとその上の幹が細くなります。
- 枝先の徒長を止める
- 夏にまっすぐ伸びた太い枝は徒長(枝が伸びすぎて花がつかないこと)した枝です。半分で切って脇枝を出させます。
- 切り口には癒合剤
- 親指より太い切り口には癒合剤を塗ります。常緑樹は切り口から乾いて枯れ込むことがあります。
迷った枝は残します。翌年の姿を見てから切っても遅くありません。
花のつく場所を知って残す
花は春、前年に伸びた枝や古い枝の途中から、長さ十〜二十センチの細長い房になって垂れ下がります。枝の先ではなく途中から出るので、枝先を少し切っても花は減りません。逆に太い枝を付け根から抜くと、その枝についていた花の場所が全部なくなります。
| 枝の姿 | 花のつきやすさ | 扱い |
|---|---|---|
| 前年に伸びた中くらいの枝 | 多い | 残す |
| 三年以上たった太い枝 | 途中から出る | 抜かずに残す |
| 今年伸びた柔らかい枝 | つかない | 混んでいれば減らす |
| 内向き・下向きの枝 | 少ない | 付け根で抜く |
三月ごろ枝の途中に細長い房が見えたらそれが花房です。房のついた枝は剪定で切らないように印をつけておきます。
鉢植えの大きさを保つ
鉢植えでは、冬に室内へ運べる大きさを保つことが剪定の目的になります。高さは一・五メートル前後、幅は鉢の直径の二倍までを目安にします。毎年少しずつ抜いていれば大きく切る必要はなく、木も弱りません。
| 姿 | 判断 | 手当て |
|---|---|---|
| 天井に届きそう | 高すぎる | 春に幹の先を横枝の位置で切る |
| 幅が鉢の三倍以上 | 広すぎる | 外側の長い枝を内側の枝に切り替える |
| 内側から空が見えない | 混みすぎ | 内向き枝と重なり枝を抜く |
| 外側だけ葉が茂る | 内側に日が入らない | 外側の重なり枝を抜く |
植え替えと同じ年に強い剪定を重ねると負担が大きくなります。植え替えの年は軽い剪定にとどめます。
切りすぎたときの立て直し
強く切りすぎると、翌年は太い枝ばかり伸びて花がつかず、葉が落ちて弱った姿になります。慌ててさらに切らず、一年は伸びるままにして、翌春に混んだ枝だけを抜く程度で様子を見ます。二年目には落ち着いて花がつきます。
| 姿 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 太い枝ばかりで花がない | 切りすぎ | 一年切らずに落ち着かせる |
| 切り口から枯れ込む | 冬に切った | 春に緑の部分まで切り直す |
| 幹の上が細くなった | 同じ高さの枝を残しすぎ | 輪になった枝を三本に減らす |
| 幹を止めたら脇枝だらけ | 止めるのが早すぎた | 勢いのよい一本を新しい主幹にする |
実がつくまで四〜六年かかるのが普通です。若木のうちは花がなくても剪定の失敗とは限りません。
マカダミアの剪定に使うもの
剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。
生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。
直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。
- 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
- 規格の目安
- ペースト状で刷毛の付いたもの。
直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
- 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。
マカダミアの収穫までのコツは作物ページに
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