植え替えは春、2〜3年に1回
パキポディウムの植え替えは、2〜3年に1回を目安に、春の3月から5月に行います。休眠から覚めて根が動き出すころに植え替えると、切った根の回復が早く、そのまま生育期に入って新しい根を伸ばせます。寒い時期や休眠中の植え替えは根が傷んだまま回復せず、腐る原因になります。
| こんなとき | 植え替えの判断 |
|---|---|
| 鉢底の穴から根が出ている | 根が詰まっているので植え替える |
| 水が用土にしみ込みにくい | 根詰まりや用土の劣化。植え替える |
| 前回から3年以上たった | 用土が崩れて水はけが落ちている。植え替える |
| 買ったばかりで鉢土が古い | 春を待って植え替える |
関東の平地では、新しい葉が出始める4月から5月にかけてが植え替えやすい時期です。冷え込む日が残るうちは急がず、暖かくなるのを待ちます。
水はけのよい用土を用意する
根が過湿に弱いので、用土は水はけと通気のよいものを使います。赤玉土の小粒を3、鹿沼土の小粒を3、軽石の小粒を2、腐葉土を2の割合で混ぜた配合土がよく使われます。手軽に済ませるなら市販の多肉植物用やサボテン用の土でもかまいません。
| 材料 | 割合 | 役割 |
|---|---|---|
| 赤玉土(小粒) | 3 | 水と肥料を保つ土台 |
| 鹿沼土(小粒) | 3 | 水はけと通気をよくする |
| 軽石(小粒) | 2 | 根腐れを防ぐすき間をつくる |
| 腐葉土 | 2 | 根の張りを助ける有機物 |
小さな苗のうちは、腐葉土など有機物を多めにした用土で育て、肥料や水をやや多めに与えると成長がよくなります。
鉢は一回り大きく、水はけのよいものを
鉢選びも用土と同じくらい根の健康を左右します。今の鉢より一回り大きいものを選び、必ず鉢底に穴のあるものを使います。素焼き鉢は側面から水分が抜けて乾きやすく、過湿を避けたい初心者に向きます。プラスチック鉢は軽くて乾きにくいので、水やりの間隔を長めにとります。
| 鉢の種類 | 乾きやすさ | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 素焼き鉢 | 乾きやすい | 水を与えすぎがちな人、梅雨の多い地域 |
| プラスチック鉢 | 乾きにくい | 小さな苗、乾きやすい室内やベランダ |
| 浅く口の広い鉢 | ふつう | 根元が丸く太る種類を見せて飾る |
| 深い鉢 | 底が乾きにくい | 根を深く伸ばすラメリーなど背の高い種類 |
根元が丸く太る種類は、太った部分を土から少し出して植えると、姿が引き立つうえに根元が蒸れにくくなります。
とげに気をつけて鉢から抜く
多くのパキポディウムは幹に鋭いとげがあり、素手でつかむとけがをします。厚手の手袋をはめるか、新聞紙を何重かに折って幹に巻き、その上から持つと安全です。数日前から水を控えて鉢土を乾かしておくと、根鉢が崩れやすく作業が楽になります。
- 数日前から水を止める
- 植え替えの数日前から水やりを控え、鉢土を乾かしておきます。乾いた用土のほうが根から落としやすく、根も傷みにくくなります。
- 幹を新聞紙で包む
- 新聞紙を細長く折って幹に巻き、その上から持ちます。とげで手を傷つけず、とげそのものを折ることも防げます。
- 鉢をたたいて抜く
- 鉢の側面を軽くたたいて用土をゆるめ、株を傾けて根鉢ごと引き抜きます。抜けにくいときは鉢の縁に沿って竹べらを差し込みます。
根を整えて植え付ける
抜いた株は、根鉢の土を3分の1ほど落とし、黒く傷んだ根や枯れた根を取り除きます。新しい鉢は今より一回り大きいものを選びます。大きすぎる鉢は用土が乾きにくく根腐れの原因になるので、株の大きさに見合った鉢を選ぶことが大切です。
- 古い土を3分の1落とす
- 根鉢の外側と底の古い土を指でほぐして落とします。全部落とす必要はなく、根を傷めない範囲で3分の1ほどが目安です。
- 傷んだ根を切る
- 黒く軟らかくなった根や、からからに枯れた根を清潔なはさみで切ります。白く張りのある根は残します。
- 元肥を混ぜて植える
- 鉢底に軽石を敷き、緩効性の肥料を少量混ぜた用土を入れて株を据えます。すき間に用土を足し、割りばしで軽くつついてなじませます。
植え替え後は水を待って明るい日陰で養生
植え替えた直後の株は、根の切り口がまだふさがっていません。すぐに水を与えると切り口から腐ることがあるので、数日から1週間ほどは水を与えずに、明るい日陰で休ませます。根が落ち着いたら少量の水から始めて、日なたへ戻していきます。
- 数日は水を与えない
- 植え付けたあと、数日から1週間ほどは水を控えます。その間に根の切り口が乾いてふさがり、腐りにくくなります。
- 明るい日陰に置く
- 直射日光と雨の当たらない明るい日陰に置いて養生します。強い日差しに当てると、根が弱っている株がしおれます。
- 少量の水から再開する
- 1週間ほどたったら、用土を軽く湿らせる程度の水から始めます。新しい葉が伸び始めたら日なたに戻し、通常の管理にします。
植え替えの年は、元肥が効いているので追肥は控えめにします。新しい葉が勢いよく伸びていれば、根がしっかり張った証拠です。
パキポディウムの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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