まず葉の模様でタイプを見分ける
パフィオペディラムには葉に網目模様のある斑入り葉のタイプと、模様のない緑葉のタイプがあり、好む温度が違います。斑入り葉は暖かさを好み冬に十五度前後が必要で、緑葉は涼しさに強く冬は十度あれば越せます。買った株の葉を見て、どちらかを最初に確かめておくと冬の置き場で迷いません。
花の大きさや色より、この葉の違いのほうが管理を左右します。ラベルに名前がなくても、葉の模様だけで冬の扱いを決められます。
| タイプ | 葉の見た目 | 冬の最低温度の目安 |
|---|---|---|
| 斑入り葉 | 濃淡の網目模様、葉が短く厚い | 十三〜十五度 |
| 緑葉 | 一様な緑、葉が長くやや薄い | 八〜十度 |
| 多花性の緑葉 | 長く大きな葉、株も大きい | 十度以上、光もやや強め |
斑入り葉の株を寒い窓辺に置くと葉が黄変して落ちます。冬の置き場はタイプで分けます。
光は洋ランの中で最も弱くてよい
パフィオペディラムは林床で育つランで、強い光を必要としません。レースのカーテン越しの光か、明るい日陰が一年中の基本です。直射日光に当てると葉が黄変し、白や茶色の焼け跡ができます。逆に暗すぎると葉が長く垂れ、花芽が付きにくくなります。
光が適正かどうかは葉の色で判断します。健康な葉はやや明るい緑で硬く立ち、黄ばんでいたら光が強すぎ、深い緑で柔らかく垂れていたら光不足です。
- 春から秋は遮光下
- 屋外に出すなら遮光率五〜七割の寒冷紗の下か、木の下の明るい日陰に置きます。直射が一時間でも当たると葉が焼けます。
- 冬は窓辺のレース越し
- 室内では東か南向きの窓辺で、レースカーテン越しの光を当てます。冬の弱い光ならレースを開けて構いません。
- 葉の色を二週間おきに見る
- 葉が黄ばんできたら光を弱め、深い緑で垂れてきたら少し明るくします。急に変えず、少しずつ調整します。
季節ごとの置き場
関東平野部では、五月から十月は屋外の明るい日陰、十一月から四月は室内の窓辺という二段構えで管理します。屋外に出すことで風と昼夜の温度差が得られ、株が締まって花芽が付きやすくなります。真夏は暑さで弱るため、風通しのよい日陰に置き、鉢の温度が上がらないよう地面に直接置きません。
屋外に出した最初の一週間は、特に葉の色をよく見て判断します。少しでも黄ばんできたら、置き場所を一段暗い場所へ移します。屋外の明るい日陰は、思っている以上に光が強いことが多いためです。
| 時期 | 置き場所 | 目安 |
|---|---|---|
| 5月〜6月 | 屋外の明るい日陰 | 最低気温十五度を超えたら出す |
| 7月〜8月 | 風通しのよい涼しい日陰 | 鉢を地面から離し、西日を避ける |
| 9月〜10月 | 屋外の明るい日陰 | 昼夜の温度差で花芽を作る |
| 11月〜4月 | 室内の窓辺、レース越し | 斑入り葉は十五度、緑葉は十度を確保 |
湿度と風を保つ
パフィオペディラムは根が細く、空気の乾燥で先端が傷みます。湿度は五〜七割が理想で、冬の暖房で三割以下になる部屋では、株の周りに水を張った受け皿や加湿器を置きます。ただし湿度が高くても空気が止まっていると病気が出るため、弱い風を常に動かします。
湿度が足りているかは、葉の先端と根の様子で確かめます。葉先が茶色く枯れ込む、新しい根の先端が白く止まるようなら乾燥しすぎです。
冬の暖房の温風が直接当たる場所は避けます。温度は保てても湿度が急に下がり、葉先が枯れ込みます。暖房器具から二メートル以上離して置きます。
- 受け皿に水を張って鉢を浮かす
- 受け皿に小石を敷いて水を張り、鉢底が水に触れないように置きます。蒸発する水で株の周りの湿度が上がります。
- 葉水は午前中に
- 霧吹きで葉を湿らせるのは午前中だけにします。夕方以降に葉の付け根に水が残ると腐りの原因になります。
- サーキュレーターを弱で回す
- 室内では直接風を当てず、部屋の空気を動かす程度に回します。屋外では風の通る場所を選びます。
置き場所を間違えたときの見分けと戻し方
置き場所の失敗は葉に現れます。どの症状かを見分けてから、原因になった条件だけを直します。同時にいくつも変えると、株がさらに弱ります。
- 株元を触って確かめる
- 葉の付け根を軽く押して、硬く締まっていれば大丈夫です。柔らかく水っぽければ腐りが始まっているので、すぐに水を止めて風に当てます。
- 一つずつ二週間かけて戻す
- 原因を一つ直したら二週間様子を見ます。新しい葉が動き出したら回復の合図で、それまでは他の条件を変えません。
| 症状 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉が黄ばみ、白や茶の焼け跡 | 光が強すぎる | すぐ遮光を強め、焼けた葉は残す |
| 葉が長く伸びて垂れる | 光不足 | 二週間かけて明るい場所へ |
| 下葉が次々に黄変して落ちる | 冬の低温 | 夜は窓から離し、温度を確保 |
| 葉先が茶色く枯れ込む | 乾燥 | 湿度を上げ、葉水を増やす |
| 株元が黒く柔らかい | 過湿と蒸れ | 水を止め、風を通す |
パフィオペディラムの置き場所を整えるのに使うもの
置き場所は、動かせるようにしておくのがいちばんです。季節で日の当たり方が変わります。
- 遮光ネット探す言葉「遮光ネット 50% 園芸」
- 規格の目安
- 遮光率 50% 前後。強すぎると花が咲かなくなります。
真夏の直射は葉を焼きます。ただし遮光率 70% を超えると、今度は日照不足になります。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台」
- 規格の目安
- 耐荷重を鉢の重さ(土 + 水)で見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと季節に合わせられません。台に載せると鉢底の通気も良くなります。
- フラワースタンド探す言葉「フラワースタンド 屋外」
- 規格の目安
- 屋外なら金属製か樹脂製。段になっているものは日当たりを稼げます。
地面に直に置くと、鉢底から虫が入り、風も通りません。高さを付けるだけで環境が変わります。
- 簡易温室は、寒さに弱い植物を持っていないなら要りません。
- 遮光ネットの代わりに、夏の間だけ半日陰へ動かせば済むことが多いです。
パフィオペディラムの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はパフィオペディラムの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。