剪定できる時期は三月から六月だけ
ミモザは二月から三月に咲いたあと、七月から八月にかけて翌年の花芽を枝先に作ります。つまり花が終わってから花芽ができるまでの三月下旬から六月が、唯一まとまって切れる時期です。九月以降に切ると花芽ごと落とすことになり、翌年は葉だけの木になります。
生長が早いので放っておくと一年で一メートル以上伸びます。剪定を怠ると背が高くなって花が見えなくなり、風を受ける面積が増えて倒れやすくなります。毎年必ず切ることが、この木を長く持たせる一番の秘訣です。
切ってよいかどうか迷ったら枝先を見て確かめます。枝先が柔らかい新芽なら切って構いませんが、小さな粒が並んでいるなら花芽なので、その枝は残すのが目安です。
| 時期 | 剪定の可否 | 理由 |
|---|---|---|
| 3月下旬〜4月 | 強く切ってよい | 花後すぐで芽吹く力が最も強い |
| 5〜6月 | 整える程度なら可 | 伸びた枝を切り詰めて形を保つ |
| 7〜8月 | 枯れ枝を落とすだけ | 花芽を作り始めている |
| 9〜2月 | 切らない | 花芽が枝先にある |
花後の強剪定の手順
花が茶色くなって散り始めたら、待たずに切り始めます。目標の高さを決め、太い枝は幹から出ている位置か枝分かれのすぐ上で切ります。切り口は斜めにせず、枝の付け根のふくらみを残してまっすぐ落とすと、枯れ込みが幹に進みません。
- 高さを先に決める
- 脚立なしで剪定できる高さ、たとえば二メートル半を上限と決めます。その高さより上の枝を分岐点まで戻します。
- 内側に向かう枝を抜く
- 幹の方向へ伸びる枝、他の枝と交差する枝を付け根で切ります。風が抜ける形にすると病害虫も減ります。
- 残す枝の先を三分の一詰める
- 残した枝も先端を三分の一ほど切り詰めます。切った先から複数の枝が出て、花の付く枝が増えます。
- 太い枝は癒合剤を塗る
- 直径三センチ以上の切り口は乾燥と腐りを防ぐため、園芸用の癒合剤を塗っておきます。
一度に全体の三分の一以上の葉を落とすと弱ることがあります。大きく切りたいときは二年に分けます。
初夏の軽い整枝
五月から六月、春に切ったあとから勢いよく伸びた枝を整枝(枝の伸びを整えて形を作ること)します。伸びすぎて樹形から飛び出した枝を切り詰め、混み合った部分を間引く程度で、この時期に深く切る必要はありません。六月末までに終えると、七月から花芽が安心して作られます。
切る量に迷ったら、全体の輪郭を少し離れて見て、飛び出した枝だけ切るにとどめます。この時期の切りすぎは翌年の花を減らす原因になります。
- 飛び出した枝だけ切る
- 全体の輪郭から五十センチ以上飛び出した枝を、輪郭の内側の分岐点で切ります。全体を刈り込む必要はありません。
- ひこばえを取る
- 株元や幹の途中から出る細い枝は、放っておくと養分を奪います。見つけ次第付け根から取ります。
- 六月末で手を止める
- 梅雨明け以降は枯れ枝を落とす以外は切りません。切りたい枝があっても翌春まで我慢します。
鉢植えの樹形の保ち方
鉢植えは根の量に限りがあるので、地植えより小さく仕立てます。一メートル半から二メートルを上限にして、毎年花後に半分近くまで切り戻しても構いません。芽吹く力が強いので、太い幹を途中で切っても脇から新しい枝が出ます。
| 鉢の大きさ | 保つ高さの目安 | 花後の切り方 |
|---|---|---|
| 八号鉢 | 一メートル前後 | 全体を半分に切り戻す |
| 十号鉢 | 一メートル半 | 三分の一を切り、混んだ枝を抜く |
| 十二号以上 | 二メートル | 地植えと同じ考え方で整える |
スタンダード仕立てと自然樹形
幹を一本立ちにして上だけ丸く茂らせるスタンダード仕立ては、狭い場所でも花を楽しみやすい形です。若いうちに幹の下半分の枝をすべて落とし、上部の枝を毎年切り詰めて丸く保ちます。自然樹形なら下枝を残して枝垂れるように咲かせられますが、その分横に場所を取ります。
- 一年目に幹を決める
- 一番太くまっすぐな幹を残し、根元から出る他の幹は切ります。支柱に沿わせてまっすぐ育てます。
- 二年目に下枝を落とす
- 地面から目標の高さ、たとえば一メートルまでの枝をすべて幹の付け根で切ります。上部の枝は先を詰めて分岐させます。
- 三年目以降は上部を丸く
- 毎年花後に上部の枝先を切り詰め、輪郭を丸く保ちます。幹から出る芽はこまめに取ります。
花が咲かなくなったときの原因と直し方
葉は茂るのに花が付かない原因のほとんどは、秋から冬に剪定して花芽を落としたことです。次に多いのが肥料の与えすぎで、窒素分が多いと葉ばかり茂ります。日当たり不足も花を減らします。原因を一つずつ外していけば、翌年か翌々年には戻ります。
| 原因 | 見分け方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 秋以降に剪定した | 枝先が切られていて新芽だけ | 翌年は花後だけ切る |
| 肥料が多い | 葉が濃い緑で大きい | 肥料を止める |
| 日当たり不足 | 枝が間延びし葉がまばら | 周りの木を切るか鉢を移動 |
| 若木で体力不足 | 植えて二年以内 | 三年目から咲くので待つ |
ミモザの剪定・切り戻しに使うもの
切り戻しは株を若返らせる作業です。切る位置と、切り口を乾かすことに関わるものだけで足ります。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 園芸 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後。バイパス式(刃が交差するもの)は切り口がきれいです。
アンビル式(刃が台に当たるもの)は茎を潰します。生きた枝を切るならバイパス式を選びます。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
株を変えるたびに刃を拭きます。病気の株から健全な株へ、はさみが運んでしまうのを防げます。
- 園芸用手袋探す言葉「園芸手袋 背抜き」
- 規格の目安
- 手のひらにゴムを張った背抜きタイプ。細かい作業ができる薄手のもの。
茎の汁でかぶれる植物があります。厚い革手袋だと、切る位置を指で確かめられません。
- 柔らかい茎の草花は、指で摘めばはさみは要りません。
- 癒合剤は木の太い枝を切るときのもので、草花には要りません。
ミモザの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はミモザの育て方にまとめています。
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