乾かさないことが味を決める
みつばの葉が固く、香りが荒くなる原因はほぼ乾燥です。もともと湿った林の下に生える植物なので、土が乾く時間が長いほど葉が硬化します。柔らかい葉を採り続けたいなら、水を切らさない管理が第一です。
土の表面が乾いていたら与えます。露地なら二日から三日に一度、真夏は毎日になることもあります。株元に腐葉土や刈った草を三センチ敷いておくと、水やりの回数が減り、地温の上がりすぎも防げます。
| 時期 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 3月〜5月 | 土が乾いたら | とう立ち前でよく育つ時期 |
| 6月〜8月 | 毎日か一日おき、朝に | 乾かすと葉が固くなる |
| 9月〜11月 | 二〜三日に一度 | 秋の柔らかい葉が採れる |
| 12月〜2月 | 乾ききったら | 地上部が枯れても根は生きている |
夏は日を遮る
真夏の直射日光はみつばには強すぎます。葉が黄色っぽくなり、縁から枯れ込みます。日差しを三割から五割ほど遮る寒冷紗をかけるか、背の高い作物の東側に植えて午後の日を避ける配置にすると夏を越せます。
鉢やプランターなら、夏の間だけ建物の北側や木の下に移すのがいちばん確実です。動かせるという利点を使えば、露地よりきれいな葉が採れます。日陰でも生育は落ちません。
- 六月に日よけを用意する
- 梅雨明け前に寒冷紗を張るか、日陰へ動かす段取りをします。葉が焼けてからでは間に合いません。
- 敷き草で地温を下げる
- 株元に刈った草や腐葉土を三センチ敷きます。土の温度が下がり、乾きも遅くなって葉が柔らかく保てます。
- 朝に水を与える
- 気温が上がる前の朝に与えます。夕方の水やりは夜に土が蒸れ、株元が傷む原因になります。
追肥は月に一回
摘み取りながら長く収穫する作り方なので、肥料が切れると葉が小さく色も薄くなります。追肥(育ちの途中で足す肥料)は生育期の三月から六月、九月から十一月の間、月に一回を目安に施します。
化成肥料を株の周りにひとつまみずつ、株元から離してまき、土と軽く混ぜて水を与えます。液体肥料を水やりと兼ねて二週間に一回与える形でも構いません。与えすぎると葉が大きくなりすぎて香りが薄れます。
- 株元から離してまく
- 株から五センチ以上離した場所に少量をまきます。株元に直接かかると細い根が傷んで葉が枯れます。
- 収穫のあとに施す
- 摘み取ったあとに施すと、次に出る葉の伸びが良くなります。摘む量が多い株ほど肥料を使います。
- 葉の色で加減する
- 葉が黄緑になったら不足、濃い緑で大きくなりすぎたら与えすぎです。色を見て回数を決めます。
とう立ちしたら切り戻す
六月から七月に、株の中心から太い茎が伸びて白い小さな花が咲きます。これがとう立ちで、こうなると葉が固くなり香りも変わります。花を楽しみたい株以外は、茎を根元から切って株の力を葉に戻します。
切り戻した株は、涼しくなる九月にまた新しい葉を出します。夏の間は無理に収穫せず、株を休ませるつもりで水やりだけ続けるのが、多年草として長く付き合うこつです。
| 状態 | 見えること | すること |
|---|---|---|
| 中心から太い茎が立つ | とう立ちの始まり | 根元から切って葉に力を戻す |
| 白い小花が咲く | 種ができ始める | 残す株を決め、他は切る |
| 葉が全体に固い | 夏の高温と乾燥 | 収穫を休み、水やりだけ続ける |
一株だけ花を残しておくと、こぼれ種から翌年勝手に芽が出ます。増やしたくない場合は花を全部切ります。
冬越しと株の更新
みつばは多年草なので、冬に地上部が枯れても根は生きています。寒さで葉が枯れたら地際で刈り取り、株元に腐葉土をかぶせておけば、翌春に新しい芽が出てきます。防寒はこれだけで足ります。
三年から四年たつと株が古くなり、葉が細くなってきます。そのときは春に株を掘って手で分け、新しい場所に植え直すか、種をまき直します。同じ場所で続けるより生育が戻ります。
- 枯れ葉を刈る
- 十二月に地上部が枯れたら地際で刈り取ります。枯れ葉を残すと蒸れて根まで傷むことがあります。
- 腐葉土をかける
- 株元に腐葉土を三センチかぶせます。寒さと乾燥から根を守り、春の芽出しが早くなります。
- 三年で株を分ける
- 春に株を掘り上げ、手で二つか三つに分けて植え直します。若返って葉が大きく戻ります。
葉が固くなるときの原因と直し方
みつばの葉が固い、香りが強すぎる、色が濃すぎるといった不満は、ほとんどが日と水の条件から来ています。日が強すぎるか、水が足りないか、あるいは採り遅れたかの三つを順に確かめます。
日と水を直せば、二週間ほどで新しく出る葉から柔らかくなります。すでに固くなった葉は元に戻らないので、思い切って刈り取り、新しい葉を出させる方が早く立て直せます。
| 症状 | 考えられる原因 | 立て直し方 |
|---|---|---|
| 葉が固く色が濃い | 日差しが強い | 寒冷紗か日陰へ移す |
| 葉が小さく縁が枯れる | 水切れ | 朝の水やりを増やし敷き草をする |
| 茎が太く筋っぽい | 採り遅れ | 地際から刈って新しい葉を出させる |
| 葉が黄緑で薄い | 肥料切れ | 少量の追肥をして水を与える |
刈り取ると株がなくなるようで不安になりますが、みつばは根が残っていれば三週間ほどで葉がそろいます。
みつばの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
みつばの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はみつばの育て方にまとめています。
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