一番果の収穫が追肥開始の合図
オクラは花が咲き始めると、実を作りながら次の節を伸ばし続けます。株が消費する養分は収穫が進むほど増えるので、追肥(育てている途中で足す肥料)の開始は最初の実を採ったときと決めておくと迷いません。それ以前に効かせると茎葉ばかり伸びて、実の付く節が上へ逃げます。
開始したあとは2週間から3週間に1回のペースを収穫が終わるまで続けます。真夏は生育が速いぶん消費も速いので、8月だけは2週間おきに詰めます。間隔が空くと実が細くなり、いぼ果や曲がり果が増えます。
| 時期 | 追肥の間隔 | 見ているところ |
|---|---|---|
| 元肥のみ | 定植から一番果まで | 葉が濃すぎないか |
| 6月から7月 | 3週間に1回 | 実の太さと葉の大きさ |
| 8月 | 2週間に1回 | 実が細くならないか |
| 9月以降 | 3週間に1回 | 葉の展開速度 |
追肥の量と置く場所
- 1回の量
- 化成肥料なら1平方メートルあたり軽くひと握り、およそ30グラムが基準です。草勢が弱っていれば少し増やし、葉が過剰に濃ければ半分に減らします。
- 置く位置
- 株元ではなく、株から15センチから20センチ離した位置か畝の肩にまきます。根の先端が養分を吸うので、幹に近すぎると効きません。
- 土と混ぜる
- まいたら表面を軽く耕して土をかぶせ、株元に寄せます。表面に置いたままだと雨で流れ、肥料成分が空気中へ逃げます。
- マルチがある場合
- マルチの裾を持ち上げて畝の肩に施すか、液体肥料を水やり代わりに10日に1回与えます。マルチの上にまいても根には届きません。
- 容器の場合
- 容器は肥料が流れやすいので2週間おきにします。粒状を土の表面にばらまき、指で軽く混ぜてから水をやります。
追肥の効果が葉色に出るまでは数日から一週間かかります。効かないと感じてすぐ足すと窒素過多になり、実が付かなくなります。
下葉かきはどこまで取るか
収穫した節より下の葉は、2枚だけ残して順に取ります。オクラは節ごとに1つ実を付けながら上へ伸びるので、収穫し終わった下の部分の葉は光合成の役より、風通しを塞ぎ害虫の隠れ場所になる面が大きくなります。
下葉をかくと株元に風と光が入り、うどんこ病や葉すす病が出にくくなります。さやの色が濃くなり、収穫のとき手を入れやすくなるのも実務的な利点です。取りすぎは禁物で、収穫節の上にある葉は必ず全部残します。
- 取るタイミング
- 収穫のたびに1枚から2枚ずつ取ります。まとめて何枚も落とすと株が急に弱り、次の花が落ちることがあります。
- 取り方
- 葉柄の付け根を上に押し上げるようにするか、清潔なハサミで茎の際から切ります。茎に長い柄を残すと枯れて病気の足場になります。
- 残す枚数の目安
- 収穫中の節から下に葉2枚、それより下は全部取ります。株全体では常に葉が10枚前後ある状態を保ちます。
- 取った葉の処分
- 株元に置かず畑の外へ出します。害虫の卵や病斑が付いた葉をその場に落とすと、雨のはねかえりで下から感染します。
水やりは乾かしすぎないことだけ守る
オクラは高温と乾燥に強い作物ですが、実の肥大中に水が切れると、いぼ果や曲がり果が増えて硬くなります。深く根を張るので畑では雨まかせで足りることが多く、真夏に一週間以上雨がない場合だけ、株元にたっぷりと与えます。
- 畑での目安
- 5日から7日雨がなく、朝でも葉が立たなければ与えます。1株あたり2リットルから3リットルを一度に、畝の表面が濡れる程度では足りません。
- 与える時間帯
- 朝の涼しいうちに与えます。日中の高温時にかけると根の周りが蒸れ、夕方に与えると夜間の過湿で病気を招きます。
- 敷きわらを使う
- 梅雨明けの前に株元へわらか刈草を敷きます。地温の上がりすぎと乾燥を同時に抑えられ、水やりの回数を減らせます。
- やりすぎの見分け
- 葉が大きく茎が太いのに実が付かないときは、水と肥料の過剰です。次の1回を飛ばし、土が乾いてから与え直します。
倒伏を防ぐ支柱の立て方
8月の株は草丈が1.5メートルから2メートルに達し、茎の上部に実が集中します。台風や夕立の突風で根元から傾くと、その後の実が全部曲がるので、大きくなってからではなく7月のうちに支柱を立てておきます。
- 立てる時期
- 草丈が50センチを超えたら1株に1本、長さ1.5メートル以上の支柱を立てます。直根を避けるため、株から10センチ離して挿します。
- 留め方
- 8の字にひもをかけ、茎と支柱の間にゆとりを持たせます。きつく縛ると太った茎が食い込み、そこから折れます。
- 伸びたら追加する
- 草丈が伸びるたびに30センチから40センチ間隔で留め足します。上を留めないと、実の重みで支柱の先から折れ曲がります。
- 倒れてしまったら
- 根が浮いていなければ起こして留め直し、株元に土を寄せます。根が切れて傾いた株は無理に起こさず、そのまま横向きに支えます。
支柱を後から挿すと直根を切ってしまいます。株が小さいうちに位置を決め、以後は同じ支柱を使い回すのが安全です。
実が曲がる・いぼが出るときの手当て
曲がり果といぼ果は病気ではなく、生育環境のストレスによる生理障害です。食べても問題はありませんが、続いて出るなら株の状態が崩れている合図なので、肥料と光と水のどれが外れているかを順に確かめます。
| 症状 | 多い原因 | 打ち手 |
|---|---|---|
| 実が大きく曲がる | 窒素過多で草勢が強い | 追肥を1回休む |
| 表面にいぼが出る | 肥料切れか日照不足 | 追肥と下葉かき |
| 実が細く短い | 根の傷みか乾燥 | 水をやり株元に土寄せ |
| 実に穴や吸い跡 | カメムシの吸汁 | 見つけしだい捕殺 |
オクラの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
オクラの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はオクラの育て方にまとめています。
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