つる性か直立性かで置き場所を決める
フィロデンドロンは中南米の森に育つサトイモ科の仲間で、木に登るつる性と、太い幹が立ち上がる直立性に大きく分かれます。同じ名前で売られていても姿がまるで違うので、まず手元の株がどちらかを見て置き場所を決めます。
ヒメカズラやオキシカルジウム、ブラジル、ミカンス、バーキンはつるが伸びる仲間で、棚の上から垂らすか、ヘゴ棒に登らせて使います。セロームやクッカバラ、シルバーメタルは幹が立つ仲間で、床置きで横に広がる場所が要ります。
| タイプ | 代表的な種類 | 向く置き場所 |
|---|---|---|
| つる性で葉が小さい | ヒメカズラ、オキシカルジウム、ブラジル | 棚の上やハンギングで垂らす |
| つる性で葉が大きくなる | ミカンス、バーキン | ヘゴ棒を立てて床置き |
| 直立性で幹が立つ | セローム、クッカバラ、シルバーメタル | 床置きで左右に一メートルの余裕 |
つる性の株を垂らして育てると葉は小さいままです。葉を大きくしたいならヘゴ棒に登らせる置き方に変えます。
明るさの目安を葉で確かめる
適した明るさはレースのカーテン越しの窓辺か、窓から一〜二メートル離れた場所です。直射日光は葉を白く焼き、特に夏の西日は数時間で跡が残ります。逆に暗すぎるとつるが間延びし、新しい葉が前より小さくなります。
光が足りているかは新しい葉で判断します。前の葉と同じか大きく開き、葉と葉の間隔が詰まっていれば適正です。斑入りの品種で白や黄色の模様が薄れて緑一色に近づくのも、光が足りない合図として分かりやすい変化です。
- 手をかざして影を見る
- 置き場所で手をかざし、影がぼんやり見える明るさが適正です。輪郭がくっきり出るなら直射に近いので、窓から離すか薄いカーテンを引きます。
- 新しい葉の大きさを比べる
- 新しく開いた葉が前の葉より小さいなら光不足です。明るい場所へ移すと、次に出る葉から大きさが戻ります。
- 節の間隔を見る
- つるの節と節の間が広く空いて葉がまばらなら徒長(間延びして弱く伸びること)です。伸びた部分は戻らないので早めに場所を変えます。
温度は十度以上を保つ
生育に適した温度は二十〜三十度です。十五度を下回ると成長が止まり、十度を下回る日が続くと葉が黄色く落ちて茎が傷みます。セローム類は比較的寒さに耐えますが、ヒメカズラなど葉の薄いつる性は冷えに弱い傾向があります。
冬に気を付けるのは夜の窓辺です。日中は暖かくても、夜のガラス際は屋外に近い温度まで下がります。葉が窓ガラスに触れていると、その部分だけ黒く傷むので、冬は窓から離すか夜だけ部屋の中央へ動かします。
| 状態 | 温度 | 起きること |
|---|---|---|
| 適温 | 二十〜三十度 | 新しい葉が次々に開く |
| やや低温 | 十五〜二十度 | 成長が止まるが傷まない |
| 低温 | 十度〜十五度 | 根が水を吸わないので水やりを減らす |
| 危険 | 十度以下 | 葉が黄変して落ち、茎の付け根が腐る |
季節ごとの置き場所
春と秋はレースのカーテン越しの窓辺が最も育ちます。夏は窓辺の光が強くなるので、南向きの窓なら一歩下げるか、東向きの窓へ移します。屋外に出す場合は雨と直射の当たらない軒下の日陰に限り、いきなり明るい場所に出しません。
冬は光より温度を優先します。明るさが多少落ちても、夜に十度を下回らない場所を選びます。床に直接置くと冷えが伝わるので、鉢を台やすのこの上に載せるだけでも根の温度が変わります。
| 時期 | 置き場所 | 注意 |
|---|---|---|
| 3月〜5月 | レースのカーテン越しの窓辺 | 強くなる日差しに少しずつ慣らす |
| 6月〜9月 | 窓から一歩下げるか東の窓辺 | 西日と締め切った部屋の蒸れを避ける |
| 10月〜11月 | 明るい窓辺 | 最低気温が十五度を切る前に屋外から戻す |
| 12月〜2月 | 窓から離した暖かい場所、台の上 | 夜の冷え込みと暖房の風を避ける |
屋外から室内へ戻すときは、葉裏と気根の付け根に虫がいないか確かめます。室内で増えると手当てに時間がかかります。
置き場所の失敗の見分けと直し方
フィロデンドロンの不調は、光、温度、風のどれかが合っていないことから始まります。葉の色と大きさ、つるの伸び方、葉の縁の様子を順に見れば、たいてい原因の見当が付きます。場所を変えるだけで新しい葉から回復します。
一度焼けた葉や小さくなった葉は元に戻りません。原因を直したうえで、見苦しい葉を切り、新しい葉が出るのを待ちます。つる性なら伸びすぎた部分を切り戻すと、下の節から詰まった芽が出て姿が整います。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 新しい葉が前より小さい | 光不足 | 明るい場所へ移し、ヘゴ棒に登らせる |
| 節が空いてつるがひょろ長い | 光不足 | 明るい場所へ移し、伸びた部分を切り戻す |
| 葉に白や茶色の焼け跡 | 直射日光 | レースのカーテン越しか窓から離した場所へ |
| 斑入りの模様が薄れる | 光不足 | レースのカーテン越しの窓辺へ移す |
| 冬に下葉が次々に黄変 | 低温か水のやりすぎ | 夜の暖かい場所へ移し水を控える |
フィロデンドロンの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
フィロデンドロンの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はフィロデンドロンの育て方にまとめています。
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