水やりは鉢と庭で頻度が違う
アセビの根は細く浅く、土の表面近くに広がります。乾くとすぐに葉が丸まり、回復しても葉先が茶色く残ります。鉢は土の表面が乾いたら鉢底から流れるまで与え、庭植えは根付いたあとなら晴天が一週間続いたときに株元へたっぷりやります。
| 状態 | 頻度の目安 | 見るところ |
|---|---|---|
| 鉢の春と秋 | 表面が乾いたら | 指を第一関節まで入れて乾いていれば |
| 鉢の夏 | 毎朝、猛暑は夕方も | 葉が丸まり始めたら足りない合図 |
| 鉢の冬 | 三〜五日に一度 | 乾きすぎると常緑の葉が落ちる |
| 庭植えの根付いた株 | 晴天が一週間続いたら | 株元の覆いをめくって乾きを見る |
夕方の水やりは夏の夜に鉢の中が蒸れます。朝に与えるのを基本にし、夕方は葉が丸まっているときだけ補います。
置き場所は明るい日陰
アセビは山の林の縁に生える木で、木漏れ日のような光が合います。朝日が当たり午後は陰になる場所が理想です。真夏の西日が当たると葉の表面が白っぽくかすれたあと茶色く焼け、その葉は元に戻りません。
- 夏は西日を避ける
- 鉢は7月から9月の間、建物の東側や落葉樹の下へ移します。庭植えで動かせないなら、西側に寒冷紗を張って午後の光を弱めます。
- 冬は日に当てる
- 落葉樹の下なら冬は自然に日が届きます。冬に日が当たると花芽が充実し、春の花付きが良くなります。
- 風の通り道を避ける
- 乾いた風が吹き抜ける場所は葉の水分が奪われ、冬に葉が茶色くなります。壁や生け垣の風下に置きます。
- 鉢を地面から離す
- 夏はコンクリートの照り返しで鉢の中が高温になります。台やレンガに載せ、鉢の側面に直射が当たらないようにします。
肥料は年二回、控えめに
アセビは肥料を多く求めない木です。与えすぎると枝葉ばかり茂って花芽が減り、根も傷みます。花が終わった直後と、花芽が固まる秋の二回、緩効性の固形肥料を少なめに置くだけで十分です。真夏と真冬は与えません。
| 時期 | 肥料の種類 | ねらい |
|---|---|---|
| 4月下旬〜5月 | 緩効性の固形肥料を少量 | 花で使った力を戻し新芽を育てる |
| 9月下旬〜10月 | リン酸の多い固形肥料 | 夏に作った花芽を充実させる |
| 6月〜8月 | 与えない | 暑さで根が傷みやすい |
| 11月〜3月 | 与えない | 根が動かず効かない |
酸性の土を好むので、油かすなどアルカリに寄る肥料の使いすぎは避けます。ツツジ用として売られている肥料なら外しません。
鉢植えの追肥の置き方
鉢は土が少なく、水やりで肥料分が流れます。追肥(育ちの途中で足す肥料)は株元から離した鉢のふちに沿って置き、二カ月ほどしたら古いものを取り除きます。液体肥料を使うなら規定より薄めて、月に一〜二回で足ります。
- 鉢のふちに置く
- 固形肥料は幹から離して鉢のふちに三〜四カ所置きます。株元に寄せると根が焼けて葉が落ちます。
- 土に軽く埋める
- 表面に置いたままだとカビやコバエが出ます。指で軽く土に押し込むか、薄く土をかぶせておきます。
- 葉色を見て量を決める
- 葉が濃い緑でよく茂っているなら量を減らします。黄色っぽく新芽が小さいときだけ規定量まで増やします。
土の酸度を保つ
水道水は弱アルカリのことが多く、鉢は水やりを重ねるうちに土がアルカリに寄ります。数年たつと葉脈だけが緑で葉全体が黄色くなる症状が出ます。年に一度、表土を酸性の土に替えるか、ピートモスを足すだけで防げます。
- 表土を替える
- 春の花後に鉢の表面二〜三センチを削り、鹿沼土とピートモスを混ぜた土に入れ替えます。植え替えをしない年でも毎年行います。
- 庭植えは覆いで補う
- 株元に松の葉や針葉樹のバークを敷くと、分解しながら土を酸性に保ちます。落ち葉の堆肥も向きます。
- 石灰は使わない
- 周りの畑や芝生に石灰をまくとき、アセビの根元にかからないようにします。雨で流れ込むと葉が黄色くなります。
夏と冬の守り方
アセビは寒さには強く、関東平野部なら冬は戸外で越せます。ただし鉢は土が凍って根が壊れることがあり、寒風で葉が傷みます。夏は乾きと葉焼けが、冬は凍結と乾風が主な敵です。
| 時期 | 起きやすいこと | 対策 |
|---|---|---|
| 7月〜8月 | 葉焼けと水切れ | 午後の日陰へ移し朝にたっぷり水をやる |
| 12月〜2月の鉢 | 土の凍結と乾風で葉が茶色に | 軒下や壁際へ寄せ、風上に囲いを立てる |
| 12月〜2月の庭植え | 強い霜で葉先が傷む | 株元に覆いを厚くする程度で足りる |
| 寒冷地の冬 | 鉢ごと凍る | 無加温の室内か鉢を地面に埋める |
暖房の効いた室内に入れると乾燥で葉が落ちます。冬に室内へ入れるなら、暖房の当たらない玄関や廊下にとどめます。
葉の色や姿から原因を見分ける
アセビの不調は葉に出ます。黄色くなる、丸まる、茶色く焼ける、落ちるのどれかで、原因が土か水か光かに絞れます。二つを同時に変えず、まず一つ直して二週間見てから次を判断します。
| 症状 | 疑う原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 葉脈だけ緑で葉が黄色い | 土のアルカリ化 | ピートモスを足し酸性の土へ植え替える |
| 葉が内側に丸まる | 水切れ | 鉢底から流れるまで与え置き場を日陰に |
| 葉の表が白くかすれて茶色に | 葉焼けかグンバイムシ | 葉裏に黒い点があれば虫、なければ日陰へ |
| 下葉が黒ずんで落ちる | 水のやりすぎか根詰まり | 乾いてから水をやり鉢底の根を確かめる |
枝先が枯れ込んだときは、断面が緑の位置まで切り戻します。切り口の樹液に触れたら手を洗い、切った枝は口に入らない場所へ捨てます。
アセビの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
アセビの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアセビの育て方にまとめています。
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