一晩水に浸けてから深さ一センチにまく
ナスタチウムの種は皮が厚く、そのままだと発芽に二週間以上かかります。まく前の晩に水に浸けておくと皮が柔らかくなり、一週間ほどで芽が出ます。適温は十五度から二十度で、関東なら四月中旬から五月上旬がまき時です。移植を嫌う性質があるので、直まきか、根を崩さずに植えられるポットまきにします。
- 種を一晩水に浸ける
- コップに水を入れて種を沈め、一晩置きます。浮いたままの種は中身が薄いことが多いので、沈んだ種を優先してまきます。
- 深さ一センチに一か所二粒
- 指で深さ一センチの穴を開け、二粒ずつ置いて土をかけます。株間は三十センチ、つる性なら四十センチ空けます。
- 発芽まで乾かさない
- まいたあとたっぷり水を与え、表土が乾いたら足します。一週間から十日で丸い双葉が出ます。
- 本葉二枚で一本に間引く
- 本葉が二枚になったら勢いのよい一本を残し、もう一本は地際でハサミで切ります。抜くと残す株の根を傷めます。
ポットまきなら三号ポットに二粒。本葉三〜四枚で根鉢を崩さずに植え付けます。ポットに長く置くと根が回って植えたあとに伸びません。
土は痩せぎみ、日当たりと水はけを優先する
ナスタチウムは肥えた土に植えると葉ばかり大きくなり、花が咲きません。元肥(植え付け前に土へ混ぜる肥料)はごく少なめか無しで構いません。野菜のあとの畑なら肥料を足さず、そのまままきます。反対に水はけの悪い場所では根が腐りやすいので、粘土質なら腐葉土と川砂を混ぜて高めの畝にします。日当たりは半日以上必要で、日陰では茎が伸びて倒れます。
プランターなら六十センチの標準型に二株、吊り鉢なら七号に一株が目安です。培養土をそのまま使うと肥料が多すぎるので、赤玉土か鹿沼土を三割ほど混ぜて薄めます。鉢は乾きやすいぶん過湿の失敗が少なく、初めてなら鉢のほうが花を咲かせやすいです。
- 肥料は入れない
- 花壇なら前作の肥料が残っていれば十分です。新しい土なら培養土に赤玉土を三割混ぜて薄めます。
- 水はけを作る
- 水たまりができる場所は避け、畝を十センチ高くするか、鉢なら底に軽石を厚めに敷きます。
- 石灰は少しだけ
- 酸性の強い土を嫌うので、まく二週間前に苦土石灰をひと握り混ぜておきます。多すぎても構いません。
発芽後ひと月の育て方
芽が出てからひと月は、水を控えめにして根を深く張らせる時期です。表土が乾いてから与え、葉がしおれる直前まで待つくらいでちょうどよく育ちます。本葉が五〜六枚になったころにつるが伸び始め、まいてから五十日から六十日で最初の花が咲きます。肥料は要りませんが、葉の色が黄色く薄いときだけ薄い液体肥料を一回与えます。
- 水は乾いてから
- 土の表面が白く乾き、指を入れて一センチ下も乾いていたら与えます。毎日与えると茎が柔らかくなって倒れます。
- 本葉六枚で摘心
- わい性で株を横に広げたいなら、本葉六枚のときに先端を摘心(先の芽を摘んで枝を増やすこと)します。つる性はそのまま伸ばします。
- つるの向きを決める
- つる性は伸び始めたらフェンスや支柱に軽く絡ませます。自分では巻きつかないので、麻ひもで二か所留めます。
春まきか秋まきか、地植えか鉢かを先に決める
ナスタチウム(キンレンカ)は南米原産の一年草で、葉も花も食べられるハーブです。暑さと寒さの両方に弱く、関東の露地では春にまいて初夏に咲かせ、真夏に休んで秋にもう一度咲く育て方が基本です。種は直径五ミリほどと大きく、直まきでも失敗が少ないので、まずは自分の環境に近い行を表から選んでください。
つる性の品種は一メートル以上伸びてフェンスや吊り鉢に向き、わい性の品種は三十センチほどにまとまり、プランターや花壇の縁に向きます。種袋の裏に「つる性」「わい性」の表示があるので、置き場所を決めてから買います。
| 場面 | まき方 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 花壇の縁に群植したい | 4月に直まき、株間30センチ | 肥えた土だと葉ばかり茂る |
| 吊り鉢やフェンスに垂らしたい | つる性を4月にポットまき | 7号以上の鉢に二株まで |
| 秋の花を楽しみたい | 8月下旬〜9月上旬に直まき | 残暑の日中は日よけが要る |
| 寒冷地 | 5月中旬以降にまく | 霜が終わってから。秋まきは向かない |
芽が出ないときの原因と切り分け
ナスタチウムの種まきの失敗は、芽が出ないか、出てもすぐ倒れるかのどちらかです。芽が出ないのは種の皮の固さと低温、倒れるのは日照不足か水のやりすぎです。まく時期と土の湿り気を確かめ、表から当てはまる行を探してください。二週間たっても芽がなければ掘り返して種の状態を見ます。
| 状態 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 二週間たって芽が出ない | 水に浸けていない、気温十度以下 | 浸けた種をまき直す、五月まで待つ |
| 掘ると種が腐っている | 過湿、深まき | 水はけを直し、深さ一センチにまき直す |
| 芽が細く伸びて倒れる | 日照不足 | 日なたへ移す。倒れた株は土寄せで支える |
| 双葉が食われている | ナメクジ、ダンゴムシ | 夜に見回って捕り、株元を乾かす |
種まきの手順
ナスタチウムは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
ナスタチウムの種まきでよくある質問
ナスタチウムの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
ナスタチウムの種はどうやってまく?
直まき / ポットまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
ナスタチウムの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
ナスタチウムの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
ナスタチウムは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
ナスタチウムの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
ナスタチウムの種まきに使うもの
ハーブの種は小さく、光を好むものが多いので、土をほとんどかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
土をかけない種は、ジョウロだと流れます。発芽までは霧で与えます。
- 浅い育苗箱・セルトレイ探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 深さ 5cm 前後の浅い箱か、128 穴のセルトレイ。
種が小さいうちは深い容器は要りません。浅いほうが地温も上がりやすくなります。
- 苗を買って育てるなら、種まきの資材は要りません。多年草のハーブは苗のほうが早いです。
- ポットに直まきできる大きさの種なら、セルトレイは要りません。
ナスタチウムの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はナスタチウムの育て方にまとめています。
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