半日陰の場所を選ぶ
みつばは日当たりが良すぎると葉が固くなり、香りも荒くなります。木の下、建物の北側、背の高い作物の陰など、午前中だけ日が当たる場所がちょうどよい環境です。日陰でも育つ数少ない野菜です。
土は乾きにくい場所を選びます。腐葉土やたい肥を多めに混ぜて、水を保てる柔らかい土にしておくと、夏の乾燥を乗り切れます。プランターなら土の量が多い深めの容器を選ぶと管理が楽になります。
- 午前中だけ日が当たる場所へ
- 強い西日が当たらない場所を選びます。日当たりが強いと葉が固くなり、香りも荒くなってしまいます。
- 腐葉土を混ぜる
- 一平方メートルあたり腐葉土をバケツ一杯ほど混ぜて耕します。土が乾きにくくなり、根も張りやすくなります。
- 元肥は控えめに
- 元肥(植え付け前に入れる肥料)は化成肥料をひと握り程度で足ります。多いと葉が大きく育ちすぎて香りが弱まります。
覆土はごく薄く
みつばの種は光に当たると発芽する性質があるので、厚く土をかぶせると出てきません。深さ五ミリの浅い溝にすじまきし、土は種が隠れるか隠れないかの薄さでかぶせます。厚さ二ミリから三ミリが目安です。
薄い覆土は乾きやすいのが難点です。まいたあとに板や手のひらで軽く押さえて土と種を密着させ、その上から新聞紙や不織布をかけて乾燥を防ぎます。ここが発芽の成否を分ける一手間です。
- 浅い溝を作る
- 支柱の側面を土に押しつけて深さ五ミリの溝を作ります。条間は十五センチから二十センチ取ります。
- 薄くまいて押さえる
- 種を一センチ間隔で落とし、周りの土を指でごく薄くかけます。手のひらで軽く押さえて密着させます。
- 新聞紙で覆う
- 上から新聞紙か不織布をかけて水を与えます。乾燥を防ぐためで、芽が見え始めたら外します。
種は一年で発芽率が落ちます。前の年に余った種を使うときは、少し厚めにまいて欠株を防ぎます。
発芽まで二週間かかる
みつばは発芽まで十日から二週間かかります。他の葉物の感覚だと遅く感じますが、これが普通です。この間に一度でも乾かすと発芽しないので、毎日土の表面を見て、乾いていたら霧吹きか静かな水やりをします。
水は勢いよくかけると種が流れます。はす口を上に向けたじょうろか霧吹きで、表面をしっとりさせる程度に与えます。芽が出そろったら新聞紙を外し、日当たりの様子を見ながら育てます。
| 時期 | 見えること | すること |
|---|---|---|
| まいて〜7日 | 変化なし | 新聞紙をかけたまま乾かさない |
| 8〜14日 | 細い芽が出始める | 新聞紙を外し静かに水を与える |
| 3週間 | 本葉が出る | 混んだ場所を間引く |
発芽しないときの原因と手当て
二週間たっても芽が出ないときは、覆土が厚すぎたか、途中で乾かしたか、暑すぎたかのどれかです。土を少し掘って種を探し、白い根が出ていれば待つだけ、変わらず固いままなら条件が合っていません。
夏にまいて出ないのは温度が高すぎるためで、九月まで待てば同じ種で発芽します。乾かした場合は、種が生きていることもあるので、新聞紙をかけて湿りを保ちながら一週間ほど様子を見ます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 二週間出ない | 覆土が厚すぎた | 薄くまき直す。土は種が隠れる程度に |
| 途中まで湿っていたのに出ない | 一度乾かした | 湿りを保ち一週間待つ。だめならまき直す |
| 夏にまいて出ない | 高温 | 9月まで待ってまき直す |
| まばらに出る | 種が古い | 新しい種を厚めにまく |
みつばは発芽さえすれば、あとはほとんど手のかからない作物です。最初の二週間だけ気をかけてください。
間引きは株間十五センチまで
本葉が二枚から三枚になったら、混んだところを間引いて三センチ間隔にします。その後、本葉が五枚から六枚になったら十五センチ間隔まで広げます。間引いた株は柔らかく、そのまま吸い物や薬味に使えます。
みつばは株が広がって育つので、詰まったままだと葉が細く貧弱になります。ただし、葉を密に茂らせて土の乾燥を防ぎたい場所では、十センチ程度にとどめる作り方もあります。
- 本葉二枚で三センチに
- 込み合った場所を優先して、地際ではさみで切ります。抜くと隣の株の細い根が一緒に動きます。
- 本葉五枚で十五センチに
- 残す株の周りを空けるように間引きます。この間引き菜も香りが良いので捨てずに使います。
- 間引き後に水を与える
- 間引くと土がゆるむので、株元を軽く押さえてから水を与え、根と土を落ち着かせます。
春まきと秋まきのどちらでもよい
みつばは日本の山野に自生するセリ科の多年草で、涼しく湿った場所を好みます。発芽に適した温度は十五度から二十度で、暑さの盛りと真冬を外せばいつでもまけます。関東の露地なら春の三月から四月、秋の九月が適期です。
春まきは五月から収穫でき、初夏にとう立ちして花が咲きます。秋まきは冬を越して翌春から長く採れるので、長く楽しみたいなら秋まきが向きます。一度植えるとこぼれ種で毎年出てくることもあります。
| 時期 | 気温の目安 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 3月〜4月 | 15〜20度 | 適期。5月から収穫できる |
| 6月〜8月 | 25度以上 | 発芽しにくい。避ける |
| 9月 | 15〜20度 | 適期。翌春から長く採れる |
| 11月以降 | 10度以下 | 発芽が止まる。春まで待つ |
種まきの手順
みつばは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
みつばの種まきでよくある質問
みつばの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
みつばの種はどうやってまく?
すじまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
みつばの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
みつばの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
みつばは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
みつばの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
みつばの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
みつばの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はみつばの育て方にまとめています。
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