葉の異常から原因を切り分ける
ナスタチウムの困りごとは、黒いアブラムシ、青虫、ハモグリバエ、そして真夏の高温と過湿による生理障害に分かれます。病気はうどんこ病くらいで、枯れることはまれです。葉の表か裏か、穴か線か、株全体か一部かを見れば大半はその場で見分けられます。まず表で当てはまるものを探してください。
| 見た目 | 考えられる原因 | 最初にやること |
|---|---|---|
| 新芽や葉裏に黒い小さな虫がびっしり | アブラムシ | 水で流すか、群れた芽ごと切る |
| 葉に大きな穴、緑の芋虫 | モンシロチョウの幼虫 | 見つけ次第つまんで取る |
| 葉に白い線がうねうねと走る | ハモグリバエ | 線の付いた葉を取って処分 |
| 葉の表に白い粉 | うどんこ病 | 病葉を取り、混んだ葉をすかす |
| 夏に葉が黄色く、花が止まる | 高温 | 病気ではない。切り戻して秋を待つ |
黒いアブラムシは新芽と葉裏を見る
ナスタチウムには黒いアブラムシがよく付きます。とくに五月から六月の伸び盛りに新芽と花のつぼみ、葉裏に群がり、放っておくと新芽が縮れて花が咲かなくなります。逆にこの性質を生かして、ナスタチウムを野菜の近くに植えてアブラムシを引き受けさせる使い方もあります。食べる株なので、薬は使わずに水と手で減らします。
野菜の近くに植える場合は、ナスタチウムに集まったアブラムシが野菜へ移らないよう、群れた芽を早めに切って処分します。見回りは朝がいちばん見つけやすく、葉裏の黒い塊は日中の強い光の下では見落としがちです。
- 葉裏を毎朝めくる
- 収穫のついでに新芽と葉裏を見ます。葉が縮れたり、表面がベタついたりしていたら裏に群れています。
- 水で流すか芽ごと切る
- ホースの水で葉裏から流します。びっしり付いた芽は切って袋に入れて捨てるほうが早く済みます。
- テントウムシを待つ
- テントウムシや幼虫がいれば一週間で目に見えて減ります。すぐ薬を使わず、まず様子を見て判断します。
どうしても薬を使うなら、野菜用で収穫前日まで使える種類を選び、使ってから数日は花も葉も摘まないようにします。
青虫とハモグリバエの手当て
ナスタチウムはアブラナ科ではありませんが、辛み成分が似ているためモンシロチョウが卵を産みに来ます。幼虫は緑色で葉の色に紛れ、一晩で葉一枚を食べます。葉に大きな穴と黒い粒の糞があれば近くにいます。ハモグリバエは葉の中を食べ進んで白い線を描き、株は枯れませんが食用には向かないので、その葉を取り除きます。
ナメクジは夜に双葉や若い葉を食べ、朝に光る跡を残します。株元に落ち葉や鉢皿の水をためないようにし、夜に見回って捕ります。ダンゴムシも同じ場所にいるので、鉢を地面から浮かせると被害が減ります。
- 糞の真上の葉裏を探す
- 黒い粒が葉に落ちていたら、その上の葉裏に幼虫がいます。指か割り箸でつまんで処分します。
- 小さな苗は防虫網
- 植えたばかりの苗は防虫網をかけると産卵を防げます。花が咲き始めたら外して構いません。
- 白い線の葉は付け根から切る
- 線が一本でも見えたらその葉を切り、袋に入れて捨てます。地面に落とすと中の幼虫が土でさなぎになります。
うどんこ病と蒸れによる不調
梅雨から夏、株が込み合うと葉の表に白い粉のようなうどんこ病が出ます。ナスタチウムは葉が丸く重なりやすく、つるが地面をはうと下葉が蒸れて黄色くなります。病葉を取り、下葉をすかして風を通せば薬は要りません。株元が黒く柔らかくなるのは過湿で、水を止めて傷んだ茎を切り、元気な先端を挿し芽にして株を更新します。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉の表に白い粉が広がる | うどんこ病、風通し不足 | 病葉を取り、混んだ茎をすかす |
| 下葉が黄色く落ちる | 蒸れ、日照不足 | 地面に触れる葉を取り、つるを支柱へ |
| 株元が黒く柔らかい | 過湿、根腐れ | 水を止め、先端を挿し芽で更新 |
| 葉の縁が茶色く焼ける | 真夏の直射と乾燥 | 午後は日陰へ、朝に株元へ水 |
夏に株が乱れたときの立て直し
七月から八月に葉が黄色くなって花が止まり、茎が伸びて倒れるのは病気ではなく暑さによる自然な姿です。ここで肥料や水を足すと株元が腐って本当に枯れます。切り戻して半日陰に置き、九月の涼しさを待つのが立て直しの基本です。株元が腐っているときは、元気な茎の先端を切って挿し芽にすれば秋に間に合います。
- 三分の一まで切り戻す
- 葉の付け根を二〜三か所残す高さで、伸びた茎をすべて切ります。黄色い葉と倒れた茎は根元から取り、株元に光と風が届くようにします。
- 半日陰で水を控える
- 午後に日陰になる場所へ移し、表土が乾いてから二日待って水を与えます。肥料は与えません。
- 腐った株は挿し芽で更新
- 株元が黒いなら、元気な茎の先端十センチを切って湿らせた土に挿します。二週間で根が出て秋に咲きます。
ナスタチウムの収穫までのコツは作物ページに
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