草丈十五センチが摘みどき
草丈が十五センチから二十センチになったら収穫を始めます。まいてから春まきで六十日ほど、越冬株なら四月に入ればすぐ採れます。大きくなりすぎると茎が筋っぽくなるので、早めに摘み始める方が長く楽しめます。
摘むのは外側の葉からです。中心の若い葉を残しておけば、そこから次の葉が伸びて収穫が途切れません。株ごと引き抜くのは、間引きのときと株を整理するときだけにします。
| 状態 | 採りどきの判断 | 採り方 |
|---|---|---|
| 草丈15〜20センチ | 摘みどき | 外側の葉柄を根元で切る |
| 草丈25センチ以上 | やや遅い | 茎が筋っぽい。刈り戻す |
| 中心から花茎が立つ | とう立ち | 花茎を切って葉に力を戻す |
外葉から順に摘む
みつばは株の中心から新しい葉が出るので、外側の古い葉から順に摘むのが基本です。葉柄の根元、地際から二センチほどのところをはさみで切ります。手でちぎると株がぐらつき、根が動きます。
一度に摘むのは株の三分の二までです。全部刈ってしまうと再生に三週間はかかりますが、三分の一残しておけば一週間から十日で次が採れます。少しずつ長く採る方が家庭では使いやすい形になります。
- 外側の葉を選ぶ
- 株の外周にある、葉柄の伸びた大きな葉から順に切ります。中心の小さな葉は次の収穫に残します。
- 地際二センチで切る
- はさみで葉柄の根元近くを切ります。途中で切ると残った茎が枯れ込んで見た目が悪くなります。
- 朝のうちに摘む
- 気温が上がる前の朝に摘むと葉がしゃきっとして香りも強く残ります。昼のものはすぐしおれます。
根三つ葉と切り三つ葉
店で売られている白い茎の三つ葉は、暗い場所で軟白させたものです。家庭でも、収穫の二週間ほど前に株の周りに土を寄せるか、底を抜いた箱をかぶせて光を遮ると、白くて柔らかい茎の三つ葉が作れます。
根ごと収穫する根三つ葉は、秋にまいて翌春、根が太った株を引き抜いて使います。香りが強く、鍋物やおひたしに向きます。緑のまま摘み続ける糸三つ葉が、家庭ではいちばん手軽な形です。
軟白させるときは、光を完全に遮ることが大切です。わずかでも光が入ると茎が緑のまま残り、思ったほど柔らかくなりません。箱の隙間は布などでふさいでおきます。
| 種類 | 作り方 | 使い方 |
|---|---|---|
| 糸三つ葉 | 外葉を摘み続ける | 薬味、吸い物。いちばん手軽 |
| 切り三つ葉 | 収穫2週間前に光を遮る | 白い茎が柔らかい。おひたし |
| 根三つ葉 | 秋まき株を春に根ごと抜く | 香りが強い。鍋物 |
保存は湿らせて立てる
みつばは葉が薄く、置くとすぐしおれて香りが飛びます。摘んだらすぐ切り口を水に浸け、コップに立てて袋をかぶせ、冷蔵庫の野菜室に入れると三日から四日持ちます。寝かせると茎が曲がって傷みます。
たくさん採れたときは、刻んで小分けにして冷凍します。凍ったまま吸い物や卵とじに入れれば香りが立ちます。乾燥させると香りがほとんど残らないので、みつばには向きません。
| 用途 | 保存方法 | 持つ期間 |
|---|---|---|
| すぐ使う | 切り口を水に浸け立てて野菜室へ | 3〜4日 |
| 少し置く | 湿らせた新聞紙で包み野菜室へ | 2〜3日 |
| 長く使う | 刻んで小分け冷凍 | 1か月ほど |
洗うのは使う直前にします。濡れたまま冷蔵庫に入れると、葉の縁から黒く傷んでいきます。
香りを生かす使い方
みつばの香りは熱に弱く、煮ると飛んでしまいます。吸い物や茶わん蒸しなら、火を止めてから加えるか、器に盛ってから上に載せます。この使い方をするだけで、店のものとは違う香りの強さが感じられます。
おひたしにする場合も、さっと十秒ほど湯にくぐらせる程度にします。茎の部分は葉より少し火が通りにくいので、先に湯に入れて時間差をつけると、全体の食感がそろいます。
- 最後に加える
- 吸い物や卵とじには火を止めてから加えます。煮込むと香りが飛び、色も悪くなってしまいます。
- 十秒で湯から上げる
- おひたしは沸いた湯に十秒ほどくぐらせて冷水に取ります。長くゆでると香りも食感も失われます。
- 茎と葉を分ける
- 茎を先に湯へ入れ、五秒ほど遅らせて葉を入れると、固さがちょうどそろって仕上がります。
採り遅れと香りが弱いときの直し方
茎が太く筋っぽくなった株は、地際から刈り戻して新しい葉を出させます。刈るのがもったいなく感じても、固い葉を残したまま摘み続けるより、三週間待って柔らかい葉を採る方が結局は得です。
香りが弱いと感じるときは、肥料の与えすぎか、日が強すぎるかのどちらかです。葉が大きく色が濃いのに香りが薄い株は、肥料を止めて水だけにすると、次に出る葉から香りが戻ってきます。
| 症状 | 原因 | 立て直し方 |
|---|---|---|
| 茎が太く筋っぽい | 採り遅れ | 地際から刈り戻す |
| 葉が大きいが香りが薄い | 肥料の与えすぎ | 追肥を止めて水だけにする |
| 葉が固く香りが荒い | 日差しが強い | 日陰へ移すか寒冷紗をかける |
| 摘んでも次が出ない | 摘みすぎ | 三分の一を残す摘み方に戻す |
みつばは刈り戻しに強い植物です。姿が乱れたら一度地際まで刈り、仕切り直すのがいちばん早く整います。
みつばの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
みつばの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はみつばの育て方にまとめています。
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