植え替えが要るかを見分ける
植え替えが要るかは、鉢の底と水の入り方で確かめます。二年に一度が目安ですが、伸びの早い株は一年で根が回るので、暦より鉢底から見える根の量を先に見て決めます。
四つのうち二つ当てはまれば植え替えどきです。一つだけなら次の適期まで待っても構いません。迷ったら鉢から抜いて、根と土のどちらが多いかを直接見ます。
- 鉢底穴をのぞく
- 穴から根がはみ出していれば根詰まりです。白い根がとぐろを巻いて見えるなら、その年のうちに植え替えます。
- 水の入り方を見る
- 与えた水が表面にたまってなかなか下りないのは、鉢の中が根で埋まって土の隙間がなくなっている証拠です。
- 乾く速さを去年と比べる
- 去年より明らかに早く乾くようになったら、土が減って根が増えています。二日で乾くようなら限界に近い状態です。
- 抜いて根と土の量を見る
- 鉢から抜き、土より根のほうが多く見えるなら植え替えます。土が崩れず固まったまま抜けてくる株も同じです。
根詰まりの株に肥料を足しても直りません。吸う根の周りに土がないので、効かないまま濃度だけ上がって根を傷めます。
適期は5月から7月
どうしても冬に鉢を替えるなら、根鉢を崩さずそのまま大きな鉢へ移す鉢増しにとどめます。古い土を落とす作業は、根を切るのと同じだけの負担を株に与えるからです。
| 時期 | 植え替えの可否 | 理由 |
|---|---|---|
| 5〜7月 | 最適 | 気温が上がり切った根がすぐ伸び直す |
| 8月 | 涼しい日なら可 | 高温期の作業は株が余分に消耗する |
| 9〜10月 | 鉢増しまでなら可 | 根を崩さず土を足す程度にとどめる |
| 11〜4月 | 避ける | 根が動かず切り口が枯れ込む |
鉢は一回りだけ大きく
二回り以上大きくすると、根の届かない土がいつまでも湿ったままになり、根腐れの原因になります。号数は鉢の直径を3センチ刻みで表すので、一回り大きいとは直径が3センチ増えるという意味です。
| 今の鉢 | 次の鉢 | 株の目安 |
|---|---|---|
| 3号 | 4号 | 挿し木から一年ほどの若い株 |
| 4号 | 5号 | つるが30〜50センチに伸びた株 |
| 5号 | 6号 | つるが1メートル前後の株 |
| 6号 | 7〜8号 | 支柱に登らせた大株 |
迷ったら今の鉢のまま古い土を替える方法もあります。大きくしたくない卓上の鉢は、これで何年でも維持できます。
用土と植え替えの手順
- 水はけを優先して配合する
- 観葉植物用の培養土に、軽石か鹿沼土を二割ほど混ぜます。市販の土だけでは保水が強く、冬に鉢の中が乾ききりません。
- 古い土を三分の一落とす
- 肩と底の土を軽くほぐして落とします。全部落とすと根が裸になり、回復に一か月余分にかかってしまいます。
- 黒い根と巻いた根を切る
- 傷んだ根と、鉢底で巻いた根の先を切ります。切ると新しい根が枝分かれして出て、新しい土をつかみ直します。
- 鉢底石は薄く敷く
- 鉢底石は底が隠れる程度で十分です。入れすぎると土の量が減り、かえって乾きすぎて水やりが忙しくなります。
- 水やりで土を落ち着かせる
- 植えたら鉢底から出るまで注ぎ、沈んだ分の土を足します。棒で突いて固めると根が切れるので、水で締めます。
用土は湿らせてから使うと、植えた直後に水が土をすり抜けません。乾いた土は水をはじいて根に届きません。
ハイドロカルチャーと土の違い
ハイドロカルチャーは、土の代わりに焼いた粘土の粒などで株を支え、根を水に触れさせて育てる方法です。清潔で管理は楽ですが、粒に肥料分がないので、専用の肥料を足さないと少しずつ伸びが止まります。
| 項目 | 土栽培 | ハイドロカルチャー |
|---|---|---|
| 水やり | 乾いたらたっぷり | 容器の底に少量を保つ |
| 伸びる速さ | 速い | ゆるやかで姿が乱れにくい |
| 虫の出やすさ | コバエが出ることがある | ほとんど出ない |
| 置き場所 | 屋外にも出せる | 室内向き。冷えに弱い |
土からハイドロへ移すときは根の土を完全に洗い落とします。土が残ると水の中で腐り、根まで傷みが回ります。
ハイドロの水位と手入れ
- 水は容器の五分の一まで
- 底から五分の一の高さまでにとどめます。根を全部沈めると酸素が届かず、土に植えたとき以上に早く傷みます。
- なくなってから足す
- 水が完全に引いてから足すのが基本です。継ぎ足し続けると根がずっと水に浸かり、呼吸できずに黒くなります。
- 根腐れ防止の材を敷く
- 容器の底に根腐れ防止用の材を薄く敷くと、水の傷みが遅くなります。半年ごとに入れ替えると効きが続きます。
- 肥料は薄い液体を少量
- 生育期に、ハイドロ用の液体肥料を規定より薄めて月に一、二度与えます。濃いと粒に肥料分がたまって根を傷めます。
透明な容器は水位が見えて便利ですが藻が生えます。気になるなら不透明の器に替えるか、月に一度粒を洗います。
植え替え後にやりがちな失敗
- すぐ肥料を与えてしまう
- 植え替え後の二、三週間は肥料を控えます。切れた根に濃い肥料が当たると、そこから茶色く傷んで回復が遅れます。
- 直射日光に出してしまう
- 作業後は明るい日陰で休ませます。根が減っている間は水を吸う力が落ちており、強い光では葉が焼けます。
- 垂れた葉に水を足す
- 土が湿っているのに垂れるのは、根がまだ働いていないためです。ここで水を足すと、そのまま根腐れに進みます。
- 一か月動かないとき
- 新芽が出ないまま一か月たったら鉢を抜いて根を見ます。黒い根が多ければ切り直し、一回り小さい鉢に植え直します。
ポトスの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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