まず赤実か白実かを決める
ユスラウメには実が赤くなる赤実種と、熟しても白っぽいままの白実種があります。味はどちらも甘酸っぱく大きな差はありませんが、赤実は色づきで熟期が分かりやすく、白実は鳥に狙われにくいという違いがあります。自家結実性があり、一本だけでも実がつきます。
苗は実生(種から育てた苗)でも三年から四年で実がつき、親とあまり変わらない実になります。接ぎ木苗は初年度から花が咲き、樹形も整っているので、早く収穫したい人向きです。
| 種類 | 実の姿 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 赤実種 | 6月に鮮やかな赤に色づく | 熟期が分かりやすく初心者向き |
| 白実種 | 熟しても乳白色でやや大玉 | 鳥害が少ない場所で確実に採りたい人 |
| 接ぎ木苗 | 1〜2年目から花が咲く | 早く収穫したい人 |
| 実生苗 | 3〜4年目から結実 | 安く数を植えたい人 |
自家結実しますが、赤実と白実を一本ずつ植えると実つきが安定し、色の違いも楽しめます。
苗を選ぶときに見るところ
苗は落葉期の十一月から三月に出回ります。ユスラウメは株元から枝が何本も出る株立ちになりやすく、根元に枝が多い苗のほうが樹形を作りやすいです。細い枝が一本だけの苗より、二本から三本の枝がある苗を選びます。
- 枝の数と太さを見る
- 根元から二本から三本の枝が出て、それぞれが鉛筆くらいの太さの苗が丈夫です。ひょろ長く一本だけの苗は樹形を作るのに一年余計にかかります。
- 枝の芽を確かめる
- 枝にふっくらした芽が並んでいるものを選びます。芽が黒ずんでいたり、枝先が枯れていたりする苗は避けます。
- 根を見る
- 裸苗なら白い細根が多いもの、ポット苗なら底から根が少し見えるものを選びます。根が乾いて茶色くなった裸苗は根付きが悪いです。
地植えの植え付け手順
植え付けは落葉中の十一月から三月で、寒さの厳しい一月は避けて十二月か三月が安全です。日当たりと水はけのよい場所を選び、成木の幅が二メートルほどになるので、隣の樹や塀から一メートル以上離します。土質は選びませんが、水がたまる場所では根腐れします。
- 植え穴を掘って土を作る
- 直径と深さ四十センチほどの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土をバケツ半分と、元肥(植える前に土に混ぜておく肥料)として緩効性肥料を一握り混ぜます。
- 根を広げて植える
- 裸苗は根を四方に広げ、ポット苗は根鉢の外側を軽くほぐして植えます。接ぎ木苗は継ぎ目が土の上に出る深さにします。
- 水極めをして支柱を立てる
- 土を半分戻したところで水をたっぷり注ぎ、根と土をなじませてから残りの土を戻します。株が揺れないよう支柱を一本立てます。
- 枝を切り詰める
- 植え付け時に枝を三分の一ほど切り詰めると、根と枝の釣り合いが取れて活着が早くなります。切り詰めた先から新枝が出て株がまとまります。
植え付け後は土の表面が乾いたら水を与えます。春に芽が伸びたら根付いた合図で、以降は雨だけで育ちます。
鉢植えの植え方
ユスラウメは樹が小さく、鉢植えでもよく実がつきます。八号から十号の鉢に、赤玉土の中粒六に腐葉土四を混ぜた土で植えます。深さのある鉢のほうが根が伸びやすく、夏の乾きにも強くなります。
| 鉢の大きさ | 苗の目安 | 植え替え |
|---|---|---|
| 7〜8号 | 1年生の苗 | 翌年に一回り大きく |
| 10号 | 2〜3年生・結実開始 | 2年ごとに根を整理 |
| 12号以上 | 成木 | 2〜3年ごとに植え替え |
鉢植えは実がつきすぎると樹が疲れます。実が多い年は五月に一枝あたり三分の一ほど摘み取ります。
植え付け後一年目の育て方
一年目は樹を育てる年です。春に伸びる新枝はそのまま伸ばし、夏に土が乾いたら水を与えます。花が咲いても実は小さいうちに摘み取り、根に力を回します。秋に葉が落ちたら、枝の混み具合を見て冬の剪定に備えます。
- 春の新芽を伸ばす
- 根元から出る枝も含めて全部伸ばし、株の骨格を作ります。六月ごろ枝が三十センチを超えたら先端を軽く摘んで枝分かれを促します。
- 夏の水やり
- 地植えでも植え付けた年は二週間雨がなければ株元にたっぷり与えます。鉢植えは土の表面が乾いたら与えます。
- 実を取る
- 一年目の実は小豆ほどのうちに摘み取ります。実をならせると枝の伸びが止まり、翌年からの収穫が遅れます。
植え付け後に元気がないときの原因
春になっても芽が動かない、新芽が伸びてからしおれるといった問題は、根の状態と水はけに原因があることがほとんどです。枝を少し削って緑色なら生きているので、症状を見て手当てします。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 春に芽が動かない | 根が乾いた・植え付けが遅かった | 枝を削って緑なら待つ。水を切らさない |
| 新芽が伸びてからしおれる | 水はけ不良で根腐れ | 株元に溝を掘り水を逃がす。鉢は植え替える |
| 葉が黄色く小さい | 肥料不足か日陰 | 春に少量の追肥。日当たりを確かめる |
| 葉先が枯れて縮れる | 肥料焼け | 水を多めに流し、肥料を取り除く |
ユスラウメの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
ユスラウメの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はユスラウメの育て方にまとめています。
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