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アセビの剪定の基本

アセビの剪定|花後すぐに切る理由と花がら摘みの手順

アセビの栽培イメージ

読むのに約 5

アセビの花芽は夏に作られ翌春に咲きます。剪定と花がら摘みは花が終わった直後にまとめて済ませるのが基本です。

剪定の時期は花後の一択

アセビは3月から4月に花が咲き、5月に伸びた新しい枝の先で夏のうちに翌年の花芽を作ります。秋や冬に枝先を切ると、その花芽をまとめて落とすことになります。だから剪定は花が終わってから新芽が固まる前、4月下旬から5月の間に済ませます。

時期切ってよいか理由
4月下旬〜5月最適花芽ができる前で翌年の花に響かない
6月軽く整える程度新芽が固まり花芽の準備が始まる
7月〜2月枯れ枝以外は切らない枝先に翌春の花芽がある
3月の開花中切り花として少しなら可枝ごと切れば花後の剪定を兼ねる

アセビの樹液は皮膚につくとかぶれることがあります。剪定のときは手袋をし、切り口の樹液に触れたら石けんで手を洗います。

花がら摘みは剪定より大事

アセビは花が終わると房の跡に小さな実を付けます。この実をそのままにすると株は種を作ることに力を使い、夏に作るはずの花芽が減ります。花がら摘み(咲き終わった花の房を取ること)をするだけで、翌年の花の数が目に見えて変わります。

房の付け根で摘む
茶色くなった花の房を、付け根の枝との境目で指かはさみで取ります。房の下にある新芽を一緒に取らないよう、芽の位置を見てから摘みます。
花が八割終わったら始める
全部が枯れるのを待たず、房の多くが茶色くなったころに始めます。遅れるほど実が育ち、株の力を使ってしまいます。
高い枝は枝ごと切る
手が届かない位置の花がらは、房の下の枝を少し切り戻して落とします。これが軽い剪定を兼ね、樹形も整います。
手袋をして洗う
花がらにも樹液が付きます。素手で長時間触らず、終わったら手を洗います。摘んだ花がらは口に入らない場所に捨てます。

樹形を整える基本の切り方

アセビは放っておいても丸くまとまる木で、強い剪定は要りません。混み合った枝を抜いて風を通し、伸びすぎた枝を全体の輪郭に合わせて切り戻す程度で十分です。切りすぎると新芽が伸びる勢いに使われ、花芽が減ります。

枯れ枝と内向きの枝を抜く
まず枯れた枝、株の内側に向かって伸びる枝、交差する枝を付け根から切ります。輪郭を整える前に抜くと、残す枝が見えやすくなります。
飛び出した枝を切り戻す
全体から飛び出した枝は、輪郭の内側にある葉の付け根の上で切ります。葉のない裸の部分で切ると、そこから芽が出にくいです。
株元の小枝を整理
株元から細い枝がたくさん出るなら、太いものを数本残して抜きます。風が通り、株元の蒸れとハマキムシの隠れ場所を減らせます。
一度に切るのは三割まで
葉の量を一度に大きく減らすと株が弱ります。三割を目安に切り、足りなければ翌年に回します。

大きくなりすぎた株を小さくする

アセビは古い枝からも芽を吹く力が強いので、庭で大きくなりすぎた株は数年かけて小さくできます。ただし一度に全部を切り詰めると、翌年は花がまったく咲かず、株によっては枝枯れが進みます。

株の状態切る量花への影響
少し高くなった程度飛び出した枝を輪郭までほとんど影響なし
目標より三割ほど大きい太い枝を三分の一ずつ三年で切った枝の分だけ翌年減る
倍以上に育ってしまった花後に半分まで強く切り戻す翌年はほぼ咲かず二年目から戻る

強く切ったあとは葉がなくなった枝に直射日光が当たり、幹が日焼けします。夏の間は寒冷紗で日ざしを弱めるか、株元を覆って乾きを抑えます。

鉢植えの剪定はコンパクトに保つ

鉢植えは根の量に見合った枝の量を保つことが要点です。枝が増えすぎると水が足りなくなり、夏に葉を落とします。花後の剪定で樹高を鉢の高さの二倍前後に収め、植え替えで根を切った年は枝も同じ割合で減らします。

高さを鉢の二倍で止める
鉢の高さの二倍を超えた枝は、花後に葉の付け根の上で切り戻します。この高さなら夏の水やりが一日一回で足ります。
根を切ったら枝も切る
植え替えで根鉢を三分の一崩したら、枝も同じ割合で減らします。根と枝の釣り合いが取れ、しおれずに立ち上がります。
斑入りは緑の枝を抜く
斑入り品種は先祖返りで緑一色の枝が出ることがあります。勢いが強いので見つけたら付け根から抜き、斑を守ります。

切ってはいけない枝と切り方の注意

アセビは剪定で困ることの少ない木ですが、花芽と新芽の位置を知らずに切ると翌年の花を失います。切る前に枝先をよく見て、何が付いているかを確かめる習慣を付けます。

見た目正体扱い
夏以降に枝先に付く小さな粒の房翌春の花芽切らずに残す
春に赤く伸びる柔らかい芽新芽花後の剪定で形を整える
花のあとに残る緑の小さな粒実(種)花がら摘みで早めに取る
葉が付かず茶色く乾いた枝枯れ枝いつ切ってもよい

切った枝や葉は毒があるので、家畜や鹿が入る場所に捨てません。燃えるごみとして袋に入れて出します。

花が咲かなくなったときの原因と立て直し

剪定のあとで花が咲かない原因のほとんどは、切る時期と量の間違いです。同じ「咲かない」でも、時期の間違いなら翌年に戻り、日照や肥料の問題なら剪定を直しても戻りません。まず前年に何をしたかを思い出して切り分けます。

秋冬に切っていたら
花芽ごと落としています。翌年は花後の5月まで一切切らず、夏の花芽を守れば翌々年から戻ります。
花がらを放置していたら
実に力を取られて花芽が減っています。今年から花後すぐに房を摘み、初夏に緩効性の肥料を少し足します。
強く切りすぎていたら
新芽ばかり伸びて花芽を作る余裕がありません。一〜二年は剪定を花がら摘みだけにして、枝を落ち着かせます。
剪定に心当たりがないなら
日照不足か肥料切れを疑います。明るい場所へ移し、花後と秋に肥料を与えて様子を見ます。

アセビの剪定に使うもの

剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。

    生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。

    直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。

  • 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
    規格の目安
    ペースト状で刷毛の付いたもの。

    直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。

  • 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
    規格の目安
    濃度 70〜80%。スプレー式。

    木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
  • 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。

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