季節で水やりを大きく変える
パキポディウムは太った幹に水をためる植物で、乾きにはとても強い一方、蒸れや過湿には弱い性質です。生育期にはたっぷり与え、休眠期には水を止めるというように、季節によって与え方を大きく切り替えるのが水やりの要点です。
| 時期 | 株の状態 | 水やりの目安 |
|---|---|---|
| 3〜4月 | 芽やつぼみが動き出す | 芽が見えたら少量から再開 |
| 5〜9月 | 葉が茂り盛んに育つ | 鉢土が乾ききったら鉢底から流れるまで |
| 10〜11月 | 葉が黄ばみ落ち始める | 間隔を空けて量を減らしていく |
| 12〜2月 | 落葉して休眠 | 断水する |
月はあくまで目安で、関東の平地を基準にしています。暦よりも、葉が出ているか落ちているかという株の姿を見て切り替えます。
生育期は乾ききってから鉢底まで
葉が茂っている生育期は、鉢の中の用土が乾ききってから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えます。少しずつ何度も与えると鉢の中がいつも湿った状態になり、根が傷む原因になります。与えるときは一度にしっかり、次は乾くまで待つというめりはりが大切です。
- 鉢の重さで乾きを確かめる
- 水やり直後の鉢の重さを覚えておき、持ち上げて明らかに軽くなっていたら与える時期です。慣れるまでは竹串を挿して確かめます。
- 鉢底から流れるまで与える
- 株元の用土に静かに注ぎ、鉢底の穴から水が流れ出るまで与えます。鉢の中の古い空気が入れ替わり、根が元気になります。
- 受け皿の水は捨てる
- 受け皿にたまった水をそのままにすると、鉢底がいつまでも湿って根腐れを招きます。水やりのあとは必ず捨てます。
梅雨と真夏は蒸れに気をつける
梅雨の時期は空気が湿っていて鉢土が乾きにくく、いつもと同じ間隔で与えると過湿になりがちです。真夏も、日中の暑い時間に水を与えると鉢の中が蒸れて根を傷めます。この時期は乾き具合をいつも以上に確かめ、与える時間帯にも気を配ります。
- 雨の続く日は与えない
- 梅雨の間は鉢土の乾きが遅くなります。乾ききっていなければ水やりを見送り、雨の当たらない風通しのよい場所に置きます。
- 夏は朝か夕方に与える
- 真夏の昼に与えると鉢の中が熱い湯のようになり根が傷みます。涼しい朝か、日が落ちて鉢が冷めた夕方に与えます。
- 長雨に当たったら乾かす
- うっかり雨に当てて鉢土が水を吸いすぎたら、鉢を傾けて余分な水を抜き、風の通る日陰で乾かします。
葉が落ち始めたら水を減らす
秋になって気温が下がると、葉が黄ばんで一枚ずつ落ち始めます。これは休眠に入る準備で、根が水を吸う力も弱まっています。この合図を見たら水やりの間隔を少しずつ空け、一回の量も減らしていきます。急に止めるより、段階を踏むほうが株への負担が少なくなります。
- 間隔を空けていく
- 葉が落ち始めたら、鉢土が乾いてからさらに数日待って与えるようにします。気温が下がるほど間隔を長くしていきます。
- 量を半分ほどに減らす
- 鉢底から流れるまでではなく、用土の表面から半分ほどが湿る量に減らします。暖かい日の午前中に与えます。
- 全部落ちたら断水する
- 葉がすべて落ちたら、水やりを止めます。この状態で室内の明るい場所に置き、春まで休ませます。
冬の断水と春の再開
休眠中の株は根がほとんど水を吸わないため、冬に水を与えると鉢の中が冷えたまま湿り、根腐れを起こします。冬は断水が基本です。ただし室内が暖かく乾燥して細い根まで枯れそうなときは、月に一度、暖かい日の午前に鉢土を軽く湿らせる程度にとどめます。
春になって新しい葉やつぼみが出てきたら、根が動き出した合図です。いきなりたっぷり与えず、少量から始めて、葉が開くにつれて量を増やしていきます。
- 芽を見てから始める
- 暦で決めず、幹の先に新しい葉やつぼみが見えてから水やりを再開します。芽が出る前に与えると根が傷みます。
- 最初は表面を湿らせる程度
- 再開の一回目は用土の表面が湿る程度の少量にします。数日たって株に変化がないことを確かめてから次を与えます。
- 葉が開いたら通常に戻す
- 葉が十分に開いてきたら、鉢土が乾ききってから鉢底まで与える生育期の水やりに戻します。
水やりの失敗を見分ける
幹にしわが寄ったり葉が落ちたりしたとき、すぐに水を与えるとかえって悪化させることがあります。まず時期と、用土の湿り具合、幹の硬さを確かめ、原因を見分けてから手当てをします。
| 見た目 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 生育期に幹にしわが寄り、用土も乾いている | 水切れ | 鉢底から流れるまで与えれば数日で張りが戻る |
| 幹の根元が軟らかく、用土が湿っている | 与えすぎによる根腐れ | 水を止めて鉢から抜き、傷んだ根を切って乾かす |
| 秋に葉が次々に黄ばんで落ちる | 休眠に入る準備 | 水を減らし、葉が落ちきったら断水する |
| 春になっても芽が動かない | 休眠明けが遅い、根が弱った | 暖かい場所に置き、少量の水で様子を見る |
判断に迷ったら、水を止めて風通しのよい場所に置くのが安全です。この植物は乾きで枯れるより、湿りすぎで腐って枯れるほうがずっと多いからです。
よくある質問
いつ?
3〜4月: 芽やつぼみが動き出す。5〜9月: 葉が茂り盛んに育つ。10〜11月: 葉が黄ばみ落ち始める。12〜2月: 落葉して休眠。
よくある失敗と戻し方は?
幹にしわが寄ったり葉が落ちたりしたとき、すぐに水を与えるとかえって悪化させることがあります。まず時期と、用土の湿り具合、幹の硬さを確かめ、原因を見分けてから手当てをします。
パキポディウムの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
パキポディウムの水やりと断水で使う道具の選び方
道具と資材を、比べて選ぶための記事です。
- 自動水やりは蛇口の有無で選ぶ。タイマー・点滴・ペットボトル給水の3つ — 留守中の水やり。蛇口の有無で方式を選ぶ
パキポディウムの上手に育てるコツは作物ページに
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