採種する株を決めるのは開花中
種を採るなら、満開のころに花の色や形、株の締まり具合がよい株を選んで目印を付けます。その株だけ花がらを摘まずに残し、他の株は花がらを摘み続けて長く咲かせます。株全体を採種に回すと開花が二週間ほど短くなるので、一株か二株で十分です。
| 目的 | 残す株 | 管理 |
|---|---|---|
| 来年も同じ色で咲かせたい | 色の濃い株を1〜2株 | 他の色の株から離れた位置がよい |
| こぼれ種で自然に増やす | 花壇の株をすべて | 花がらを摘まず、実が割れるまで放置 |
| 大量に採る | 3株以上 | 実の上に袋をかけて飛び散りを防ぐ |
複数の品種を近くに植えていると交雑して色が変わることがあります。純粋な色を保ちたいなら品種ごとに離して植えます。
実が割れる直前に採る
花が終わると丸い実が付き、二週間から三週間で茶色く乾いて割れます。割れると種が弾け飛ぶので、実が茶色くなり始めて、触ると硬く乾いている段階で採ります。一株ずつ確かめるのが難しいなら、株ごと抜いて紙袋の中で乾かす方法が確実です。
- 実の色を毎日見る
- 緑から黄色、茶色へ変わる実を見て、茶色になったものから摘みます。一株の中でも熟す時期がずれるので、数日おきに採ります。
- 株ごと袋に入れる
- 実の大半が茶色くなったら株を根元から切り、逆さにして紙袋に入れます。風通しのよい日陰に一週間つるすと袋の中に種が落ちます。
- ふるいで殻を除く
- 袋の底にたまった種と殻を目の細かいざるでふるい分けます。種は直径2ミリほどの黒っぽい粒で、殻や葉くずは風で飛ばします。
保存は乾燥と低温が条件
採った種は湿気と高温で急に発芽率が落ちます。よく乾かしてから紙の封筒に入れ、乾燥剤と一緒に密閉容器へ入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。秋の種まきまで四か月ほどなので、この方法なら発芽率は九割近く保てます。
翌年の秋まきに使う分だけ残し、余った種は袋に入れて友人に分けるか、花壇の空いた場所にまいてこぼれ種の代わりにすると無駄がありません。
- 一週間追加で乾かす
- 採った種を紙の上に広げ、日陰でさらに一週間乾かします。乾きが甘いと袋の中でかびが出ます。
- 封筒に品種と日付を書く
- 紙の封筒に入れて品種名と採種日を書きます。ビニール袋は湿気がこもるので使いません。
- 冷蔵庫の野菜室で保存
- 封筒を乾燥剤と一緒に密閉容器に入れ、野菜室に置きます。二年目以降は発芽率が落ちるので、倍の量をまきます。
こぼれ種で毎年咲かせる管理
花壇に植えたネモフィラは、花がらを摘まずに放っておけばこぼれ種で翌年も芽が出ます。ただし夏の間にその場所を耕したり、他の植物の根で覆われたりすると発芽しません。秋に自然に発芽した芽を間引いて整えると、種まきをしなくても毎年咲きます。
- 夏は土を動かさない
- 種が落ちた場所を夏に深く耕すと種が深く沈んで発芽しません。除草も根元から抜かず、地際で切る程度にします。
- 9月に軽く表面をならす
- 9月中旬に表面の枯れ葉を取り、土の表面を軽くならしてから水を与えます。一週間から二週間で一斉に芽が出ます。
- 出た芽を間引いて整える
- 密集して出た芽を本葉二枚のころに20センチ間隔へ間引きます。間引いた芽は空いた場所に植え直せます。
こぼれ種の株は年を追うごとに色が薄くなったり、原種に近い姿に戻ったりすることがあります。三年から四年ごとに新しい種を足すと色が保てます。
春まきで初夏に咲かせる方法
秋まきを逃したときや寒冷地では、3月に春まきをして5月から6月に咲かせられます。株は秋まきより小さく、花期も短くなりますが、寄せ植えや鉢植えなら十分に楽しめます。暑さが来る前に咲かせるため、遅くとも3月中旬までにまきます。
| 時期 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 2月下旬〜3月中旬 | 室内か温室でポットまき | 15度以上を保つと一週間で発芽 |
| 3月下旬 | 本葉二枚で日中は外に出す | 霜の心配がある夜は取り込む |
| 4月上旬 | 定植、摘心 | 株間15センチと少し詰めてよい |
| 5月〜6月上旬 | 開花 | 気温が上がると急に終わる |
発芽率が悪いときの原因と直し方
自家採種の種がうまく芽を出さないときは、採種が早すぎて未熟だった、乾燥が足りずかびた、保存中に高温にさらされた、のいずれかがほとんどです。まく前に少量で発芽試験をしておくと、秋にまき直す手間を防げます。
- 紙で発芽試験をする
- 湿らせたキッチンペーパーに種を十粒のせ、容器に入れて20度前後に置きます。一週間で半分以上芽が出れば使えます。
- 未熟な種は色で分かる
- 黒くて硬い種が熟したもので、茶色くしなびた種は未熟です。実が青いうちに採ったなら、翌年は茶色になるまで待ちます。
- 率が低いなら倍まく
- 発芽試験で三割以下なら、一か所に六粒から八粒とまく数を倍にして補います。それでも足りなければ新しい種を買い足します。
ネモフィラの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
ネモフィラの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はネモフィラの育て方にまとめています。
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