鉢植えか地植えかを先に決める
ミモザ(ギンヨウアカシア)は生長がとても早く、地植えなら三年で三メートル、放っておけば五メートルを超えます。一方で根は浅く横に広がるため、一度植えた木を掘り上げて動かすとほぼ枯れます。後から場所を変えられない前提で、庭の広さと管理できる高さから先に決めてください。
狭い庭やベランダなら鉢植えが現実的です。鉢なら大きさに応じて木も小さく収まり、毎年の剪定で二メートル以内に保てます。ただし根の量に対して葉が多いので水切れしやすく、夏は毎朝の水やりが欠かせません。
| 場面 | 向く植え方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 庭の隅に三メートル四方の余裕 | 地植え | 電線や隣家との距離、風当たり |
| 小さな庭や玄関脇 | 大型の鉢植え | 毎年の剪定と二三年ごとの植え替え |
| ベランダ | 八号から十号鉢 | 夏の水切れと強風による転倒 |
強風の通り道は避けます。根が浅いので、台風で倒れるのはミモザの最も多い失敗です。
苗の選び方と買う時期
苗は春の花付き苗が二月から三月に多く出回りますが、植え付けの適期は花が終わったあとの三月下旬から四月、または九月から十月です。真夏と真冬の植え付けは根が動かず失敗しやすくなります。
店頭では幹がまっすぐで根元がぐらつかず、葉の色が銀色がかった青緑で均一な株を選びます。ポットの底から根が大量に飛び出している苗は根詰まりで、植えても立ち上がりが遅れます。
- 幹の太さを見る
- 高さより幹の太さを重視します。ひょろ長く高い苗より、低くても幹が鉛筆より太い苗の方が風に強く根付きやすいです。
- 葉の裏を確かめる
- 白い綿のようなものや茶色い粒があればカイガラムシが付いています。買う前に葉の裏と枝の付け根を確かめます。
- 品種名を確かめる
- ギンヨウアカシアが一般的ですが、葉が細長いフサアカシアや矮性のプルプレアなど性質が違う種類もあります。育てたい大きさに合う品種か確かめます。
地植えの手順
水はけの良い日なたを選び、根鉢の二倍の幅の穴を掘ります。ミモザはマメ科で根に共生する菌が窒素を作るため、元肥(植え付け時に土に混ぜる肥料)はほとんど要りません。腐葉土を三割ほど混ぜて土を柔らかくするだけで十分です。
- 根鉢を崩さない
- ポットから抜いたらそのまま穴に置きます。根をほぐすと細根が切れて活着が遅れます。根が固く巻いているときだけ底を軽くほぐします。
- 浅めに植える
- 根鉢の上面が地面と同じか少し高くなる位置に合わせます。深植えは根が呼吸できず、幹の根元が腐る原因になります。
- 支柱を必ず立てる
- 植えた直後に幹の三分の二の高さまで届く支柱を二本立て、麻ひもで八の字に結びます。根が張る二年間は外しません。
- たっぷり水を注ぐ
- 植え穴の周りに土手を作り、バケツ二杯ほどの水をゆっくり注いで根と土を密着させます。
鉢植えの手順
鉢は苗の二回り大きいものを選び、八号から十号が初年度の目安です。土は市販の草花用か庭木用の培養土に、赤玉土か軽石を二割混ぜて水はけを良くします。鉢底石は必ず入れます。生長が早いので、二年に一度は一回り大きい鉢へ植え替えるか、根を三分の一ほど切って同じ鉢に戻します。
- 重い鉢を選ぶ
- 上に葉が茂って重心が高くなるため、軽いプラ鉢は風で倒れます。テラコッタや陶器の重い鉢が向いています。
- 支柱は鉢の縁に固定
- 鉢植えでも支柱は要ります。鉢の縁に沿って支柱を立て、幹を二か所以上で結びます。鉢が軽いときは支柱ごと壁やフェンスにひもで結ぶと安心です。
- 水をたっぷり与えて日なたへ
- 鉢底から流れ出るまで与え、その後は表土が乾いたら与えます。植え付け直後の一週間は風の当たらない場所に置きます。
植え付け後の一年目
植え付けから一か月ほどで新芽が伸び始めたら根が動いた合図です。一年目は樹形を作る時期で、伸びすぎる枝を夏までに軽く切り詰めて骨格を整えます。肥料は与えなくても育ちますが、鉢植えで葉色が薄いときだけ春に少量の緩効性肥料を置きます。
| 時期 | 株の姿 | 作業 |
|---|---|---|
| 植えて一か月 | 新芽が伸び始める | 水やりを続ける、肥料は不要 |
| 六月頃 | 枝が五十センチ以上伸びる | 伸びすぎた枝を切り詰め骨格を作る |
| 九月 | 枝先に小さなつぼみの元が見える | この時期以降は切らない |
植え付けに失敗したときの見分け方
植えて二か月たっても新芽が出ず葉が落ちてくるなら、根が傷んでいるか水が足りていないかのどちらかです。幹を軽く曲げて弾力があり、樹皮を少し削って緑色なら生きています。地植えで水はけの悪い場所に植えてしまった場合は、周りの土を掘って軽石を足すより、鉢に取って養生した方が助かる可能性が高くなります。
- 幹の生死を確かめる
- 爪で樹皮を少し削り、下が緑なら生きています。茶色で乾いていればその枝は枯れているので、緑の部分まで切り戻します。
- 水切れなら根元に時間をかけて
- 地植えなら根元にホースで十分ほど水を出し続けて深くまで染み込ませます。鉢ならバケツに浸けて芯まで湿らせます。
- 根腐れなら水を止める
- 土がいつまでも湿って幹の根元が黒くなっているなら、水を止めて風通しを良くします。鉢なら乾いた土に植え替えます。
ミモザの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ミモザの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はミモザの育て方にまとめています。
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