水やりは土と葉を見て決める
鉢植えの水やりは、土の表面が乾いてから鉢底から流れるまでたっぷり与えるのが基本です。毎日少しずつ与えると根が浅くなり、夏に水切れしやすくなります。葉が垂れて張りがなくなったら水が足りないサインで、そのままにすると若い枝から枯れます。
逆に水を与えすぎると根が呼吸できず、葉が黄色くなって落ちます。指を土に第二関節まで入れて湿りを確かめる習慣をつけると失敗が減ります。
| 時期 | 頻度の目安 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 4〜6月 | 二〜三日に一回 | 土の表面が乾いたら |
| 7〜9月 | 毎日、猛暑は朝夕 | 葉の張りがなくなる前に |
| 10〜11月 | 二〜三日に一回 | 気温が下がったら間隔をあける |
| 12〜3月 | 週に一回程度 | 室内の暖房で乾きが早い |
冬に室内に入れた鉢は暖房で乾きやすくなります。週一回と決めず、土を触って判断します。
肥料はリンを控えて少量
マカダミアはヤマモガシ科という、リンをためこみやすい仲間です。リンの多い肥料を与えると葉先が枯れ、根が傷みます。一般の果樹用肥料や骨粉、リン酸を多く含む花用の肥料は避け、窒素とカリが主体で、リンの少ない肥料を少量ずつ与えます。
- 肥料の袋の成分を見る
- 三つ並んだ数字の真ん中がリンの割合です。真ん中の数字が小さいもの、できれば五以下のものを選びます。分からなければ観葉植物用の液体肥料を薄めて使います。
- 四月と七月と十月に少量
- 十号鉢で緩効性肥料を小さじ一杯ほど、鉢の縁に沿ってまきます。一般の果樹の三分の一程度と覚えておきます。
- 液体肥料なら月に一回
- 五月から十月、規定の二倍に薄めた液体肥料を月に一回、水やり代わりに与えます。冬は与えません。
追肥(育ちの途中で足す肥料)は少ない方が失敗しません。葉が濃い緑で新芽が出ていれば足りています。
置き場所と日当たり
春から秋は屋外の日当たりのよい場所に置きます。日照が足りないと枝が間延びして花がつきません。真夏の西日は葉を焼くので、午後は半日陰になる場所が理想です。ベランダなら南か東向きで、一日五時間以上日が当たる場所が目安です。
| 場面 | 置き場所 | 注意点 |
|---|---|---|
| 春と秋 | 屋外の日なた | 風の強い日は壁際に寄せる |
| 真夏 | 午前中日なた、午後は半日陰 | 鉢の側面に日を当てない |
| 冬 | 室内の南向き窓辺 | 暖房の風を直接当てない |
| 室内 | 窓から一メートル以内 | 昼は窓を開けて風を通す |
室内に入れる前に葉の裏を確かめ、虫がついていれば洗い流してから取り込みます。
冬越しの仕方
関東平野部では十一月上旬、最低気温が五度を下回るころに室内へ移します。マカダミアは氷点下二度前後で枝が枯れ込むので、軒下だけでは足りません。室内は十度前後の明るい場所が理想で、暖房で二十度を超える部屋では乾燥と虫が増えます。
冬の水やりは控えめにしますが、暖房で土が乾くと葉を落とします。土の表面が乾いて二〜三日後に与える程度に保ち、与えるときは鉢底から流れるまでしっかり与えます。
- 取り込む前に鉢を軽くする
- 枯れ葉を片付け、鉢の表面の古い土を一センチほど取り替えます。葉の裏に水をかけて虫を洗い流します。
- 窓辺で日に当てる
- 南向きの窓から一メートル以内に置きます。日照が足りないと下葉が落ちるので、晴れた日は窓際に寄せます。
- 霧吹きで乾燥を防ぐ
- 暖房で空気が乾く部屋では、二〜三日に一回葉の表裏に霧吹きをします。ハダニの予防にもなります。
- 四月に徐々に外へ
- 四月中旬から、まず昼だけ外に出し、一週間かけて慣らしてから戻します。急に出すと葉が焼けます。
冬に葉を数枚落とすのは自然です。まとまって落ちるなら置き場所が寒いか乾きすぎです。
植え替えで根詰まりを防ぐ
鉢植えは二年に一回、五月ごろに一回り大きな鉢へ植え替えます。鉢底から根が出ている、水が染み込みにくくなった、が植え替えの合図です。根が細く傷みやすいので、根鉢は崩さずに周りに新しい土を足します。最終的には十二号から十五号で落ち着かせ、それ以降は表土の入れ替えで済ませます。
| 鉢の大きさ | 木の状態 | 植え替えまでの年数 |
|---|---|---|
| 7〜8号 | 一〜二年目の苗 | 2年 |
| 10号 | 三〜四年目 | 2年 |
| 12〜15号 | 結実期 | 表土の入れ替えで随時 |
植え替えの年は肥料を控え、剪定も軽くします。二つ重ねると木が弱ります。
葉の色で足りないものを見分ける
葉の色と形は、水と肥料の過不足を映します。全体が薄い黄緑なら窒素不足、葉先が茶色く枯れるなら肥料のやりすぎかリン過多、葉が垂れて張りがないなら水不足です。マカダミアは肥料の害が出やすいので、迷ったら肥料を減らす方向で判断します。
| 見た目 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 全体が薄い黄緑 | 肥料不足・日照不足 | 薄い液体肥料と日なた |
| 葉先が茶色く枯れる | 肥料のやりすぎ・リン過多 | 肥料を止め、水で流す |
| 葉脈だけ緑で間が黄色 | 鉄不足・土がアルカリ | 酸性寄りの用土に植え替え |
| 葉が垂れて張りがない | 水切れ | たっぷり与え、半日陰へ |
| 葉が黄色く落ちる | 水のやりすぎか寒さ | 乾かし気味にし暖かい場所へ |
新芽が赤みを帯びて次々に出ていれば管理は合っています。古い葉が少し落ちるのは自然な入れ替わりです。
弱ったときの立て直し
葉が半分以上落ちた、枝先が枯れ込んだ、というときは、肥料をやめて水を安定させ、明るく暖かい場所で回復を待ちます。弱った木に肥料を与えると根がさらに傷みます。新芽が出てから薄い液体肥料で少しずつ戻します。
- 根を確かめる
- 鉢から抜いて根を見ます。白い根が多ければ地上部の問題、黒く柔らかい根が多ければ根腐れです。腐った根を切り、新しい用土に植え替えます。
- 枝を減らして負担を軽くする
- 根が減っているなら、枝も三割ほど抜いて釣り合いを取ります。葉が少ないほど水の蒸発が減り、根の回復が追いつきます。
- 半日陰で二週間
- 直射日光を避けた明るい場所に置き、土が乾いたら水を与えるだけにします。新芽が動いたら日なたに戻します。
回復した年は実をならせず、翌年から再開すると木が長持ちします。
マカダミアの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
マカダミアの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はマカダミアの育て方にまとめています。
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