完熟の見極めはヘタの際で決まる
収穫の適期は、色そのものではなく色が回った範囲と手ざわりで決まります。ミニトマトは一房の中でも先端から順に熟すため、同じ房で数日の差が出ます。房単位ではなく実単位で見るのが基本です。

- ヘタの際まで色が回る
- 全体が赤く見えてもヘタの周りに緑が残っていれば早い状態です。際まで色が回り、軽く触れて弾力が出た時が食べ頃です。
- 朝のうちに穫る
- 日中に穫った実は果温が高く、日持ちが目に見えて落ちます。涼しい時間に穫り、直射日光の当たらない場所に置きます。
- 上向きに反らせる
- 実を上へ軽く反らせるとヘタの関節で自然に外れます。引っ張ると房ごと折れ、まだ熟していない実まで落とします。
| 実の見た目と手ざわり | 熟し具合 | そのときの判断 |
|---|---|---|
| ヘタの周りに緑が残る | まだ早い | 二、三日おいてもう一度見る |
| 際まで色が回り弾力がある | 食べ頃 | その日の朝に穫る |
| つやが引いて指が沈む | 穫り遅れ | すぐ穫って当日中に食べる |
| 細かいひびが見える | 裂ける寸前 | 雨を待たずに穫ってしまう |
熟しすぎた実を残すと、株はその実に養分を送り続けます。取り遅れは次の花房の充実を遅らせるので、こまめに穫ることが増収につながります。
房ごと穫るか、一粒ずつ穫るか
一房の中で色づく順は先端側からで、全部そろうまでには一週間ほどかかります。食味を優先するなら、色づいたものから一粒ずつ穫るのが基本です。房ごと穫るのは、房の実がほぼ同時に色づく品種か、見栄えを重視して贈る場合に向きます。
房どりを狙うなら、房の中の実を早い段階で数個間引いて、残す実の数をそろえておくと色づきが近づきます。手間はかかりますが、一粒あたりの大きさもそろいます。
| 穫り方 | 向く場合 | 注意する点 |
|---|---|---|
| 色づいた実から一粒ずつ | 食味を優先するとき | こまめに見回る必要がある |
| 房ごと切り取る | そろって色づく品種や贈答 | 先に色づいた実が熟しすぎる |
| 房の実を数個間引く | 房どりの色をそろえたいとき | 早い段階で決める必要がある |
8月の切り戻しで株を作り直す
七月まで穫り続けた株は、支柱の先まで伸びて葉が減り、実が小ぶりになっていきます。ここで八月上旬から中旬に株を更新すると、九月の気温低下に合わせて新しい花房が動き出し、十月から十一月まで収穫が続きます。
方法は、主枝を摘心(先端を摘んで枝数を増やすこと)したうえで、株の中ほどから出ている元気なわき芽(葉のつけ根から出る芽)を一本残して伸ばすことです。この芽が新しい主枝になります。更新枝が花を付けるまで三週間ほどかかるため、八月下旬を過ぎると秋の収穫に間に合いません。
- 残す芽の選び方
- 株の下部よりも中ほど、太くて葉色の濃いわき芽を選びます。細い芽を残すと立ち上がりが遅く、更新の意味が薄れます。
- 切り戻したあとの手当て
- 切り戻しと同時に追肥(育てている途中で足す肥料)を一回入れ、水を切らさないようにします。新しい芽の伸びは肥料と水の供給に直結します。
- やらないほうがよい場合
- 青枯病や葉が黄ばんで枯れ上がった株は更新しても戻りません。新しい苗を植えるか、そのまま片付けたほうが確実です。
更新した株は葉が少ない状態から始まるため、実に直射日光が当たります。九月前半までは寒冷紗などで日差しを和らげると日焼け果を防げます。
秋の収穫はいつまで続けられるか
最低気温が10度を下回ると着色に日数がかかるようになり、5度を切ると株が動かなくなります。目安は暖地で十一月上旬、中間地で十月下旬、寒冷地で十月中旬までです。終盤は残す実を絞り、上のほうの小さな実は摘んで、色づく見込みのある実に養分を集めます。
秋の実は夏より色づきが遅いぶん、酸味が落ち着いて味が濃くなります。急がずに株上で熟させる価値がある時期なので、雨で裂けそうな日だけ早めに穫るという判断で構いません。
| 最低気温 | 株と実の動き | そのときの判断 |
|---|---|---|
| 15度以上 | 通常どおり色づく | こまめに穫り続ける |
| 10度前後 | 着色に日数がかかる | 残す実を絞って養分を集める |
| 5度前後 | 株がほとんど動かない | 青い実を収穫し片付けへ |
青いまま残った実と片付け
収穫した実を冷蔵庫に入れる場合は、8度から10度が限界です。それより冷やすと低温障害で味が抜けます。丸ごと冷凍すると水に当てるだけで皮がむけるので、大量に穫れた終盤の実の保存に向いています。
- 追熟する実の見分け
- 白っぽく色が抜け始めた実は室内で赤くなります。真緑で硬い実は熟さないので、ピクルスや加熱料理に回します。
- りんごと一緒に置く
- 袋にりんごを入れて置くと、出てくるエチレンで色づきが早まります。三日から一週間で見た目が変わります。
- 根まで掘り上げる
- 根に小さなこぶが並んでいればネコブセンチュウの被害です。翌年の作付け場所を変えるための判断材料になります。
片付けでは根も掘り上げます。根に小さなこぶが並んでいればネコブセンチュウの被害で、翌年の作付け場所を変える判断材料になります。
穫った実をどう使い切るか
最盛期には一株から一日に何十粒も穫れる日が続きます。生で食べきれない量は、洗ってヘタを取り、そのまま袋に入れて冷凍しておくと扱いが楽です。凍った実は水に当てるだけで皮がするりとむけ、加熱する料理にそのまま使えます。
裂けた実や、尻腐れの部分を落とした実は日持ちしません。その日のうちに加熱してソースにするか、煮詰めて水分を飛ばしておくと無駄が出ません。傷んだ実を株の下に落とすと病気の元になるので、必ず畑から持ち出してください。
- 冷凍で保存する
- 洗ってヘタを取り、水気を拭いて袋に入れます。数か月は持ち、加熱する料理では生のものと同じように使えます。
- 半分に切って干す
- 晴天の続く日に半日から二日干すと甘みが凝縮します。完全に乾かさない場合は冷蔵に入れ、早めに使い切ります。
- 常温で置く目安
- 完熟した実は室温で二日から三日です。ヘタを下にして重ねずに並べておくと、傷むのが遅くなります。
ミニトマトの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
ミニトマトの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はミニトマトの育て方にまとめています。
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