先端二十センチが採りどき
つるが伸びて先端の茎がまだ柔らかいうちに、先から二十センチほどを摘みます。指で折れるところが柔らかさの境目で、折れずに曲がる部分は固くて食べにくいので、そこから上を使います。
最初の収穫はまいてから四十日ほど、草丈五十センチを超えたころです。早く採り始めた方が枝分かれが進み、結果として一株から採れる量が増えます。ためらわずに摘み始めます。
| 状態 | 採りどきの判断 | 採り方 |
|---|---|---|
| 草丈50センチ以上 | 初収穫の合図 | 先端20センチを摘む |
| 指で簡単に折れる | 柔らかく食べごろ | 折れた位置から上を使う |
| 曲がるだけで折れない | 固い | その下の節まで戻して切る |
節の上で切ると次が出る
摘む位置は節のすぐ上です。節には次のつるになる芽が控えているので、そこを残して切ると一週間ほどで新しいつるが二本出ます。節の途中で切ると切り口が枯れ込み、次のつるが出るまでに時間がかかります。
はさみでも指でも構いませんが、はさみを使うなら株ごとに刃を拭くと病気を移しません。切ったつるの切り口からは水が出るので、しばらく置いてから袋に入れます。
- 節の位置を見る
- 葉の付け根がふくらんだ場所が節です。その少し上を切るのが、次のつるを早く出すこつです。
- 朝のうちに摘む
- 気温が上がる前の朝に摘むと葉がしゃきっとしています。昼に摘んだものはすぐしおれます。
- 太いつるを優先する
- 細いつるばかり摘むと株が弱ります。太くて勢いのあるつるから順に摘み、細いものは伸ばして育てます。
摘む量は株の勢いで決める
収穫は摘心(先端を摘んで枝分かれさせること)を兼ねるので、摘めば摘むほど枝が増えます。ただし葉を減らしすぎると株が力をためられず、次に出るつるが細くなります。全体の葉の三割を残す感覚で摘みます。
真夏は伸びが速く、二日から三日に一度摘んでも追いつきません。九月に入って伸びが落ちたら、週に一度か二度に減らします。株の伸びる速さに合わせて摘む間隔を変えるのが、長く採り続けるこつです。
| 時期 | 摘む間隔 | 一回に摘む量 |
|---|---|---|
| 7月 | 3〜4日に一度 | 太いつるを3本ほど |
| 8月 | 2〜3日に一度 | 太いつるを5本ほど |
| 9月〜10月 | 週に1〜2度 | 葉を残しめに摘む |
保存は湿らせて立てる
つるむらさきは葉が薄く、そのまま置くと半日でしおれます。摘んだらすぐ切り口を水に浸け、コップに立てて冷蔵庫の野菜室に入れると三日ほど持ちます。寝かせて入れると茎が曲がって傷みます。
多く採れた分は、さっとゆでて水気を絞り、一回分ずつ小分けにして冷凍します。ぬめりがあるので凍らせても固まりにくく、味噌汁や炒め物にそのまま入れられます。生のままの冷凍は向きません。
| 用途 | 保存方法 | 持つ期間 |
|---|---|---|
| すぐ食べる | 切り口を水に浸けて立て、野菜室へ | 3日ほど |
| 少し置く | 湿らせた新聞紙に包んで野菜室へ | 2日ほど |
| 長く使う | ゆでて絞り小分け冷凍 | 1か月ほど |
摘んだつるを袋に入れる前に、切り口の水気を軽く拭くと傷みが遅くなります。濡れたまま密閉すると茎から溶けます。
種を採って翌年にまく
十月に咲いた花からは黒紫の実ができ、中に種が一粒か二粒入っています。この種は翌年まけるので、気に入った株から採っておくと買わずに続けられます。ただし実が熟すまで収穫を我慢する株が一株必要です。
実が黒く柔らかくなったら摘み取り、果肉をつぶして水で洗い、種だけにします。日陰で一週間ほど乾かし、紙袋に入れて涼しい場所で保管すれば、翌年の五月まで持ちます。
- 採種用の株を決める
- 十月に入ったら一株だけ収穫を止め、花を咲かせます。他の株は最後まで葉を摘み続けて構いません。
- 黒く熟した実を採る
- 実が黒紫になって指で押すとつぶれるころが採りどきです。緑や赤紫のうちに採ると発芽しません。
- 洗って乾かす
- 果肉をつぶして水で流し、種だけにします。日陰で一週間ほど乾かしてから紙袋に入れて保管します。
食べ方とぬめりの扱い
つるむらさきは独特のぬめりと、ほうれん草に似た風味があります。三十秒から一分ほどゆでておひたしにするのが定番で、ゆですぎるとぬめりが強く出て食感が落ちます。太い茎は先に入れて時間差をつけます。
香りが気になる場合は、ごま油で炒めるか、味の濃い調味料と合わせると和らぎます。赤茎の系統はゆで汁が紫になるので、他の具材と一緒にゆでないようにします。
- 茎と葉を分ける
- 太い茎を先に三十秒ゆで、あとから葉を入れてさらに三十秒ゆでると、火の通りがちょうどそろいます。
- すぐ冷水に取る
- ゆで上がったら冷水に取って色を止め、水気を絞ります。置いておくとぬめりが強く出ます。
- 炒め物は最後に入れる
- 火が通りやすいので、他の具材に火が通ってから加え、三十秒ほど混ぜたら火を止めます。ゆですぎと同じで食感が落ちます。
採り遅れと固さを直す
摘むのが遅れて茎が固くなった部分は、無理に食べようとせず切り落とします。固い茎を残したまま摘んでいると、株の形が乱れて次のつるも固い場所から出るようになります。思い切って下の節まで戻して切ります。
夏の終わりに葉が固く小さくなったら、水切れか肥料切れです。摘む量を一時的に減らし、水と追肥を入れて二週間ほど待つと、柔らかい葉が出るつるが戻ってきます。
| 状態 | 原因 | 立て直し方 |
|---|---|---|
| 茎が固く折れない | 採り遅れ | 下の節まで戻して切り直す |
| 葉が小さく厚い | 水切れ | 朝の水やりを増やし敷きわらを足す |
| 葉が黄緑で薄い | 肥料切れ | 追肥して二週間収穫を控えめにする |
| ぬめりが少ない | 乾燥ぎみ | 水を切らさない管理に戻す |
つるむらさきは回復が速い作物です。固くなったからと株を抜かず、切り戻して待つと同じ株から柔らかいつるがまた出ます。
つるむらさきの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
つるむらさきの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はつるむらさきの育て方にまとめています。
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