症状から原因を見分ける
ハボタンの被害は、葉を食う虫、汁を吸う虫、根や葉の病気に分かれます。葉の穴と糞は食う虫、葉の縮れとべたつきは吸う虫、株全体のしおれは根の病気と、見た目でおおよそ見分けられます。真夏から秋は虫、冬は病気と障害に注意の重点が移ります。
| 症状 | 考えられる原因 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 葉に大きな穴、緑の糞 | アオムシ(モンシロチョウの幼虫) | 昼間に葉の表裏を見る |
| 夜に葉が食われ、昼はいない | ヨトウムシ | 夕方以降に株元の土を掘る |
| 葉が縮れ、白い粉や虫 | アブラムシ | 葉の裏と中心の芽を見る |
| 晴れた日にしおれ、根にこぶ | 根こぶ病 | 抜いて根を見る |
アオムシは蝶を入れない
モンシロチョウは夏から秋にかけてハボタンに卵を産み、幼虫のアオムシが葉を食い荒らします。苗の時期に食われると株が育たず、秋に食われると葉に穴が残ったまま色づくので観賞価値が落ちます。最も確実な対策は防虫ネットで蝶を入れないことで、ネットなしなら卵と幼虫を毎日探します。
- ネットは種まきから10月まで
- 苗のトレイも定植後の花壇も、防虫ネットか不織布で覆います。10月下旬に蝶が減ったら外して日照を確保します。
- 卵は葉裏の黄色い粒
- 葉の裏に長さ1ミリほどの黄色い粒があれば卵です。見つけたら指でつぶします。幼虫は葉の色に紛れるので、糞を目印に探します。
- 多ければ野菜用の殺虫剤
- 毎日出るほど多ければ、野菜用の殺虫剤を葉の裏まで散布します。生物農薬(微生物を使った薬)はアオムシによく効き、他の虫を傷めません。
ヨトウムシは夜に出る
昼間は姿がないのに、朝になると葉が大きく食われている、株元の茎がかじられている、というときはヨトウムシです。日中は株元の土の中に隠れ、夜に出て食べます。大きくなると一晩で株を丸裸にするので、若いうちに見つけることが大切です。
- 夕方以降に株元を見る
- 日が落ちてから懐中電灯で葉と株元を照らします。昼間に探すなら、株元の土を指で2センチほど掘ると丸まった幼虫が出てきます。
- 若い幼虫は葉裏にかたまる
- 卵からかえったばかりの幼虫は葉の裏に群れて、葉を透かすように食べます。この段階で葉ごと取ると一度に片付きます。
- 大きくなったら薬が効きにくい
- 3センチを超えた幼虫には薬が効きにくいので、捕まえて処分します。若い幼虫のうちなら野菜用の殺虫剤が効きます。
アブラムシは中心の芽に集まる
秋にアブラムシが中心の芽や葉の裏に群がり、葉が縮れて伸びなくなります。冬に色づく中心部が傷むと、その年の観賞価値が大きく落ちます。数が少ないうちに洗い流し、ネットで覆っていれば侵入もかなり防げます。ウイルス病を運ぶこともあるので放置しません。
- 中心の芽を週に一回見る
- 株の中心をのぞき込んで、小さな緑や灰色の虫がいないか見ます。葉が重なった内側に隠れるので、葉を少し開いて確かめます。
- 少なければ水で流す
- 霧吹きか弱いシャワーで吹き飛ばします。中心の芽は柔らかいので、強い水圧はかけません。
- 多ければ野菜用の殺虫剤
- 中心まで広がっていたら野菜用の殺虫剤を使います。葉が重なった内側に届くよう、上からと横から散布します。
根こぶ病と連作障害
晴れた日中に株がしおれ、夕方に戻る、を繰り返して弱っていくなら、根にこぶができる根こぶ病を疑います。アブラナ科を続けて植えた場所や、酸性で水はけの悪い土で出ます。一度出た土は数年菌が残るので、その場所にはアブラナ科を植えず、鉢植えなら土を捨てて新しくします。
| 状態 | 見分け方 | 対処 |
|---|---|---|
| 日中しおれ夕方戻る | 抜くと根にこぶ | 株を抜いて処分、土はアブラナ科に使わない |
| 前にキャベツや菜の花を植えた | 連作 | 別の場所に植えるか、鉢の土を新しくする |
| 土が酸性で水はけが悪い | 雨の後に水がたまる | 苦土石灰を入れ、高畝にする |
アブラナ科の仲間はキャベツ、ブロッコリー、ダイコン、コマツナ、菜の花など多く、家庭菜園ではつい連作になります。植えた場所を記録しておくと防げます。
冬の病気と障害の手当て
冬は虫が減る代わりに、雨や霜で傷んだ下葉から灰色かび病や軟腐病が出ることがあります。株が密植で蒸れている場所や、下葉を放置した株に出やすいです。黄ばんだ下葉を早めに取り、株の間に風を通せばほとんど防げます。霜で葉が傷むのは障害で、病気ではありません。
- 黄ばんだ下葉は取る
- 外側の葉が黄色くなったら付け根から取り、株元に落としません。湿った枯れ葉がかびの出発点になります。
- 腐った部分は切り取る
- 茎や葉が茶色く柔らかくなっていたら、その部分を清潔なはさみで切り取ります。株元まで腐っていたら抜いて処分します。
- 霜の傷みは待つ
- 強い霜で外葉が半透明になっても、中心が無事なら回復します。傷んだ葉が乾いて茶色くなってから取り除きます。
ハボタンの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はハボタンの育て方にまとめています。
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